外資系コンサルティングファームへ入社を希望する際のチェックポイント

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外資系コンサルティングファームへ入社を希望する際に気をつけておきたいポイント

転職をお考えになったことがある方ならば、一度は外資系コンサルティングファームについて考えたことがある方もいるのではないでしょうか。

略して「外コン」などとも言われますが、華やかなイメージが先行して、実態がよく知られていないのも事実です。

今回は外資系コンサルティングファームへ入社を希望する際のチェックポイントについて、採用担当目線でまとめてみました。

外資系コンサルティングファームとは

そもそも「外資系コンサルティングファーム」とは何かを見ていきましょう。

具体的な定義はないものの、経済産業省の「外資系企業動向調査」では、外資が資本の3分の1を超えている企業を対象としていることから、資本比率によって外資系か否かを判断することが多いようです。

つまり、「外資系コンサルティングファーム」とは、外国資本が一定以上占める、コンサルティングファームのことを指しています。

コンサルティングファームの種類について理解する

コンサルティングファームの種類について理解する

外資系コンサルティングファームと一括りに言っても、戦略系、総合系、IT系など、色々なカテゴリに分けられます。以下で、主要なカテゴリについてご紹介します。

戦略系コンサルティングファーム

企業の経営戦略面へのアドバイスに特化しているのが戦略系コンサルティングファームです。

企業が抱える経営課題を発見し、企業の根幹となる大事な経営戦略を考案します。

課題の種類は多岐にわたり、企業戦略、事業戦略、組織改革、業務改革などにおけるクライアントの意思決定と決定事項の組織への落とし込みのサポートをします。

クライアントは官公庁から大企業まで幅広く、報酬も数千万円に及ぶものも見受けられます。

外資系コンサルティングファームと聞いて、ぱっとイメージがつきやすいのがこのカテゴリといっても過言ではないでしょう。

総合系コンサルティングファーム

「川上から川下まで」といった言葉で表現されるように、戦略立案から実行まで幅広い課題に対してアドバイスしているのが「総合系コンサルティング」です。

提供するサービスは上記以外にも、オペレーション改善、組織改編、システム導入、アウトソーシングなど多岐にわたり、まさに「総合的」に企業の課題を解決するコンサルティングをしています。

元々はBIG4と呼ばれる、旧会計系ファームが主体となっており、会計、税務、法務、ファイナンシャルアドバイザリーなどの複数のファームから成り立つものが多く、非常に大きい組織規模を持つ点が特徴です。

ITコンサルティングファーム

テクノロジーを活用して、企業の課題解決を行うのがITコンサルティングファームです。

企業の問題を発見し、新たなシステム導入、データ分析などを通じて課題解決をしています。

近年IoTやAI技術の飛躍的な進歩により、これらを駆使して課題解決を行う動きが多く見られ、積極的に採用を行っている企業も多いです。

中には自社にエンジニアやプログラマーを抱えている会社もあり、開発まで請け負う場合もあります。

外資系コンサルティングファームに転職する際に気をつけたいポイント

外資系コンサルティングファームに転職する際に気をつけたいポイント

外資系コンサルティングファームに転職する際に気をつけたいポイントはどのようなものがあるのでしょうか。

まずはクライアントがコンサルタントに求めることを考えてみましょう。

上記でご紹介したカテゴリに関係なく全コンサルタントに求められるのは、「知識や経験からではなく、ゼロベースで本質から問題を見抜く力、また解決策を考える力」です。

問題の背景となっている状況の把握、課題解決へ向けた適切なプロセスを提示することなどが求められます。

以上を踏まえて、実際に転職するにはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。

【経歴】:経験者なら企画系の経験、未経験なら「問題解決」に携わった経験

事業会社でのマーケティング経験、経営企画の経験、またM&Aや事業投資経験などは実際のプロジェクトの中でクライアント側として関わったことがあると認識されるため、高評価が得られます。

しかし、後に述べますがコンサルティングファームの転職に関しては20代後半~30代半ばまでが多く、未経験からコンサル業界に転職したいと考える方も多いのが現状です。

そのような場合には、事業会社で自分がやってきた分野での「課題解決」など、採用担当に「この人がうちで働いたらどのようなメリットがあるか」を想像させることができると、入社に一歩近づくのではないかと思います。

また、IT系ファーム、総合系ファームにおける会計、税務、法務の分野に関しては、クライアントへのアドバイスも専門性が高いものになるため、入社の時点で専門的な知識や実務経験があることが求められる場合がありますので応募の際には確認が必要です。

【学歴】:応募段階で旧帝大、早慶、海外有名大卒が多い

【学歴】:応募段階で旧帝大、早慶、海外有名大卒が多い

外資系コンサルティングファームで働いている方はある程度の学歴(旧帝大、早慶や有名海外大卒)の方が多いという印象です。

モノではなく人がファームの「商品」ということになりますので、学歴においても高いレベルを求めるという流れは実際にあると思います。

コンサルティングファームによっては書類選考の段階で足切ラインを定めているところもあります。

しかし、学歴は一つの判断材料になりますが、「考えること」のプロであるコンサルタントには、やはり高いレベルのロジカルシンキング、ゼロベース思考などの能力が求められるため、選考では面接などでのパフォーマンスに重きを置いているファームが多いです。

当たり前ですが、高学歴だから入社できる、というわけではありません。

【マインド】:高いプロ意識、責任感、クライアントファースト

クライアントの要望にただ応えるだけではなく、期待値以上のものを常に生み出すことが求められているのがコンサルタントです。

クライアントのビジネスの成功を心から願い、自分自身をプロジェクトに没頭させることができる、高いプロ意識や責任感がポイントになってきます。

また、常に人と関わる仕事であり、機密性が高い情報を抱えることも多いため、クライアントからの信頼が必要になります。

高い倫理観、素直さなど、人間的な魅力を兼ね備えている方がマッチするのではないかと思います。

【体力と精神力】:圧倒的なタフさ

【体力と精神力】:圧倒的なタフさ

見逃せないのが、体力・精神力がタフかどうかも大きなチェックポイントになってきます。

マインドと通ずる部分があるかもしれませんが、クライアントからの要望にクオリティの高い解決策を限られた時間の中で提示する必要があるため、かなりタフな体力と精神力が求められます。

このような過酷な環境下でも、いかにクライアントに寄り添って物事を考えられるかという部分が非常に重要になってきます。

クライアントの案件によっては国内、海外問わず出張を行うこともあります。

近年の働き方改革の影響を受けて改善されてきている企業も多いですが、提案間際のような繁忙期にはガムシャラに働くこともあるでしょう。

そのため、激務に耐えると言うことも重要ですが、働いていること自体がクライアントのためになり、結果として自分自身の成長にも繋がるといったマインドセットを持っている方が向いていると思います。

【年齢】:20代後半~30代半ばくらい

「〇歳まで」という具体的な年齢が決められているわけではないところも多いと思いますが、実際の応募年齢層、また内定決定までをみても、やはり20代後半~30代半ばの方が多いという印象です。

もちろんポジション別に「何歳まで」と指定がある会社もあります。

理由としては、

  1. ハードワークにも耐えられる体力と気力が求められる
  2. 常に成長が求められる(故に、ポテンシャルで採用されるケースも多くあります)
  3. ポジションにもよりますが、会社に若年層が多い

などが挙げられます。

入社して満足ではなく高いアウトプットが求められます

転職市場でも人気で競争が激しい業界の外資系コンサルティングファームですが、入社して満足ではなく高いアウトプットを常に求められます。

その分自分の成長にも繋がるため、若くても大きな成長機会を求めて志望する方も多いです。

外資系コンサルティングファームへの転職を考えている方であれば、一度ご自身について確認してみましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。