会社 を 設立 した際に 銀行 の法人口座と合わせておさえておきたいのが 法人向け クレジットカード ( ビジネスカード )です。
個人向けのカード同様に法人向けカードにも様々な会社の種類があり、どのカードを選べば良いか迷いがちです。
また、会社設立したばかりでもカードの審査が通るのか、審査はどのようなところを見ておいた方が良いかも知っておくと便利になることもあるでしょう。
今回は 会社設立後 に おすすめ の 法人向け クレジットカード 比較 と 審査 についてご紹介いたします。
目次
法人向け クレジットカード を使う メリット とは
法人でクレジットカードを使うことによるメリットとはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
なお、個人のカードで使っても得られるメリットについても一部含まれている部分があります。
キャッシュフロー が良くなる
個人のカードでも同じことではあるのですが、法人カードの一番のメリットはキャッシュフローの改善が図れるということでしょう。
特にスタートアップのようなキャッシュが潤沢で無い時に、取引に関わる費用を先出しで仕入れなくてはならない場合などキャッシュを後払いに出来るのはありがたいことです。
経費 の 一元管理
法人カードで支払いを行えば、経費が1つの銀行口座にまとめることもできますし、取引明細書を見れば利用額やいつ何に使ったのかを確認することが可能となります。
また、会計ソフトと連動しておけば自動で仕訳まで登録できますので経理作業も簡略化することに繋がるでしょう。
僕は会計ソフトはマネーフォワードクラウド会計を利用しておりますが、上記のように明細が未仕訳として上がってくるので、確認して登録すれば一から金額や内容を入力する手間を省くことができます。
中小企業向けの会計ソフトで有名なサービスと言えば、マネーフォワードクラウド会計とfreeeが代表的です。
一応両方とも無料プランで登録して試してみましたが、マネーフォワードクラウド会計は仕訳が50件まで無料なのに対して、freeeでは30日間無料と無料で使える範囲が異なっています。
freee は30日間の期間では仕訳数がさほど無かったために使い勝手がわからなかったのと、気付いたら無料期間が終わってしまっていてマネーフォワードクラウド会計の方でしばらく試していました。
金額が料金変更によって、freeeのミニマムプランで23,760 円 / 年(税抜)に対して、マネーフォワードは会計以外の給与や請求書などパッケージになったスモールビジネスプランが35,760円 / 年(税抜)となっています。
ポイントやマイルを貯められる
出張が多い企業の方にとってはポイントやマイルを貯められるというメリットもあります。
ポイントやマイルは商品やアマゾンギフト券などと交換できますので、仕事で必要なものに利用すれば消耗品や経費の削減に繋げることも可能です。
ただ、法人カードで貯まったポイントやマイルを個人で利用すると、 金額にもよりますが給与所得や雑所得として見なされる場合もありますので注意しましょう。
空港ラウンジや割引などの特典
カード会社の種類やカードランクによって内容が異なりますが、空港ラウンジ利用や各種割引などの付帯サービスが備わっているというメリットもあります。
会社設立したばかりで作れるくらいのカードランクではあまり利用しないようなものも多く含まれておりますので、使えたらラッキーくらいに思っておいた方が良いかもしれません。
おすすめ の 法人向け クレジットカード と 注意しておくこと
会社を設立した後に法人向け クレジットカード を作る際にはどのカードにしようか悩むことと思います。
僕も最初のうちは個人名義のカードで引き落としを行なったり、決済を行うことが多かったため、今でも個人名義で行なっているものも一部あります。
ただ、徐々に自分のお金と分別するのが難しくなって来たことや決済金額が大きくなる可能性もあって、法人のクレジットカードを作ることにしました。
法人向けクレジットカードとは法人向けに発行される法人名義のクレジットカードのことで、個人事業主や企業の代表者・役員を対象にしたものをビジネスカードとも呼ばれており、コーポレートカードとは大企業向けに作らている法人カードのことを指すことが多いです。
ビジネスカードも法人の銀行口座を決済として利用することが可能ですので、法人向けクレジットカードの中の一つとして認識しておけば問題ありません。
法人カードも個人向けカードほどではありませんが種類が多いため、どのカードにしようか考える際に 法人での クレジットカード を作る目的を予めしっかりと確認しておきましょう。
法人 クレジットカード を作る目的の確認項目3つ
クレジットカードを作る目的として確認するべき代表的な項目は以下の3つです。
1、ビジネス用の決済やキャッシュフローの改善
日常の決済やキャッシュフローの改善が目的であれば、正直どこのカード会社で作っても良いと思います。
強いて言えば利用出来る箇所が多いVISAやJCBあたりのカードや年会費がお手頃なカードがおすすめです。
2、マイルやポイントを貯めたい
出張が多ければマイルやポイントが貯まりやすいカードがおすすめです。
JALやANAなどの航空系カードやJR系など電鉄系カードであれば割引もあるので使い勝手が良さそうです。
3、ステータス感
法人カードは会食の際の支払いで利用することも多く、取引先や社員などの前で見られることもあります。
会社設立したばかりの場合ですと、作れるカードのランクもある程度限られてしまいますが、ゴールドカード以上を持っておけばある程度は見た目的にも悪くはありません。
法人向け クレジットカード を作る際に必要な書類
ある程度目的を把握した上で、どこのクレジットカードを作るか考えた次にやることは、法人口座開設に必要な種類を準備することです。
カード会社によっても多少違いはあるものの、必要な書類を3つご紹介します。
- 全部事項証明書 ( 登記簿謄本 ) もしくは 法人の印鑑証明書
- 代表者の本人確認証明書
- 銀行の法人口座
ほとんどのカード会社がオンライン申し込み出来ますので、事前に必要書類を確認して申し込みを行いましょう。
なお、カード会社によっては登記簿謄本も決算書類も不要の場合なものもありますので、会社設立したての際にはおすすめです。
法人向け クレジットカード を作る際の 審査 とは
法人向け クレジットカード を作る際に気になるのが審査はどのように行われるのか、審査が通りやすいカード会社はどこなのかといったことだと思います。
イメージとしては、銀行借り入れ > クレジットカード > 銀行口座開設の順くらいに審査が厳しくなると言えるのでは無いでしょうか。
実は僕が会社設立したばかりの時に審査が比較的緩いと言われているカード会社に申し込みを行ったのですが、見事に審査に落ちてしまいカードを作ることができませんでした。。
理由としてはおそらく3つあって、
- 自宅兼オフィスで固定電話がなく信用性が低かったこと
- 月次決算も出ていない状態でキャッシュフローの確認ができなかったこと
- 資本金が少なかったこと
かなと考えています。
最近ではわざわざ固定電話を最初から契約する企業は多くはないのですが、カード会社としては連絡が取れなくなることを恐れていたり、昔の名残もあるようで信用性について担保ができないと判断されることにも繋がりかねないようです。
もしかすると勘違いかもしれませんが、落ちてしまったカード会社の方から本人確認のためなどで携帯電話に連絡が来た際に、固定電話が無いと告げると一気に対応が悪くなったような気がしました。
その後に固定電話ほど役には立たないかもしれませんが、受信だけでは無料ということもあって一応050電話が使える以下のようなアプリも入れてみました。
また、もちろん黒字の会社の方が作りやすいのですが、赤字の会社でもクレジットカードを作ることはできますし、キャッシュフローがしっかり回っていることが確認できれば、どこのカード会社でも作ることが出来ると思います。
ある程度の資本金がある会社であればすぐにクレジットカードを作ることも出来ると思いますが、僕のように自信がない場合には1ヶ月だけでも良いので月次決算を出せるような状況にしてからカードの申し込みを行った方が審査に通りやすくなるのではないでしょうか。
僕の場合は法人カードがなくてもしばらくは特段困らなかったので、1期目の決算が終わった後に再度カード申し込みを行ったところ無事に作成ができました。
カード会社の営業担当者経由の方が審査通りやすいという話も聞きましたが、知り合いを通して審査落ちると恥ずかしいため、自分でネット申し込みをしましたので検証できずです。
基本はキャッシュフローがある程度回っていて信用性のある会社かどうかというところが審査で重要になってきますが、借り入れのように決算書類を出したりは不要ですので、まずは申し込みをしてみても良いでしょう。
法人カードの審査基準や会社設立後でも審査は通るか関心があれば以下の記事もご参照ください。
会社設立後 に おすすめ の 法人向け クレジットカード
会社設立後 に おすすめ の 法人向け クレジットカードはどのようなものがあるのか順に見ていきましょう。
会社を設立してすぐに申し込みができるところ、決算書類不要で作りやすいところをピックアップしています。
NTTファイナンス Bizカード
引用 : NTTファイナンス Bizカード
NTTファイナンス BizカードはNTT系の法人カードで、レギュラーの年会費は初年度だけではなく永年無料です。
法人のクレジットカードで年会費が永年無料は珍しいため、非常に人気のあるカードです。
ご利用代金に対して法人カードとしては高還元の1%のポイントがつき、カードを使えば使うほどお得になると言えるでしょう。
たまったポイントはギフトカードや景品などとの交換の他、ポイントをカードご請求金額に充当するキャッシュバックも選択ができます。
お申し込み時には連帯保証人が必要ですが、連帯保証人が不要なカードの場合でも、オーナー系の企業の場合には代表者自らが保証人と同じような関わり方をしている場合が多いため、さほど気にしなくても良いかなと思います。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
UPSIDER
UPSIDERは利用料・年会費無料で最短当日から利用可能という利便性の高さが売りです。
カードを何枚でも発行可能で最大10億円の限度額と中小企業から大手企業まで幅広く利用がされています。
ポイントの付与も1.0%~1.5%と高くなっています。
ライフカードビジネスライト
ライフカードビジネスライトは審査書類が本人確認書類のみ、スマホからのお申し込みで最短4営業日でできる利便性の高さが売りです。
オリコカードと同様に初年度の会費は無料で2年目以降も年間2,000円(税別)とゴールドカードの中では非常に安いことが特徴です。
また、ポイントが1%付き、キャッシュバックにも対応していることから使えば使うほどお得になります。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
アメックス ( アメリカン ・ エキスプレス ・ ビジネスカード )
引用 : アメリカン・エキスプレス
アメックスといえば、個人カードの中でもステータス感のあることで有名で、設立したばかりの法人には敷居が高いのではと思われるかもしれません。
しかし、アメリカン・エキスプレス・ビジネスカードもしくはアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードでは決算書類など不要で、TVCMなどでやっているように意外にも会社設立後にすぐに作れることで有名です。
営業担当をつけてもらうことも出来ますが営業連絡など特に不要だったので、通常通りwebからお申込みをしました。
返信郵便物が来るので、そちらに書類を提出することですぐにカードを作ることが出来ました。
アメックスの中でグレードの高いカードは当然敷居が高いですが、緑色のアメリカン・エキスプレス・ビジネスカードは法人向けクレジットカードの中でも審査が柔軟では無いかと考えられます。
メリットとしては比較的すぐに作れる上、アメックスのブランド力を使うことでステータス感も少し出ます。
デメリットとしては、この後紹介するVISAやJCBなどに比べると使えるお店やサービスが少ないこと、良くも悪くも限度額が個別で違うため問い合わせないとわからないこと、年会費がアメリカン・エキスプレス・ビジネスカードで12,000円(税別)と高いことが挙げられます。
航空ラウンジの利用や割引などについては、ランクが高くないため他社カードと同等くらいと言えるでしょう。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
アメックスを利用して支払いについてあまり気にしていなかったのですが、どうやら初回は銀行振込に設定がされているようで支払いが遅れていることに気付かないということがありました。
支払いが遅れて問題が起こったわけではないのですが、銀行引き落としの書類を送ってもらって記入をしないと銀行振込になってしまうかもしれませんので注意しておきましょう。
銀行振込をすると振込手数料もかかってしまうので、最初から銀行引き落としに設定しておくことがおすすめです。
JCB法人カード
引用 : JCB法人カード
日本のブランドで唯一の国際カードであるJCBの法人カードです。
VISAと同様に利用できるお店なども非常に多く、1枚持っていればあらゆる場面で利用が可能となるでしょう。
一般法人カードは年会費が1,250円(税別)、ゴールドカードは1万円(税別)のところ、ネットからのお申し込みで初年度無料となります。
JCB法人カードの会員限定で弥生会計オンラインが初年度無料で利用できるというメリットもありますので、会社設立後に会計ソフトをお考えの方にもおすすめです。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
三井住友ビジネスカード for Owners
個人カードでもおなじみの三井住友VISAのビジネスカードです。
メリットとしてはお申し込みから比較的すぐに作れる上、VISAとMasterCardから選択ができるため使える場所が多いです。
クラシック(一般)カードは年会費が1,250円+税と圧倒的に安く、ゴールドカードでも10,000円+税と下記のアメックスよりお得です。
さらにインターネット入会で初年度年会費無料ですのでコスパが良いカードと言えるでしょう。
デメリットはさほど無さそうで、初年度年会費無料のため一枚持っておいても損はないと思います。
僕は以下の写真のようにゴールドカードを利用しております。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
オリコ EX Gold for Biz
引用 : オリコ EX Gold for Biz
オリコ EX Gold for Bizは申込書と本人確認書類で発行が可能となります。
初年度の会費は無料で2年目以降も年間2,000円(税別)とゴールドカードの中では非常に安いことが特徴です。
Mastercardコンタクトレス、Visaのタッチ決済が可能で、かざすだけの決済ができて利便性も高いと言えるでしょう。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
法人向けクレジットカード 比較表
カード名 | 年会費(税別) | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
NTTファイナンスBizカード レギュラー | 永年無料 | ・決算書類不要 ・利用代金の1%のポイントバック | ・ステータス感があまりない ・連帯保証人が必要 |
NTTファイナンスBizカード レギュラー ゴールド | 10,000円 | ・決算書類不要 ・ステータス感がある ・利用代金の1%のポイントバック | ・連帯保証人が必要 |
UPSIDER | 無料 | ・決算書類不要 ・最短当日から利用可能 ・利用代金の1%のポイントバック | ・最大1億円以上の限度額 |
ライフカードビジネスライト | 2,000円(初年度無料) | ・決算書類、謄本不要 ・ゴールドカードの中では安い | ・ステータス感があまりない |
アメリカン ・ エキスプレス ・ ビジネスカード | 12,000円(初年度無料も可) | ・決算書類、謄本不要 ・ステータス感がある | ・利用できる場所がVISAやJCBより少ない ・年会費がやや高い |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード | 31,000円(初年度無料も可) | ・決算書類、謄本不要 ・ステータス感がある ・空港系のサービスが多く充実している | ・利用できる場所がVISAやJCBより少ない ・年会費が高い |
JCB法人一般カード | 1,250円(初年度無料も可) | ・ポイントバックが大きい ・利用できない場所がほぼない | ・ステータス感があまりない |
JCB法人ゴールドカード | 10,000円(初年度無料も可) | ポイントバックが大きい ・利用できない場所がほぼない | ・特になし |
三井住友ビジネスカード for Owners クラシック | 1,250円(初年度無料も可) | ・決算書類、謄本不要 ・利用できない場所がほぼない | ・ステータス感があまりない |
三井住友ビジネスカード for Owners ゴールド | 10,000円(初年度無料も可) | ・決算書類、謄本不要 ・利用できない場所がほぼない | ・特になし |
オリコ EX Gold for Biz | 2,000円(初年度無料) | ・決算書類、謄本不要 ・ゴールドカードの中では安い | ・ステータス感があまりない |
違うブランドのものを2枚は持つのがおすすめ
会社設立したての場合、謄本不要ですぐに作りやすいところが利便性も高いので、今回は代表的なクレジットカードをご紹介いたしました。
この他にもJALやANAなどの航空会社系カードやダイナースなど様々なものがありますので、気になるところがあれば他にも調べてみてください。
ただ、ゴールドカードくらいのランクであれば正直どこのカード会社もさほど違いが大きくなく、使う金額がある程度増えてきたタイミングでカード会社やグレードアップするのでも十分かなとも思います。
使える場所が限られたり、支払いのタイミングが異なることなども踏まえてカードは1枚だけではなく、違うブランドのものを2枚は持つのがおすすめです。
特にアメックスだけですと使えない場所もありましたので、アメックス1枚持ちは気をつけておいた方が良いかもしれません。
会社を作ったばかりですぐにカードを作ることも可能ですので、ダメ元でもお申込みしてみても良いと思います。
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