企業、会社設立をした後に行うべきこととして銀行の法人口座開設がありますが、初めて法人口座を作る際にはどこの銀行で作るべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は実際に私が会社設立後に法人の銀行口座を開設してみて、ネット銀行、メガバンク、ゆうちょ銀行の比較とおすすめの法人口座についてご紹介いたします。
目次
銀行の法人口座開設を行う前に確認しておきたい3つのポイント
会社を設立した後に法人口座を作る際にはどの銀行で作るべきが良いのでしょうか?
売上規模がそこまで大きくない場合ですと法人口座ではなくて個人口座でも問題ありませんが、取引先への振込みの際には個人名義になってしまい、取引上好ましくない場合が出てくる可能性も考えられます。
また、同じ口座で個人と法人のお金を入れている場合、どちらのお金なのか管理するのが難しくなってしまうという問題も出てくるでしょう。
実は私も最初のうちは個人口座に入金をしてもらったり、個人名義で取引先に振り込んでいましたが、自分のお金と分別するのが難しくなって来たこともあって、銀行で法人口座を作ることにしました。
そこでどの銀行で法人口座を開設しようかを考える際のおすすめとしては、法人の銀行口座を作る目的を予めしっかりと確認しておくことです。
法人の銀行口座を作る目的3つを確認
銀行口座を作る目的として確認するべき代表的な項目は以下の3つです。
1、事業資金の出し入れだけか借り入れを行うか
事業資金の出し入れだけでしたらメガバンクに限らず、手数料の安いネットバンクなどどこの銀行で作っても良いでしょう。
もし借り入れを行う予定がある場合にはネットバンクでも借り入れが可能ですが、初めての融資の際には有人店舗があるメガバンクや地銀を検討することをおすすめします。
初めてでわからないことを聞きやすいということもありますし、もし借り入れができなかった場合にも銀行が融資を行う際には、どこを見ているかなど教えてくれる方も多いので知見を貯めることが出来るからです。
2、ネットだけで取引するか、実店舗でも預け入れや振り込みを行いたいか
取引をネットだけで行うのであれば、手数料が安くて口座維持料も不要なネットバンキングがおすすめです。
ネットが比較的苦手で実店舗での取引も行いたい場合には、近くに店舗のあるメガバンクや店舗数の多いゆうちょ銀行も検討しても良いでしょう。
3、いくらくらい預ける予定か
ゆうちょ銀行の場合には個人と法人合わせて1,300万円までしか預け入れができません。
それ以上になる場合にはゆうちょ銀行ではないところで作るか、ゆうちょ銀行と別の銀行の複数口座を作成する必要があります。
また、法人口座の場合には普通預金と当座預金があり、どちらで開設を行うべきか迷う方もいるかもしれません。
当座預金は法人用預金の種類の一種で、手形や小切手の支払を決済するための口座として利用されていますが、当座預金口座を開設するには一定の審査や口座開設手数料を定めている金融機関もあり、簡単には作れないためまずは普通預金口座にしましょう。
銀行の法人口座開設に必要な書類
ある程度目的を把握した上で、どこの銀行に法人口座を作るか考えた次にやることは、法人口座開設に必要な種類を準備することです。
銀行によっても多少違いはあるものの、必要な書類を8つご紹介します。
- 全部事項証明書 ( 登記簿謄本 )
- 法人の印鑑証明書
- 株主名簿 ( 出資者名簿 )
- 法人印鑑 ( 銀行印 、 会社実印 )
- 来店者の本人確認証明書
- 会社定款
- 会社のマイナンバー ( 法人届出番号 )
- 各銀行ごとの申込み書類
同時にいくつかの銀行へ申し込めるように履歴事項全部証明書や印鑑証明書は複数枚を用意しておくことがおすすめです。
法務局に行かなくても郵送やオンラインで取得することも可能です。
会社定款は出さなくても大丈夫な銀行もありますが、念のため用意しておきましょう。
また、各金融機関の口座開設ページに記載がなくとも、口座開設の可能性を上げるために以下のような「会社の実態が分かる資料」を用意することもおすすめです。
- 代表者の名刺
- 法人設立届出書の控え
- 事業計画書
- オフィスの賃貸契約書
- 会社案内(パンフレットなど)
法人の印鑑は銀行印と会社実印を持って行くようにしましょう。同じ印鑑でも構いません。
銀行で法人口座を断られる理由
続いて確認しておきたいのが、法人口座の開設を断られる理由です。
時間をかけて書類を用意したにもかかわらず、窓口で断られるといった例も少なくありません。
先に法人口座が断られやすい理由を把握しておくことで開設の可能性を高めることができますので必ずチェックしておきましょう。
法人口座の審査が通らずに断られやすい理由は以下が挙げられます。
- 資本金額が低い。 低い目安は業種にもよるものの最低100万円以下。
- 登記住所が自宅、シェアオフィス。
- 固定電話がなく携帯電話。
- ホームページがない
- 事業内容がわかりにくい
- 代表者の経歴が不明。
基本的には銀行が法人口座の審査をする際には法人と代表者に信頼性があるかどうかが重要となります。
少なくとも事業目的がわかるように、独自ドメインのホームページを用意しておきましょう。
サイト上でどんな事業をやっているのかを充実させることで口座開設の確率がアップすると銀行の方も言っていましたので、自信がない方は必ず一度見直してみた方が良いでしょう。
銀行の審査基準や断られやすい理由などについて詳しく書いた記事も以下にありますので、気になる方はご参照いただければと思います。
なお、新型コロナウイルスの影響を受けて今後の審査に関してはやや厳しくなることも想定されます。
法人口座の金融機関の種類について
法人口座を開設できる金融機関は大きく分けて以下の5種類です。
それぞれのメリット、デメリットについて見ていきましょう。
金融機関 | メリット | デメリット |
ネット銀行 | ・月額費用がかからない ・振込手数料が安い ・24時間365日インターネット利用可能 ・営業を受けない | ・取引先からの信頼度がやや低い ・支店や窓口がない ・融資が受けにくい |
メガバンク | ・支店の数が多い ・会社の信用力が上がる ・高額な融資も可能 ・融資以外の相談も幅広く対応 ・海外振込も対応 | ・口座開設の審査が厳しい ・口座開設までの時間が長い ・振込手数料が高い ・月額ネットバンキング費用がかかる |
ゆうちょ銀行 | ・月額費用が無料 ・ゆうちょ銀行への振り込みならATMでも無料 ・全国に支店がある ・口座開設がしやすい | ・預金が個人口座と合わせて1300万円まで ・社会保険などの引き落としに使えない場合がある ・融資に向いていない |
地方銀行 | ・メガバンクより地域密着で中小企業にも親身 ・口座開設が比較的しやすい ・特定の地域で信用度が高い | ・全国に支店がない ・金利がやや高い ・メガバンクよりも情報網が薄め ・ネットバンキングが弱い |
信用金庫・ 信用組合 | ・メガバンクより地域密着で中小企業にも親身 ・口座開設が比較的しやすい ・返済のリスケに応じてくれやすい | ・全国に支店がない ・他金融機関に比べて金利が高い ・メガバンクよりも情報網が薄め ・ネットバンキングが弱い |
ネット銀行での法人口座開設
会社設立間際で一番敷居が低く、利便性の高さからネット銀行で法人口座を開設しようと思う方も多いでしょう。
既にネット銀行で個人口座を開設していれば、使い方も概ね熟知しているはずです。
ネット銀行の場合はメガバンクと比べて振り込み手数料が安く、月額基本料がかからない点も初期の企業にとっては大きなメリットとなります。
ただし、ネット銀行の場合メガバンクとは違って良くも悪くも対面でのやり取りがないため、スコアリングが悪いと挽回の余地がありませんので事前に対策をしておくことが重要です。
銀行名 | GMOあおぞらネット銀行 | PayPay銀行 | 住信SBIネット銀行 | 楽天銀行 |
---|---|---|---|---|
月額基本料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
同行内振込手数料 | 無料 | 55円 | 52円 | 50円 |
他行振込手数料 | 3万円以下:145円 3万円以上:145円 | 3万円以下:176円 3万円以上:275円 | 3万円以下:168円 3万円以上:262円 | 3万円以下:160円 3万円以上:250円 |
利用可能時間 | 24時間365日 | 24時間365日 | 24時間365日 | 24時間365日 |
店舗 | 無 | 無 | 無 | 無 |
開設の日数 | 審査1〜2週間 | 審査1〜2週間 | 審査1〜2週間 | 審査1〜2週間 |
おすすめNo1!GMOあおぞらネット銀行での法人口座開設
参考 : GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行は、老舗インターネット企業であるGMOインターネット社とあおぞら銀行の合弁会社で2018年7月からサービス開始をした新しいネット銀行です。
今までは固定電話がないとPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)しか法人口座でのネット銀行は申し込みができなかったのですが、GMOあおぞらネット銀行も固定電話不要で口座開設申し込みが可能です。
弊社が固定電話の契約がないため、固定電話が不要で申し込みができるネット銀行は非常に重宝しました。
また、Visaのデビットカードで決済金額の1%がキャッシュバックというものもあり、デビットカードで1%はかなりお得なものだと思います。
※一部キャッシュバック率が異なる利用先もあります。
私も以下の写真のようにデビット機能付きキャッシュカードを作りました。
特徴としては、振込手数料が同行内では無料で振込手数料が一律145円と最安、取引先ごとに入金専用口座を複数設けることで、入金の消し込み作業の時間の削減可能などが挙げられます。
さらにweb上から口座開設申し込み書類などのアップロードを行うことができるため、順調にいけばネット銀行の中でも一番早く口座開設が可能となります。
実際に私がGMOあおぞらネット銀行で口座開設したときの事例を元に、どれくらいの時間がかかったのかご参考までに見ていきましょう。
私がGMOあおぞらネット銀行に申し込みをしたのは4月19日(金)です。
ネット銀行のためオンライン上での申し込みを行い、必要書類を郵送して4月23日(火)には以下のように口座開設完了のメールが届きました。
その後簡易書留で会社の登記住所へ書類が送られてきてパスワードなどを入力するとGMOあおぞらネット銀行へログインができ、ネット銀行を利用できるようになりました。
このときにデビット機能付きキャッシュカードを一緒に受け取り、ATM引き出しやカード決済も利用が可能になりました。
4月19日(金):ネット上から申し込み
4月19日(金):必要書類を郵送
4月23日(月):口座開設手続きの完了
4月25日(水):簡易書留でログイン情報とキャッシュカードを受け取り
私の場合はネット上から申し込みをした日に必要書類を郵送しましたが、1週間程度で開設が完了して利用が可能でした。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座が最短当日から利用可能に
2021年6月14日からGMOあおぞらネット銀行では法人口座の利便性向上の取り組みの一環として、個人口座の開設に続き法人口座の開設においてもeKYCによる代表者の本人確認手続きを開始しました。
法人口座利用開始時に必要な初回ログイン情報(ログインIDとログインパスワード)が、法人口座開設ナビ上で確認できるため、これまで最短4営業日を要していた法人口座の利用日数が、最短当日からの利用が可能になりました。
eKYC(electronic Know Your Customerの略で、オンラインで本人確認を行う仕組み)での本人確認手続きは、代表者さまと取引責任者さまが同一の場合のみご利用可能です。
手続き時には「運転免許証」「在留カード」「個人番号カード」のいずれか1点が必要になります。
ネット銀行では概ね2週間程度はかかることが多いので、GMOあおぞらネット銀行はおそらく最短のスピード感で審査と口座開設をしてくれたと言えるでしょう。
必要書類を事前に準備しておくことですぐに郵送が可能になるため予め用意しておきましょう。
周りでも口座を開設している方が増えてきており、最近では一番人気があるように感じています。
こちらがログイン後の画面でUI、UXもメガバンクなどと比べてもシンプルで使いやすいデザインと言えるでしょう。
今のところ使い勝手が悪いと感じているところはありません。
また、国内銀行で初めてとなる法人口座向けの振込手数料がお得になる振込料金とくとく会員というプログラムも始まりました。
毎月末日に翌月分の月額利用料(税込み500円)を支払うことで、他校宛の銀行振り込み手数料が一律で135円(税込)/件とお得な振り込み手数料体系プログラムが可能になります。
GMOあおぞらネット銀行の振込料金とくとく会員、通常取引、三菱UFJ銀行、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)で比べてみて、1ヶ月あたりどの程度振込手数料が異なるのかをシミュレーションしてみました。
今回はわかりやすくするために全て他行に3万円以上の振り込みをした場合になります。
銀行名 | 月間15件 | 月間30件 | 月間50件 | 月間100件 |
---|---|---|---|---|
振込料金とくとく会員 135円 / 件+月額500円 | 2,525円 | 4,550円 | 7,250円 | 14,000円 |
GMOあおぞらネット銀行 145円 / 件 | 2,175円 | 4,350円 | 7,250円 | 14,500円 |
三菱UFJ銀行 770円 / 件+月額1,760円 | 13,310円 | 24,860円 | 40,260円 | 78,760円 |
PayPay銀行 275円 / 件 | 4,125円 | 8,250円 | 13,750円 | 27,500円 |
月間50件未満でしたら通常の口座で、50件以上になりそうでしたら振込料金とくとく会員になるのが良さそうです。
より詳細にGMOあおぞらネット銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
ちなみに私の会社で利用している様子をGMOあおぞらネット銀行さんの導入事例として追加いただきました。
ネット銀行の中でもGMOあおぞらネット銀行は同行宛であれば振込手数料が唯一無料ということが特徴です。
また、GMOあおぞらネット銀行は新しいネット銀行ということで、積極的に法人口座の開設を行っていると考えられます。
実は私も会社設立の際にPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)で法人口座を申し込んだのですが、以下のように審査に落ちてしまいました。
当時はまだGMOあおぞらネット銀行が無かったために時期をずらしたということもありますが、GMOあおぞらネット銀行では法人口座の開設が出来たため、自分の経験上からも会社設立したてで審査にあまり自信がないという方にもおすすめの銀行となります。
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)での法人口座開設
参考 : PayPay銀行
PayPay銀行の特徴としては、楽天銀行と住信SBIネット銀行の申し込みの際に固定電話がないと申し込みができないのですが、上記のGMOあおぞらネット銀行と同様に必須ではありません。
もちろん固定電話があった方が信用度は増すものの、携帯電話しかない場合でも申し込みはできるので上記のネット銀行よりも間口が広い可能性があります。
また、freee会員専用の最短翌日から借りられるローンもあるようです。
最近ではわざわざ固定電話を最初から契約する企業は多くはないのですが、銀行としては連絡が取れなくなることを恐れていたり、昔の名残もあるようで信用性について担保ができないと判断されることにも繋がりかねないようです。
固定電話ほど役には立たないかもしれませんが、受信だけだと無料ということもあって一応050電話が使えるSMARTalk(公式アプリ)というのも入れてみました。
ネットバンキングでは残念ながら楽天銀行と住信SBIネット銀行は固定電話以外の入力ができませんので、GMOあおぞらネット銀行か、 PayPay銀行でお申込みするという選択肢となります。
より詳細にPayPay銀行銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
住信SBIネット銀行での法人口座開設
住信SBIネット銀行では以下の条件を1つ満たす毎に振込手数料が月10回無料(最大月20回無料)になります。
条件A : 他行からの振込(他行為替)が月間10件以上
条件B : VISAデビットカードのご利用金額(月末確定金額)が10万円以上
振込件数が増えてくると振込手数料が地味に痛いのと、仕訳で費用計上するのが面倒なので月10回無料だけでも数千円程度の費用削減効果が見込めます。
より詳細に住信SBIネット銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
楽天銀行での法人口座開設
出所:楽天銀行 法人のお客さま
楽天銀行では楽天市場で出店している法人やショップが利用すると、楽天の他のサービスとシームレスに繋がることでメリットが大きそうです。
1、口座開設手続きが簡単
2、楽天バンク決済と連携で売上が毎日入金
3、楽天への支払なら口座振替で手数料無料
また、楽天銀行のビジネスデビットカードを利用するとGMOあおぞらネット銀行と同様に1%のキャッシュバックがあるので、利用金額が例えば月に100万円以上使うご予定であれば1万円以上戻ってくるのはありがたいかもしれません。
より詳細に楽天銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
また、ネット銀行の比較一覧と口座開設が早い銀行をまとめた記事もありますので、ご興味ありましたら一読いただければと思います。
メガバンクの法人口座比較
銀行口座を法人で作ろうと思った際にネット銀行と合わせて候補となるのがメガバンクだと思います。
メガバンクで 法人口座 を持っておくと、もちろん融資にも利用ができますし、支店も比較的多いので振り込み手続きなども行いやすいです。
また、大手企業などとの取引先にメガバンクで口座を持っておくと 信用度 が増すこともメリットの一つでしょう。
ただし、銀行の方と打ち合わせを行なったり、場合によってはゆくゆく営業をされるといったデメリットもありえます。
手数料もネット銀行と比べると高く、法人口座の場合には毎月利用料がかかることも把握しておきましょう。
三菱UFJ銀行の場合にはネットバンキング利用でも月に30件までであればLightプラン、三井住友銀行もライトタイプでしたら月額基本料がかからないのでオススメです。
銀行名 | 三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 |
---|---|---|---|
ネット月額基本料 | 1,760円(Lightは無料) | 2,200円(ライトは無料) | 3,300円 |
振込手数料 ネットバンキング | 同行同一支店 3万円以下:110円 3万円以上:330円 同行内 3万円以下:110円 3万円以上:330円 他行宛 3万円以下:550円 3万円以上:770円 | 同行同一支店 3万円以下:110円 3万円以上:220円 同行内 3万円以下:220円 3万円以上:440円 他行宛 3万円以下:550円 3万円以上:770円 | 同行同一支店 3万円以下:無料 3万円以上:無料 同行内 3万円以下:220円 3万円以上:440円 他行宛 3万円以下:550円 3万円以上:770円 |
利用可能時間 | 平日 8:00~23:55 祝日は不可 第二土曜は21:00まで | 月曜〜土曜 8:00~24:00 日祝は不可 | 平日 8:00~23:30 土 8:00~20:00 日 9:00~17:00 祝日不可 |
店舗数 | 国内約754店舗 | 国内約440店舗 | 国内約420店舗 |
審査日数 | 2週間程度 | 2週間程度 | 2週間程度 |
メガバンクでの法人口座開設のコツ
メガバンク が一番口座の審査ハードルが高そうに思えますが、会社設立後のベンチャー企業でも開設することも可能です。
実際に私も三菱UFJ銀行で開設をしました。(少し前なので三菱東京UFJ銀行のままになってます)
メガバンクでは担当の方に書類を提出するととともに、簡単に自己プロフィール紹介となぜこの事業をやるのかといった説明も求められます。
ここでしっかりとした対応をすることで、法人としても代表個人としても良い印象を与えることができますので、法人口座で断られる理由として挙げた項目についてスコアリングが悪くても諦めずに頑張りましょう。
また、会社設立間際でまだ知名度や信用度が高くない場合に 法人口座 を 開設する際 の 重要 な コツ が、「 会社名の入った書類は多ければ多いほど良い 」ということです。
僕の場合、上記でご紹介した必要書類に加えて、
- 取引先への見積書
- 取引先への請求書 、 自社宛の請求書
- 取引先との契約書
をメールで銀行担当の方に送りました。
会社設立間際 では上記のような書類がまだ用意できない可能性もありますので、緊急性が高くなければしばらくは個人口座でやり取りを行い、取引で見積書や請求書ができる段階になってから 法人口座 を開設した方が、審査を通過できる可能性がかなり高まると考えられます。
口座開設前に行なっておきたいのがSNS関連の見直しです。
メガバンクでも最近はネット調査も行われているようで、
- 代表者の経歴
- 代表者のSNS
- 代表者の評判
といったことも見ているとのことです。
注意しておきたいのがSNS関連でふざけた投稿が多ければ削除するか、友人以外は見れないようにするなどあらかじめ対策をしておきましょう。
意外にも 2チャンネル なども見ているようで、あまりにも悪い書き込みがあると、 信憑性 は別として 審査通過 は厳しくなるとのことでした。
三菱UFJ銀行 での 法人 口座 開設
メガバンクの中でも口座開設で筆頭候補に挙げられるのが三菱UFJ銀行でしょう。
最初法人口座を作ろうと思った際に法人窓口へ行ったところ、ネットで予約をしてから来て下さいと言われてしまいましたので、都心部の支店で口座を開設したい際には予め確認しておきましょう。
田園調布駅前支店や都立大学駅前支店など一部の支店ではインターネットと郵送による手続きが可能なようです。
ネットで必要項目を入力後に予約しようとしたところ、10日以上先の日程以降でないと空いていなかったので、場合によっては若干長めの時間がかかる可能性もあります。
ちなみに僕の場合は三菱UFJ銀行の方ではなく、関連会社の三菱UFJフィナンシャルパートナーズ社の方との面談でした。
三菱UFJ銀行の法人口座開設に必要書類
以下の全てが必要で原本での確認となります。
1、 履歴事項全部証明書 ( 登記簿謄本 )
2、 印鑑証明書
3、 来店者さまの「公的な本人確認資料」
4、 代表者以外であれば、委任状等
※三菱UFJ銀行に関わらず、原本を提出すればコピーを取ってくれるので返却してくれます。
必要に応じ、ご提出をお願いする書類
口座開設目的や事業内容、主な株主等、その他についてお尋ねします。お尋ねした結果、追加での書類のご提示をお願いすることがあります。
1、 会社案内、製品、パンフレット、お取引先さま向けご提案書、見積書、注文書、仕様書等
2、 事業の実施自体に各行政機関等の許認可・届出・登録等が必要な業種の場合は完了済であることを確認できる資料
ネットで予約後に初回面談があり、審査が通過すると改めて銀行で手続きが必要なため、概ね1ヶ月程度見ておいた方が良いかもしれません。
面談担当者の方に聞いたところ、実際に審査するのは5名程度のようです。
さらに「今日の面談時の定性評価みたいなのは加味されるのですか?」と確認したところ、チェック項目としてはあるもののさほど影響度は高くないみたいでした。
三菱UFJ銀行のネットバンキングは元々WindowsのみでMacは対応していませんでしたが、2019年6月10日よりMac対応のネットバンキングも登場しました。
ただし、WindowsとMacはそれぞれ別で申し込みが必要になることやMac版は一部機能に制限がありネット銀行と比べると利便性は高くはありません。
僕はMacPCがメインで三菱UFJのためにWindowsPCも1台メルカリで購入しました。
現在はWindowsで普通のプランを契約してマネーフォワードクラウド会計とAPI連携を行い入出金のデータをやり取りしているのと、Macで振り込みなどを行なっています。
freee(フリー)でも同様のようでWindowsを使えば問題はないのですが、現状Macユーザーの方にとってはメガバンクのネットバンキングは利便性が低いのが実情です。
より詳細に三菱UFJ銀行の口座開設のポイントについてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
三井住友銀行 での 法人 口座 開設
三井住友銀行で法人口座を開設しようとした際にも、三菱UFJ銀行と同じくネットでお申し込みをしてから来店予約をするか直接支店に行って申し込みをしましょう。
東京の赤坂支店、目黒支店、恵比寿支店は、インターネットだけで手続きが完了し、支店に足を運ぶ必要がないようです。
三井住友銀行の法人口座開設に必要書類
1、 履歴事項全部証明書
2、 法人の印鑑証明書
3、 手続きに来店される方のご本人を確認する公的書類
4、 手続に来店される方が法人に代わって取引を行うことを確認する書類等(委任状等)
5、 口座開設承り書
口座開設申込から概ね1ヶ月程度はかかることを見込んでおきましょう。
みずほ銀行 での 法人 口座 開設
実はみずほ銀行はメガバンクの中で最も会社設立後でも積極的に法人口座を開設してくれると言われている銀行です。
僕もどこの銀行で作ろうか迷っていた時に、周りの知人からみずほ銀行が結構良いよと数人から言われました。
ただ、みずほ銀行のネットバンキングを利用する際にはメガバンクの中でも一番高い月額基本利用料が3,300円になりますので予め確認しておきましょう。
みずほ銀行の法人口座開設に必要書類
1、 履歴事項全部証明書
2、 ご来店者の本人確認書類(運転免許証、各種健康保険証など)
3、 ご印鑑
4、 (必要に応じ)事業内容が分かる資料など
みずほ銀行はネットから申し込める支店の数が多く、IT系の企業に相性が良いかもしれません。
ゆうちょ銀行 での 法人 口座 開設
銀行の中で意外と見逃せないのが ゆうちょ銀行 です。
ゆうちょ銀行は支店数も多いですし、法人口座はインターネットバンキングが無料で使えるというのもメリットとして大きいです。
また、ゆうちょ銀行のATMを利用すれば入金や出金も手数料はかかりませんし、ゆうちょダイレクトを利用する場合、ゆうちょ口座間の送金は月5回まで無料となります。
ただし、法人間でゆうちょの振込が使えるケースが比較的少ないため、給与振り込みや個人への送金で利用できる程度に考えた方が良いでしょう。
ゆうちょ銀行の法人口座開設に必要書類
1、 法人の履歴事項全部証明書 ( 原本 )
2、 ご来店者の公的な本人確認書類 ( 運転免許証 ・ 各種保険証等 )
3、 ご来店者と法人の関係を証する書類
4、 法人番号が確認できる書類 ( 法人番号指定通知書等 )
5、 法人の印鑑証明書
6、 株主名簿または出資者名簿
7、 次の書類のいずれか(設立後6か月以内の法人に限る)
・所轄税務署あての法人設立届出書(控)
・所轄税務署あての青色申告承認申請書(控)
・主たる事務所の建物登記簿謄本(現在事項証明書)(原本)
・または主たる事務所の賃貸借契約書(原本)
銀行名 | ゆうちょ銀行 |
---|---|
月額基本料 | 無料 |
振込手数料 | 同行内 3万円以下:51円 3万円以上:51円 他行宛 3万円以下:165円 3万円以上:258円 |
利用可能時間 | 24時間365日 |
店舗 | 国内約230店舗 |
開設までの日数 | 審査2週間程度 |
ゆうちょ銀行で法人口座を開設する際には窓口で書類の記入をして提出するだけです。
メガバンクと違って対面でのやり取りも不要で、1週間後くらいに無事にカードと通帳が届きました。
預金の上限はあるものの、会社設立したてでも比較的簡単に口座開設が出来そうだと感じています。
この記事を参考にして口座開設を行った方のお声と事例結果
この記事を参考にして口座開設を行った方のお声をいただきましたのでご参考までにご紹介させていただきます。
会社設立後すぐに口座開設を行ったコンサル系の方
住信SBIネット銀行 ×
楽天銀行 ×
GMOあおぞらネット銀行 〇
ジャパンネット銀行 〇
りそな銀行 〇
でした。
りそな銀行は友人が最寄りの支店に去年までいたのでコネを使いました。
感じたのは、ネット銀行は必要条件を満たしているかデジタルで判断されるので、むずかしい場合もあるなということです。
一方リアルの銀行は面談時の説明次第では〇にできるので最初からビビらずにリアルの銀行もいってみたほうが良いかもしれないと思いました。
とのご連絡をいただきました。
他にもいただきましたら随時更新させていただく予定です。
銀行口座が出来たら法人用クレジットカードの準備も
会社設立後に銀行の法人口座と合わせておさえておきたいのが法人向けのクレジットカード(ビジネスカード)です。
個人向けのカード同様に、法人向けカードにも様々な会社の種類があり、どのカードを選べば良いか迷うことも多いかもしれません。
また、会社設立したばかりでもカードの審査が通るのか、審査はどのようなところを見ておいた方が良いかも知っておくと便利になることもあるでしょう。
以下に僕が会社設立後に申し込んでみて、実際にクレジットカードが作れたところを中心とした記事もありますので、よろしければご参照下さい。
ネット銀行とメガバンクの組み合わせがオススメ
銀行の法人口座を開設する目的に合わせてどこの銀行が良いか選択するべきだとご紹介致しましたが、ネット銀行とメガバンクの組み合わせがオススメです。
手数料の安いネット銀行をメインで利用しつつ、必要に応じてメガバンクを利用してはいかがでしょうか。
資本金が低くて法人オフィスがない場合にはネット銀行の方が断られやすいケースが多いので注意しましょう。
メガバンク以外でも地銀や信用銀行なども近くにある場合には検討しても良いですし、場合によっては手厚いフォローがあるケースもあるので一度相談してみても良いかもしれません。
対面でのやり取りがある銀行の場合には、少しでも多く法人名の入った書類を用意して担当者に提出することで開設の確率が高まりますので、ぜひやってみましょう。
昨今の新型コロナウイルスが銀行の法人口座開設や銀行借入に与える影響についても記事を作成しましたので、ご関心がありましたらご参照いただければと思います。
この記事が参考になって銀行の法人口座が無事に開設できましたらコメントを記入いただくか、Twitterなどでメッセージをいただけると嬉しいです。