近年では日本でもビジネススクールが増えていますが、早稲田大学ビジネススクール(WBS)が人気です。
MBAコースは昼間と夜間、日本語と英語のコースもあるため様々な方におすすめです。
今回は早稲田大学ビジネススクールの特徴、授業内容や評判、卒業生の進路先についてご紹介いたします。
目次
早稲田大学ビジネススクールとは
早稲田大学ビジネススクールとは東京都新宿区西早稲田にキャンパスを構える早稲田大学の経営大学院でWBSと呼ばれていることもあります。
元々は1973年に「システム科学研究所」の1年制プログラム(ノンディグリー)として発足し、1998年より「早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際経営学専攻」として学位を授与するMBAプログラムが設置されました。
その後2016年4月に大学院商学研究科ビジネス専攻と大学院ファイナンス研究科が統合し、「多方面の経営幹部を育てるビジネス教育と財務・金融のスペシャリストを育てるファイナンス教育を融合させたビジネススクール」として再編されました。
国際認証機関「EQUIS」、「AACSB」から認証を受けており、教育の品質、教育・研究力の強化、海外ビジネススクールとの提携など教育のグローバル化にも取り組んでいることが特徴です。
参考:日本国内のMBAと国際認証のAACSB、AMBA、EQUISの取得状況について
プログラム・費用
大きく分けるとプログラムが
- 全日制グローバル、MSc in Finance 2年間合計費用:3,726,000円
- 1年制総合 1年間合計費用:3,027,000円
- 夜間主総合・夜間主プロフェッショナル 2年間合計費用:3,366,000円
となっています。
また、各種奨学金や教育訓練給付金の支給が適用される場合もありますので、入学前に該当するものはないか調べてみても良いと思います。
特徴について
続いて早稲田大学ビジネススクールの特徴について見ていきましょう。
理論と実践の融合
国内外で研究者として多くの実績を持つ教員、海外の著名大学において教育研究に携わった教員、実業界におけるトップリーダーとしての経歴を持つ教員など、多彩な教授陣が「アカデミズムと実践の融合」を実現するプログラムを提供します。
BCGやマッキンゼーなどの戦略コンサルティングファーム出身の方、投資銀行出身の方、アカデミック出身の方など様々なバックグラウンドを持った教員の方がいるため、自分の志向に合った先生を探すことが出来るのではないでしょうか。
国際競争力の高い「新時代のビジネススクール」
世界各国からの留学生、多種多様な業種からの現役ビジネスパーソンが机を並べ、議論を戦わすことがWBSで学ぶ大きな強みです。
国際競争力を高め、アジアを代表するビジネススクールとして、グローバル人材育成ニーズに対応しています。
4月入学の生徒は日本語での履修が基本ですが、9月入学のコースでは英語での履修となっており、授業によっては4月と9月入学の方が一緒に受けることもあります。
多様なニーズに応える充実したプログラム
平日昼間に通う全日制プログラムだけでなく、働きながら平日夜間・土曜日に学べる夜間主プログラムを用意し様々な学修スタイルに対応しています。
「国際派ビジネスパーソンの養成」、「ジェネラリストの育成」、「高度な専門知識の探求」、「財務・金融のスペシャリストの育成」などプログラムによって目指すゴールも多様です。
ネットワーク活動
OB会や部活動など学生・修了生主体の活発な活動が行われています。
現在、WBSには2つの公認サークル(WBSフットサル部、WBSものづくり部)の他、様々な非公認サークル活動が行われており、自分で作ることも可能です。
WBSのOB会組織としてWBS Business Network(WBS稲門会)もあります。
オンラインを主体として、地域、卒業年度、プログラムに関係なく、有志の現役生・卒業生から構成するネットワークにより幅広いコミュニティを形成しているため卒業してからもコミュニケーションが取りやすいのではないでしょうか。
入試について
WBSでは志願者のニーズに対応できるよう、多様なプログラムと複数の入学時期(4月、9月)を設けており、多様な入学試験を実施しています。
基本的には【第一次選考】書類審査、筆記試験(小論文)、【第二次選考】面接といった流れです。
入試/ プログラム | 全日制 グローバル | 一年制総合 | 夜間主総合 | 夜間主プロフェッショナル | MSc in Finance (英語プログラム) | 早稲田ー ナンヤンDMBA (英語プログラム) | |||
4月入学 | 9月入学 (英語) | マネジメント専修 | ファイナンス専修 | ||||||
一般入試 | 秋募集 | ○ | – | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – |
冬募集 | ○ | – | ○ | ○ | – | ○ | – | – | |
企業派遣入試 | 秋募集 | ○ | – | ○ | – | – | ○ | – | – |
冬募集 | ○ | – | ○ | – | – | ○ | – | – | |
事業承継者入試 | 秋募集 | ○ | – | – | – | – | – | – | – |
冬募集 | ○ | – | – | – | – | – | – | – | |
春募集 | – | ○ | – | – | – | – | – | – | |
AO入試 | – | ○ | – | – | – | – | ○※ | ○ |
(○・・・実施。 ―・・・実施なし。)
授業内容について
早稲田大学ビジネススクールの授業内容について見ていきましょう。
授業スタイル
教員の授業スタイルは多種多様です。
戦略系やマーケティングの授業はケースメソッドを利用した授業が多く、会計やファイナンスなどは講義形式の授業もあります。
グループでのプレゼンをする機会も多く、調査・分析や資料作成を交えて活発に議論を行うことも多いです。
また、国際認証を取得したビジネススクールとして、絶え間ない変革、最高の教育を追求しており、トップ自らが組織の内外に向けた情報発信活動を推進しています。
ケースメソッド
ケースメソッドでは教員が独自に作成したものから海外ビジネススクールのケースを利用するものまで幅広くあります。
ビジネスケースに綴られているのは、実在する企業が日々直面している経営課題です。
経営者の視点に立って、ビジネスケースを読み解き、議論を繰り返す必要があります。
多様な事例を元に経営者意思決定を擬似体験することで、実践的なマネジメント力を高めていることが特徴です。
ケースメソッドを通じて分析力、論理的思考、プレゼンテーション能力、リーダーシップといった経営に必要となるスキルを予習・グループ討議・クラス討議の3ステップを繰り返すことで高めていきます。
ゼミ活動
1年間コース、2年間コースでもゼミ活動として専属の教員が付いた上で修士論文があります。
ゼミは入学前後に決めるコースと入学してしばらく経ってから決めるコースがあり、経営戦略系のゼミが比較的人気になることが多いです。
在学生はもちろん、OBOGや後輩との繋がりなど重要なネットワークコミュニティになるのは間違いありません。
オンラインへの取り組み
新型コロナウイルスの感染拡大を背景にオンライン授業への移行もしてきました。
感染拡大が落ち着けば教室でのリアル授業に戻ることが予想されます。
評判について
「ビジネス」と「ファイナンス」の融合により、メーカー、通信、IT、広告、マスコミ、コンサルティング、金融等、幅広い業種で活躍するビジネスパーソンに幅広い教育「マネジメント・プログラム」を提供しており、近年では受験者数も多く倍率も高まってきているなど国内MBAの中でも屈指の人気になっています。
Eduniversal社による「Eduniversal MASTERS RANKING MBA full time in Far East Asia 2021」において、日本の最上位である東アジア4位に選出。
英国のQS社による「QS Global MBA Rankings: Asia 2021」で、アジアで第19位に選出されています。
学生について
学生は日本人が多いですが、留学生や交換留学生も多く見受けられます。
基本的には就業経験が3年以上が入学要項として設けられており、30代〜40代のミドルマネジメント層が中心です。
また、様々な年代の多様なバックボーンを持った学生同士の議論はあらゆる角度から検証し強固なものとしています。
普段のお仕事における役職は関係なくフラットに議論できる環境ですが、特に実務経験の長い学生からの意見は教科書では学ぶことの出来ない現場の生の声を伝えていることが多いと言えるでしょう。
卒業生の進路について
企業派遣の方は派遣元の企業に戻る場合が大半ですが、授業を共にする仲間に刺激されて在学中に転職する学生や、起業を志す学生も見受けられます。
コンサルティング業界や経営企画系のポジションに転職している方もいます。
フルタイムだけではなく夜間の方にもおすすめのビジネススクール
日本のビジネススクールの多くはフルタイムか夜間のどちらかのみの場合が多いですが、早稲田大学ビジネススクールは両方のコースがあるため自分に合った時間帯から選ぶことができます。
実践的な教育環境の提供に定評があり、マネジメントやリーダーシップに関心がある方にピッタリの学校と言えるのではないでしょうか。
また、留学制度も充実しているため海外での学習に興味がある方にもおすすめです。
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