MBA で学ぶ代表的な科目とおすすめできる MBA 本 (教科書)について

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MBA で学ぶ代表的な科目とおすすめできる MBA 本 (教科書)について

最近では日本でも MBA ( 経営学修士 ) を学ぶことのできるビジネススクールが増えてきていることもあり、MBAや MBA 本 に関心を持っているという方も多いでしょう。

また、MBAに行くほどではないものの、どんなことを学んでいるのかを知っておくことで、仕事に活かせることがあるかもしれません。

MBA で学ぶ代表的な科目とおすすめの MBA 本 についてご紹介させていただきます。

※随時更新予定。本の画像をクリックするとamazonにリンクします。

目次

MBA で学ぶ代表的な科目とは

MBA で学ぶ科目のジャンルとしては「経営戦略」、「マーケティング」、「ファイナンス」、「会計」、「人材・組織」などがあります。

ビジネススクールによっては呼び方が違う場合もありますが、概ね経営に関して必要なジャンルが網羅されています。

MBAの目的としては経営に関する知識を学ぶことを第一に挙げている方も多いでしょう。

必修科目 で学ぶ以外に、自分で興味のある分野について授業をとって知見を深めていくのが一般的です。

また、この他にも最近では「ベンチャー」について力を入れている学校も増えており、ゼミを設けている学校もあります。

MBA の授業で 教科書 はあるのか

MBAの授業で教科書はあるのか

MBAの授業で教科書はあるのかという疑問をお持ちの方もいるかもしれませんが、ある場合と無い場合があります。

ある場合に多いのが世界的に有名な本を教科書として取り上げている場合と、授業で教える先生自身が書いた本を教科書として使っている場合です。

教科書が無い場合には参考文献として事前に何冊かの本をインプットしておくことを勧められる場合や、ケースを買ったり配られたりしてケーススタディを行う授業もあります。

経営戦略 でおすすめの本

経営戦略はMBAで最も人気のあるジャンルで、花形と言われるような人気の教授陣を揃えてアピールしている学校が多いです。

教授陣は大きく分けて2つに分類されます。

1、戦略系コンサルティングファームで活躍していた教授

マッキンゼー、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)など戦略系コンサルティングファームで活躍していた方が教授となって経営戦略を教えているパターンです。

学校にもよるものの、おそらく一番人気が高い授業ではないでしょうか。

理由としては、「ブランド力がある」、「コネクションで大手上場企業社長などのゲストを授業に呼べる」、「学生が将来戦略系コンサルティングファームで働きたいので接点を持ちたい」といったことが挙げられます。

2、シンクタンクやアカデミックな研究を続けてきている教授

もう一つがコンサル出身ではなく、主に経営の研究を行なって経営学の知見を高めている教授です。

特に欧米のビジネススクールの場合、生徒からの授業に対する評判よりも、いかにアカデミックな研究論文を著名な学会や文献で発表しているかということが評価の功績として計測されることが多いため、経営学のアカデミックな研究を行なっている教授も非常に多く見受けられます。

競争の戦略 マイケルポーター

経営戦略と言えば必ず名前が出てくるのがマイケルポーターの競争の戦略です。

出版自体は古いものの、いまだに多くの方に読まれていることから名著であることがわかります。

業界の収益性を決める5つの競争要因から分析を行う5F分析(ファイブフォース分析)といった経営戦略で必ず出てくるフレームワークが紹介されています。

なお、読んでみると分かりますが厳密にいうと経営戦略というよりは、業界分析がメインの内容です。

500ページほどありますが読んでおくべき一冊で、エッセンシャル版も出ていますが元の方を読んでおくことをおすすめします。

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[新版]ブルー・オーシャン戦略 W・チャン・キム

ブルー・オーシャン戦略という言葉自体はかなり一般的に利用されるようになっていますが、実際にどのように自社に落とし込んでいくのかについて詳しく理解している方はあまり多くはないのではないでしょうか。

新版では事例が新しくなったこともあり、メガネのJINSや1,000円カットのQBハウスといった日本人に馴染みの深い会社を取り上げていることから具体的なイメージもしやすいと言えるでしょう。

一方で成功しているビジネスモデルを分解してみるとブルー・オーシャン戦略とも見えますし、切り口を変えてみるとレッド・オーシャンにも見えなくもない場合もあったりします。

新規事業や起業を考えている方、既存事業の戦略の見直しを考えている方に特におすすめです。

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 クレイトン・クリステンセン

イノベーションといえばシュンペーターが提唱した言葉で、ビジネスにおいても幅広く使われています。

この本ではモノづくりを中心とした業界のトップ企業が市場調査や顧客の意見に耳を傾け新技術に投資をしても、技術や市場構造の破壊的イノベーションに直面した際、市場のリーダーシップを失ってしまうことを理論的に解説しているところが特徴です。

日本企業が得意とするカイゼンを通じた継続的イノベーションによって、ある程度の性能になった製品市場はどれぐらいの売り上げを得ることができるか見えやすいため市場参入が比較的容易である場合が多いでしょう。

全く新しい技術や製品概念を導入することで従来存在していた製品を一新してしまう技術を破壊的技術と呼び、顕在化されてないニーズのため市場調査やマーケティング分析を行うことが難しいケースがほとんどです。

実際のビジネスではリーダー企業が取るべき戦略として、破壊的イノベーションをうまく取り入れていき対抗するのが良いとわかっていても、社内でカニバリゼーションを起こすことで身動きできなくなってしまうことも多く見受けられます。

最近ではガラケーとスマートフォンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。技術経営に興味関心がある方には特におすすめです。

クレイトン・クリステンセン氏の訃報について

イノベーションのジレンマなどの著者でハーバード・ビジネス・スクールの教授を長らく務めてきたクレイトン・クリステンセン氏が2020年1月23日に67歳でお亡くなりになりました。

クリステンセン氏は10冊の本を書いたと言われていますが、それ以上に研究論文も多くもっと活躍を望んでいた方も多かったと思われます。

[新版]グロービスMBA経営戦略 グロービス

グロービスが出版しているMBA本の経営戦略版で、通称「青本」などと呼ばれます。

グロービスの授業で使われたり、使わなくとも前提として読んで理解していることが求められるため、経営戦略に関して理論だけではなく、ケーススタディなどを通じて実際に起こるようなイメージがわきやすい内容になっています。

また、定期的に新版が出ていることから、改良やある程度時代にあった内容としてリニューアルが行われていることも特徴です。

グロービスの本は科目ごとに出版されており、一通り読んでおいても良いかと思いますが、今回は同じ種類の本ばかりになるのを避けるために他の科目の本の紹介はあまり行いません。

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経営戦略全史 三谷 宏治

経営戦略を使うためには経営戦略の歴史や成り立ちを理解しておくこともプラスになるかもしれません。

経営戦略全史では経営戦略についての歴史や考え出した人物についてわかりやすく紹介していることが特徴です。

経営戦略の歴史は比較的浅く、20世紀初頭から現在に至るまでの約100年間に進化をしてきた学問であることも理解できます。

この本を読むことで経営戦略を実践的に使いこなせるわけではありませんが、経営戦略を俯瞰して整理することができますので、興味関心を持った戦略や人物については個別に調べてみても良いでしょう。

また、シリーズものとしてビジネスモデル全史というものもありますので、ご興味があればこちらも一読しても良いかもしれません。

まずはどちらか一冊という場合には、経営戦略全史をおすすめいたします。

マーケティング でおすすめの本

マーケティングも経営戦略同様に人気の授業で、海外MBAではマーケティングに強みを持つビジネススクールも多くあります。

特に消費財、飲料・食料、自動車といったBtoCのメーカーでキャリアアップを行なっていきたい方などに人気があります。

マーケティングの特徴としてはMBAの中でも一番動きがある科目で、新しい概念や研究結果が出て来ることが挙げられるでしょう。

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版 フィリップ・コトラー

マーケティングの中で最も有名な研究者と言えばフィリップ・コトラーを思い浮かべる方が多いはず。

マーケティング・マネジメントの本はマーケティングの教科書とも言える本で世界のビジネススクールで使われています。

マーケティングの入門書というよりは中上級者向けの内容も含まれていますが、この一冊でマーケティングの知見が深まることは間違いありません。

1,000ページ程度あるため持ち運びには向いていないので、持ち運ぶ可能性がある方は電子版で購入することをおすすめします。

確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力 森岡 毅

近年USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)が好調なことはニュースなどでも目にされたことがあるはずです。

その裏側にあった定量的なマーケティングについて、元執行役員でCMOだった森岡毅さんと、シニアアナリストの今西 聖貴さんが事例を元に書かれた一冊です。

このお二人のコンビはUSJの前にはマーケティングカンパニーとして有名なP&Gのマーケティング部門でもタッグを組んでいたようです。

使われている数式は難解で、定量分析や統計学にある程度知識が無いと理解するのが難しいと思いますが、文系の人にはすぐには理解できないと思いますが、説明文章もセットになっているため、概念の理解はある程度できると思います。

実際のビジネスで活用された内容を元にしたアカデミックな要素も入っている貴重な一冊だと言えるでしょう。

確率思考の戦略論は統計学もある程度知識として持たれている方にとっては良いのですが、もう少しマーケティングの基本から勉強したいという方には同じ森岡さんのUSJを劇的に変えた、たった1つの考え方という本の方が読みやすいと思います。

ファイナンス / コーポレートファイナンス でおすすめの本

ファイナンスに関しては金融関連や財務畑で働いていない方にとって、やや苦手意識がある方もいるかもしれません。

MBAで初めてファイナンスを学ぶという方も多く、専門性の高い分野ではありますが経営や大企業のマネジメントを行う上では避けて通れないのがファイナンスでもあります。

必ずしも数式を全て覚える必要はありませんので、ファイナンス理論を理解しておくこととどういった場合に使えるかを覚えることを第一歩として取り組んでいきましょう。

コーポレートファイナンス第10版 リチャード・A・ブリーリー

MBAのファイナンスの中で最も有名な本が、このコーポレートファイナンスの上下巻です。

数年に一度アップデートされるため、現在では10版まで出版されておりますが、NPVやリスク関連といった基本的な内容は変わっていません。

なお、英語がある程度できる方は日本語訳ではなく、原著を読んだ方が良いという方もいます。

ある程度ファイナンスの知識がないとボリュームも多く読み進めるのが難解ではありますので、まずは上巻を買って読んでみてから大丈夫そうであれば下巻を買うことをおすすめいたします。

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ファイナンシャル・マネジメント 改訂3版 ロバート・C・ヒギンズ

ハーバード、シカゴ、MITといったメジャーなビジネススクールで利用されているファイナンスの教科書とも言える本です。

日本では上記のコーポレートファイナンスの方が有名ではあるものの、同じくらい評価の高い1冊です。

道具としてのファイナンス 石野 雄一

ファイナンスを使って業務を行なっていくことを目的として書かれているため、EXCELで十分実践的に使える内容となっています。派手さはないものの隠れた良書として有名な1冊です。

著者もMBAを取得されたようでわかりやすくファイナンスを教えることを目的として書かれています。

本書はビジネススクールの授業ですすめられた本で、上記のコーポレートファイナンスと比べて読みやすく複雑な計算式もあまり出てきませんので特に初心者の方におすすめです。

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最強ヘッジファンドLTCMの興亡 ロジャー ローウェンスタイン

この本はコーポレートファイナンスではなく、ヘッジファンドについての本のため金融色がやや強い内容です。

LTCMというアジア通貨危機前にノーベル経済学賞を受賞した人物などタレント揃いで、一斉を風靡したヘッジファンドがどのような投資戦略を用いてリターンを上げていったのか、なぜ解散をすることになったのかを取り上げた一冊です。

内容自体は古いものの金融の知識がそこまでなくても読み進められることと、一部ベンチャー的な要素も入っているためおすすめです。

会計 (アカウンティング) でおすすめの本

会計はファイナンスに近いため混同しがちですが、MBAでは別の学問として取り扱われています。

会計には大きく分けて財務会計と管理会計があり、マネジメントを行なっていく上では財務会計の知識だけではなく管理会計の知識も欠かせません。

英語で読む決算書が面白いほどわかる本 金児昭

近年IFRSなど国際会計基準を取り入れている日本企業も増えている中、日本語と英語で同時に決算について学ぶことのできる本です。

BS(貸借対照表)やPL(損益計算書)などを構造的に分かりやすく、日本語と英語で紹介しているので会計と英語が得意でなくても理解することができると思います。

会計用語は決まっているため日本語と英語両方覚えておくと幅が広がるでしょう。

稲盛和夫の実学―経営と会計 稲盛 和夫

日本で一番有名な管理会計といえば稲盛さんが提唱されているアメーバ経営で間違いありません。

この本を読んだからといって会計ができるようになるわけではなく、どちらかというと製造業寄りの話も多いですが、経営と会計について紐づけて考えることができる良書ですので会計の入門書として押さえておくと良いでしょう。

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人材・組織 でおすすめの本

マネジメント層や人事部門に人気があるのが人材・組織論です。

経営を円滑に行なっていくには、経営戦略と同じくらい自社の人的リソースを最大限活用するために組織論が重要であると言えます。

【新版】組織行動のマネジメント スティーブン P.ロビンス

組織論の中で世界で最も有名な本として取り上げられることが多いのが、【新版】組織行動のマネジメントです。

組織行動学は普通に働いているとあまり馴染みのない言葉ですが、マネジメント層や人事部門ならおさえておきたい学問です。

この分野においては本書以外日本語で書かれている本は僕自身知りません。

幅広い分野について1冊でまとめられており、さらに興味関心がある方には英語版の原著である「Essentials of Organizational Behavior」を一読するのもおすすめです。

オニオン・リーダーシップ 中谷 英峰

ハーバード・ビジネススクールの最上級コース(AMP)で学んだ筆者が、リーダーシップ論の最前線を分かりやすく解説しています。

メンバー一人一人がリーダーシップを発揮するのが最強の組織であり、具体的な成功例や失敗例も交えて紹介されており、効果的なリーダーシップとは何かが分かりやすくまとめられています。

まずは自分自身に対してリーダーシップを発揮できたとき、初めて他の人へのリーダーにもなれるのではないでしょうか。

MBAの人材戦略 デイビッド・ウルリッチ

人事部門が果たすべき役割として、①戦略パートナー(HRBP)、②管理エキスパート、③従業員チャンピオン、④変革エージェントの4つの分類を提唱しています。

その中で、人事は、単に個人や組織に焦点をあてたオペレーショナルな業務に留まるのではなく、経営・事業に価値をもたらす(人材面で経営・事業の成功を牽引する)ための業務を行う戦略人事の重要性を説いています。

古い本ですが人事担当者であれば、必ず読んでおかなければならない本とも言われています。

欧米では非常に有名な本であること、またGEをはじめとした多くの外資系企業が、ウルリッチの上記の概念に基づいて人事組織を変革したこともあり、インターネット上の色々な媒体で解説がなされていますので、手始めにそうしたサイトで理解を得てから読んでみても良いでしょう。

英語が得意な方であれば原著のHuman Resource Champions: The Next Agenda for Adding Value and Delivering Resultsで読んでみても良いと思います。

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採用基準 伊賀泰代

MBAに限らずどこの会社でも優秀な人材を採用したいという思いが強いのではないでしょうか。

優秀な人材の定義は会社によって多少違うものの、日本のマッキンゼーで長年採用に携わってきた著者は「リーダシップ」が重要であると定義しています。

本書は採用のための本というよりはリーダーシップに焦点を充てており、人事の方だけではなくどのような人材になれば必要とされる人材になるのかということのヒントにもなるでしょう。

一方でマッキンゼーほどの企業でも有能な人材の確保に苦労しているということも見て取れます。

著者の伊賀さんは自分の頭で考えようなどの本でも有名な「ち○りん」さんで、ご自身もMBAを取得されています。

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人事系外資コンサルタントがおすすめする人材・組織マネジメントに関する本、教科書13選

外資系人事コンサルタントがおすすめする人材・組織マネジメントに関する本、教科書

2020年5月13日

ベンチャー でおすすめの本

MBAはもともと大企業の幹部候補向けに行われたのが始まりといわれておりますが、近年ではベンチャーについて力を入れているビジネススクールも増えてきました。

ベンチャーでは大きく分けてベンチャー経営とベンチャーファイナンスがあり、必ずしも自分がベンチャー企業を経営したりベンチャー企業で働かなくとも、ベンチャー投資を行う可能性がある方にもおすすめです。

社長失格 板倉雄一郎

ITバブルが始まる前の1990年代半ばにあったハイパーネットという企業をご存知でしょうか。

著者の板倉氏はハイパーネットの創業者で、ビルゲイツ氏も注目をしていた時代の寵児として有名な人物でした。元祖ホリエモンみたいだと言えばイメージが伝わりやすいかもしれません。

ハイパーネットの出で立ちから倒産までの過程を本人が語っているところに小説とは違ったリアリティがあり、直接金融と間接金融についてなど現在にも役立つ情報が含まれていると言えます。

会社を倒産させてしまった方が出版して儲けているとの批判も一部ではありましたが、ベンチャーに興味関心がある方にはとてもおすすめの一冊と言えるでしょう。

なお、板倉氏以外に出てくる人物の中には今でもビジネス界で活躍している有名な人物も多く、そんな過去があったのかと当時を知らない方でも楽しめると思います。

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起業のファイナンス増補改訂版 磯崎 哲也

海外でベンチャーと言うと、ベンチャー企業ではなくベンチャーキャピタルなどの投資サイドを指す言葉として使われます。

ベンチャービジネスは起業をする方だけではなく、MBAではベンチャーをサポートする側にとっての学びになる科目も用意されている場合があります。

ベンチャーキャピタリストやブログでもお馴染みの磯崎さんが書かれた起業のファイナンスが、最新の情報を含めて改定された一冊です。

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日本でいちばん大切にしたい会社 坂本 光司

厳密に言うとベンチャーではなく中小企業論のジャンルになると思うのですが、日本各地にある素敵な中小企業を紹介している本になります。

MBAでは戦略やファイナンスなど利益追求のための考え方に偏りがちですが、従業員を大切にする姿勢などを中心に書いてある本で対極にある考え方でバランスを見直すのにも良いかもしれません。

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ロジカルシンキング でおすすめの 本

MBAではロジカルシンキングを元に分析やプレゼンを求められることも少なくありません。

特にコンサル業界を目指している方であれば身につけておくことをおすすめいたします。

ロジカル・シンキング 照屋 華子

ロジカルシンキングの教科書として有名なのがこの本です。

著者はマッキンゼーでエディターとして活躍されていた方で、やや古いため難解な部分もあるかもしれませんが一読しておいても良いでしょう。

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考える技術・書く技術 バーバラ・ミント

マッキンゼーなどのコンサルティングファームでライティングのコースを教えていたバーバラ・ミントさんの文書作成術についての本です。

わかりやすい文章を書けないのは論理構造に問題があるからと指摘し、自らが考案した「ピラミッド原則」と呼ばれる考え方を提示し、物事を上手に論理立てて述べるテクニックを解説しています。

文章が難解なためややわかりにくいところが気になりますが、名著として昔から有名な一冊です。

MBAクリティカルシンキング グロービス

グロービスの青本の中でも特におすすめなのがクリティカルシンキングの本です。

クリティカルシンキングとはロジカルシンキングと同意義で使われることが多く、経営分析で使われることが多いロジックツリーやマトリクスを理解するために本書を読んでおくと便利でしょう。

グロービスの授業の中でも一番人気と言える科目がクリティカルシンキングですので、一読をおすすめします。





その他MBAでおすすめの本

直接授業に関係ない部分もあるのですが、MBAに興味関心がある方向けにおすすめの本を最後にご紹介いたします。

マネジメント[エッセンシャル版] ピーター・F・ドラッカー

経営の神様とも呼ばれているドラッカーさんの一番有名な一冊といえばこちらのマネジメントになると思います。

マネジメントの仕事とは実践であり、成果を出すことであると明確に規定があります。

そのためにマネジメントが果たすべき使命と役割、取り組むべき仕事、さらには中長期的に考えるべき戦略についての解説がある良書です。

MBAの授業ではドラッカーさんの本を教科書として使うことはありませんでしたが、ファーストリテイリングの柳井さんのようにバイブルとしている経営者は多く、読んでいて当たり前という本当言えるかもしれません。

ビジョナリーカンパニー ジム・コリンズ

ビジョナリーカンパニーも発売が1995年と20年以上前にも関わらず、いまだに人気のある一冊です。

どのような企業が継続的な成長を遂げていくのか、著者らを中心とした調査を元に解明していく内容になっており、答えがビジョナリーカンパニーだと定義付けを行なっています。

ビジョナリーカンパニーは必ずしもカリスマ的なリーダーシップを持った社長が企業を引っ張るのではなく、会社の基本理念でもあるビジョンをしっかりと掲げて社員、会社全体が目指すべき方向を一つに出来るようにシステムを作ってしまうことを意味します。

一方で業績が良いからこそビジョンを持てるとも解釈できますし、ビジョナリーな企業や人物でも衰退へと追い込まれてしまうという読後感もあるかもしれません。

現在ビジョナリーカンパニーは第4巻まで発売されており、経営者の中には1より2を好む方も多くいます。

一通り読みましたが個人的には1と2は読んでおいて損はないと感じました。

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世界の経営学者はいま何を考えているのか 入山 章栄

出版当時はニューヨーク州立大学のMBAを教えており、現在では早稲田大学ビジネススクールで教鞭を執る入山先生の名を広めた1冊です。

「ドラッカーなんて誰も読まない!?」、「ポーターはもう通用しない!?」といったキャッチーなコピーでも話題となりました。

内容としては経営戦略について知識を得るといったことではなく、経営学とは何か、経営学と実務の違いとは何かといったような経営学全般に対する考察について海外事例を中心として書かれています。

経営学者が実際に会社を経営してうまくいくのかどうかといったような議論が行われることがありますが、本書を読むことでその疑問に対する回答が見つかるのではないでしょうか。

ちなみに余談ですが、TVなどのメディアでも活躍中の入山さんがなぜ人気があるのかについて、研究者としての「職人気質」とトークやキャラクターなど「芸人気質」の両面を持った経営学者がなかなかいないということを別の経営学者の方が分析して話しておりました。

新しく世界標準の経営理論という800ページ以上にも及ぶ辞典のような本も出版されましたので、じっくりと読みたい方におすすめです。

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新版 国内MBA受験のための研究計画書の書き方 鄭 龍権

国内MBAの入試でカギとなる研究計画書の書き方をまとめた最新の一冊です。

著者は国内MBA予備校である河合塾KALSの人気講師で、合格者が実際に取り組んだ実例も取り揃えています。

受験に取り組んでいる方はもちろん、MBAに興味がある方にもおすすめです。

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国内MBA研究計画書の書き方―大学院別対策と合格実例集 飯野 一

国内のMBAを受験する場合、多くの学校で研究計画書を提出する必要があります。

研究内容は人それぞれ興味関心が異なるので違うと思いますが、どのように書いてまとめるかのヒントが詰まっている本です。

著者はウインドミル・エデュケーションズという国内MBA受験専門の予備校を行なっている方で、本の内容は少し古いものの参考になる部分があるでしょう。

新しい文章力の教室 唐木元

ロジカルシンキングと同様に文章を論理的に書くことが求められたり、読みやすい文章を書くことも重要です。

本書はブログやwebの記事を中心とした内容ではあるものの、わかりやすく汎用的に利用できるところも多く大人になってから文章の見直しをされていない方におすすめです。

この本にもう少し若い時に出会っていれば、文章を上手くかけていたかもしれないなと思ったりもしています。

Amazon Kindle Unlimited、Amazon Audibleだと無料で本を読んだり聞けます

Amazon Kindle Unlimited

Amazon Kindle Unlimitedですと30日間無料で、Kindle以外のPCやスマホでも本を読むことが出来ますので、気になる方は一度登録してみて面白かったら実際に本を買ってみたり、引き続き電子版で読み続けても良いかもしれません。

また、Amazon Audibleだと30日間無料で1冊本を聞けるキャンペーンを行なっているので、もし買うまでではないけどちょっと気になるものがあれば登録してみて聞いてみても良いでしょう。

Amazon Audible

ただ、ご紹介した全ての本が読めたり聞けるわけではありませんので、買ってしまった方が早い場合もありそうです。

良い MBA 本 があれば3回くらい読み直して見よう

ご紹介した本はMBAで授業の教科書として使われているもの、MBAの授業の中で勧められたものを中心として自分で読んでみてタメになったものを取り上げてみました。

発売が古い本も多いですが根本的な部分は時代が変わってもさほど変わっていないため、今でも十分役に立つものが多いと感じています。

MBA 本 に限った話ではありませんが、良い本があれば手元に置いておき3回くらい読み直して見ることで十分なインプットとなり、実践的に使えるようになるのではないでしょうか。

ハウツー本のようにすぐに効果が出るような本ばかりではないものの、気になった本があれば一度目を通して見ることをおすすめします。

MBAに興味関心がある方向けの情報

MBAに興味関心がある方向けの情報

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MBA専門の人材・転職サービスMBA JOBsをリリース

MBA専門の人材・転職サービスMBA JOBsをリリース しました。

2019年3月6日

また、会社としてはMBA以外の方の転職相談も行なっていますので、マネジメントや面白そうなお仕事に興味関心ありましたらお問い合わせもお待ちしています。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。