東京商工リサーチの調べによると、2020年版「社長の住む街」社長数トップは2017年、2014年の調査と同様に東京都 「 港区赤坂 」と発表がありました。
以前に日テレの「月曜から夜ふかし」の中でも取り上げられており、マツコさんと村上さんは「港区東麻布」、「港区南麻布」と回答されましたが、「港区赤坂」が1位という結果に。
過去の社長の住む街ランキングとSUUMOが発表している住みたい街ランキングを比較してみました。
目次
2020年版、社長の住む街ランキング 10
以下は東京商工リサーチの企業データベース約390万社の代表者データ(個人企業を含む)から、社長の居住地を抽出したランキングを元に、2017年版社長の住む街ランキング10と比較して作成したものとなります。
なお、大企業から個人企業まで含まれるため、会社規模に関してはまちまちです。
参考 : 東京商工リサーチ 2020年全国「社長の住む街」調査
東京商工リサーチ 2017年全国「社長の住む街」調査
東京商工リサーチ 2014年全国「社長の住む街」調査
2020年 | 2017年 | 都道府県 | 市区町村 | 人数 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | 東京都 | 港区赤坂 | 3,545 |
2 | 2 | 東京都 | 新宿区西新宿 | 2,878 |
3 | 3 | 東京都 | 港区六本木 | 2,784 |
4 | 4 | 東京都 | 渋谷区代々木 | 2,674 |
5 | 5 | 東京都 | 港区南青山 | 2,672 |
6 | 6 | 東京都 | 港区高輪 | 2,525 |
7 | 13 | 東京都 | 港区芝浦 | 2,370 |
8 | 7 | 東京都 | 新宿区新宿 | 2,357 |
9 | 8 | 東京都 | 港区三田 | 2,286 |
10 | 11 | 東京都 | 港区南麻布 | 2,246 |
前回が2017年度の発表だったため、2020年度と比較して見たところ「港区赤坂」が引き続きの1位という結果となりました。
1位から10位までの顔ぶれは2017年度と比較してみてもほぼ変わらない結果となり、1位から6位までは全く同じです。
港区赤坂はタワーマンションの建設が相次ぎ、住居の収容能力が増加したことが要因と言えそうです。
西新宿も同様でアクセスの良い都心部のタワーマンションの場合、坪単価は高めに設定されているので高額所得者が集まりやすいと思います。
前回9位に入っていた「江東区亀戸」は今回はランキング外になっており、都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)への集中が見て取れた結果と言えるでしょう。
2003年版 社長の住む街 ランキング 10
2020年と2017年ではあまり違いが見られませんでしたので、さらに遡って2003年版の社長の住む街ランキングと比べてみたいと思います。
参考 : 東京商工リサーチ 2003年全国「社長の住む街」調査
2003年 | 2020年 | 都道府県 | 市区町村 | 人数 |
---|---|---|---|---|
1 | 10位外 | 東京都 | 大田区田園調布 | 532 |
1 | 10位外 | 東京都 | 世田谷区成城 | 532 |
3 | 10位外 | 東京都 | 練馬区大泉町 | 495 |
4 | 5 | 東京都 | 港区南青山 | 482 |
5 | 10位外 | 東京都 | 江東区亀戸 | 454 |
6 | 10位外 | 茨城県 | 神栖市神栖町 | 451 |
7 | 10位外 | 東京都 | 世田谷区奥沢 | 447 |
8 | 10位外 | 山梨県 | 竜王町 | 443 |
9 | 10位外 | 広島県 | 府中町 | 428 |
9 | 10位外 | 東京都 | 江東区大島 | 428 |
2017年とは違いがみられませんでしたが、さらに10年以上前の2003年のランキングを見ると大きな違いがあることが見て取れます。
2020年に10位以内に入っているのは、「港区南青山」だけでした。
当時は都心部における高層マンションが現在と比べて少なく、東京商工リサーチが網羅している社長の母数も少なかったことから違いが出ていると考えられます。
2020年版 社長の住む街 ランキング 市区群 10
続いては社長の住む街 ランキング 市区群 別に見ていきましょう。トップ10は全て人口が多い東京都という結果になりました。
2020年 | 2017年 | 市区群 | 社長数 | 人口 | 社長比率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 世田谷区 | 48,878 | 917,486 | 5.33% |
2 | 2 | 港区 | 34,111 | 260,379 | 13.10% |
3 | 3 | 大田区 | 26,472 | 734,493 | 3.60% |
4 | 5 | 新宿区 | 25,504 | 348,452 | 7.32% |
5 | 4 | 練馬区 | 25,324 | 739,435 | 3.42% |
6 | 6 | 渋谷区 | 25,314 | 229,671 | 11.02% |
7 | 7 | 杉並区 | 23,317 | 558,950 | 4.06% |
8 | 8 | 江戸川区 | 21,590 | 700,079 | 3.08% |
9 | 9 | 足立区 | 21,091 | 691,298 | 3.05% |
10 | 10 | 目黒区 | 20,370 | 281,474 | 7.24% |
社長数を人口で割った「社長比率」では、港区がなんと13%超えという結果に。住んでいる人の8人に1人くらいがなんらかの会社の社長をしていることとなります。
全国社長の部屋番号ランキング
ご参考までに社長の部屋で住んでいる人が多いランキングというのも発表されておりました。
1位は201、2位は101、3位は202となっており、どこのマンションでも必ずある低層階の部屋番号が並んでいます。
関東住みたい街ランキング10 2017年版
最後にSUUMOが毎年発表している「関東住みたい街ランキング2019」を見てみましょう。過去と比較できるデータは2010年が一番古そうでしたので、比較してみました。
参考 : SUUMO 関東 住みたい街ランキング2019
参考 : SUUMO 関東 住みたい街ランキング2010
2019年 | 2010年 | 駅名 |
---|---|---|
1 | 2 | 横浜 |
2 | 7 | 恵比寿 |
3 | 1 | 吉祥寺 |
4 | 10位 | 大宮 |
5 | 5位 | 新宿 |
6 | 10位外 | 品川 |
7 | 10位外 | 目黒 |
8 | 10位外 | 浦和 |
9 | 10位外 | 武蔵小杉 |
10 | 4位 | 鎌倉 |
1位は横浜という結果になり、恵比寿、上位の常連である吉祥寺と続きました。
2010年には入っていなかった品川、目黒、浦和、武蔵小杉が入っている一方で、人気があった渋谷、中目黒、下北沢などが10位外という結果に。
SUUMOの場合には、学生や比較的若い層のユーザーが多いのではないかと予想しており、社長の住む街ランキングと比較してみると、品川が港区高輪、恵比寿が渋谷区広尾と近いエリアとなりそうですが、順位に大きな違いが見受けられました。
東京商工リサーチによると、「上位の顔ぶれからは、 (1) 職住近接 、 (2) 交通アクセスの良さ 、 (3) 買い物が便利であること 、 (4) 繁華街や文化施設にも近いこと 、 (5) 災害リスクの低さ などを重視する都心回帰の動きに変わりがないことがうかがえる」とのコメントがあります。
住む場所を決める項目としては、「年代」、「性別」、「職場/学校」、「家族構成」の他に、「所得」という要素が、「社長の住む街」と「住みたい街」の違いの大きな理由として挙げられるでしょう。
好きなところに住めるとすれば、「 港区赤坂 」に住んでみたいと思いますか?
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