音声SNSのClubhouse(クラブハウス)を使ってみた!特徴や招待、費用、マネタイズ方法について解説

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音声SNSのClubhouse(クラブハウス)を使ってみた!特徴や招待、費用、マネタイズ方法について解説

アメリカのスタートアップ企業が提供している音声SNSのClubhouse(クラブハウス)が日本でも人気になっています。

ここ数日の間に各種SNSなどでも話題となっており、どのようなアプリなのか気になったので使ってみて調べてみました。

今回はClubhouseを使ってみて特徴や招待、費用、マネタイズ方法についてご紹介いたします。

Clubhouseとはどんなアプリ

Clubhouseは音声版Twitterと呼ばれていることが多く、app storeでタイトルにはDrop-in audio chatとサブタイトルで記載されていることから音声のチャットアプリにあたります。

まずはiOSアプリのみで2020年3月にサービス提供を開始、1人あたり2人までの招待制になっており、ユーザー数が限られているのが現状です。

Clubhouseはプラットフォーム上に作成したチャットルームで、世界中のユーザーとリアルタイムで音声のやり取りが可能です。

Clubhouseの提供会社とCEOについて

Clubhouseの提供会社とCEOについて

Clubhouseはアメリカのサンフランシスコで設立されたAlpha Exploration(アルファ エクスプロレーション)社が開発と提供をしています。

CEOのPaul Davison(ポール・ダビソン)さんは2002年にスタンフォード大学を卒業後、戦略系コンサルティング会社のベイン&カンパニー社で働き、2007年にスタンフォード大学のMBAを取得。

Googleの社内ベンチャーを経た後、2011年よりHighlightを起業し、2016年に画像共有SNSのPinterest社へ売却。

その後2018年までPinterest社でUI、UX周りを担当していたようで、Alpha Explorationの共同創業者兼CEOとなりました。

参考:https://twitter.com/pdavison

いわゆるシリアルアントレプレナーと呼ばれる連続起業家で、日本ではウノウ社を米Zynga社に売却した後にメルカリ社を創業した山田進太郎さんなどが有名です。

現在従業員は9人のようですが、2020年5月に1億ドルの調達をしており、最近のユーザー数の獲得状況からユニコーン企業になっているとの見方もあります。

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Clubhouseの特徴とは

Clubhouseの特徴について見ていきましょう。

音声のLIVE配信

Clubhouseは音声のLIVE配信ができるアプリになります。

今のところはアーカイブ機能がありませんので気になるトークがあればリアルタイムで参加する必要があります。

アーカイブで残らない分トークも自由に出来るメリットもありますし、空いている時間帯にやっている中で興味がありそうなトークを気軽に探す感覚で利用することに向いてそうです。

自分たちでroomを作成可能

ユーザーはroomというコミュニティを作成して好きなテーマについて話をしたり、自分の興味があるroomを探して話を聞いたりすることができます。

知り合いや不特定多数と会話を楽しむことや、対談・トークセミナーなどでの利用方法が考えられます。

zoomのように映像がない分気軽にroomを作成したり、ラジオやポッドキャストのように聞き流しをするのに向いていると言えるでしょう。

実際に使ってみた感想としては不特定多数の方に向けてトークルームを開放して行うにはある程度のネタやトークスキルが求められるような気がしました。

現在は招待制

現在は1人のユーザーに対して2人までの招待制となっています。

限定感を出すためのマーケティング手法として有名なFOMO(fear of missing out)と呼ばれる「自分だけが取り残されないための恐れ、焦り」を利用しており、Facebookやmixiでも初期の頃には見受けられました。

話題が話題を呼び、サービスなどはよくわかってないものの自分もチャンスがあれば使ってみたい!と思わせる手法です。

私自身も同様にサービスについてよくわかってませんでしたが、とりあえずアプリをインストールして招待してくれたらいいなと思っていたうちの一人です。

また、急激にユーザーが増えると音声配信で利用されているサーバーなどのインフラにも急激な負荷がかかるため、サービスの品質を維持するためにもユーザー数の制限を行っていると思います。

twitter、Instagramとのアカウント連携が可能

登録した後にtwitter、Instagramとのアカウント連携が可能です。

これによりtwitterやInstagramのユーザーのインポートもできるためお友達や知り合いと簡単に結びつきやすくなります。

Clubhouseの登録までの流れ

Clubhouseの登録までの流れ

Clubhouseを利用するための登録までの流れについて見ていきましょう。

iOSでアプリをインストール

まずはアプリをインストールしましょう。

現在はiOSのみの提供のためandroidユーザーの方は残念ながら利用ができません。

電話番号を登録してSMS認証を行う

電話番号を登録してSMS認証を行う

アプリのインストールが終わったら電話番号を登録してSMS認証を行います。

+81が頭についているので、090の場合には90から入力をしましょう。

SMSに4桁のコードが送られてくるので入力をすれば認証が完了となります。

名前の登録

SMS認証が終わったら名前とアカウント名を入れて登録完了です。

Clubhouseの招待

上記で登録が完了しても残念ながらすぐに利用ができないのが特徴でもあり歯痒いところでもあります。

利用するためにはユーザーから招待を待つか、公式の招待を待つか2つの方法になります。

ユーザーからの招待も2種類あるようで、1人のユーザーから2人の招待枠を利用してもらい招待をいただくか、順番待ちの最初の方に移動してもらう方法になります。

私の場合はお友達に待機リストの最前列に移動してもらっていたようで、気付いたら下記のようにSMSが送られてきて参加することができました。

Clubhouseの招待

なお、一定の条件に達すると招待枠が増えるようです。

招待枠が増えるための条件

  • フォロワーが一定以上に増える
  • ルームを作成する

Clubhouseの費用について

Clubhouseは利用するには一切費用がかかりません。

招待がなかなか回ってこないため以下のようにフリマアプリで招待の権利を売買することも行われているようですが、私が試してみたところ既に結構取締りが厳しく売買も難しくなってきているようでした。

Clubhouseの費用について

どんな人が利用に向いている?

Clubhouseはどんな人が利用に向いているのでしょうか。

お友達や知り合いなどと気軽に話したい方

ユーザー同士であれば簡単にトークルームを作成できますので、お友達や知り合いなどと気軽に話したい方の利用が向いていると言えそうです。

新型コロナウイルスの影響でリモートワークや自粛して家にいる方も多く、雑談や話し相手が欲しいと言った場合にも便利だと思います。

また、話している人に指名や挙手ボタンをタップして承認されると会話に参加することも可能になります。

ビジネスなどのプロモーションをしたい方

Clubhouseは無料で利用ができるため、トークをしている方が聞いているユーザーが多くてもマネタイズすることが現状はできない仕組みになっています。

そのため自分が行っている事業に関連することを話してプロモーションを行ったり、名前を覚えてもらってファンになってもらうなどの利用が考えられます。

既に一定以上のフォロワーがいる方

若い時の苦労は買ってでもせよ、若いうちにどんどん失敗してその経験を活かすと言ったことがよく言われており私も重要であると思いますが、若い時に成功することはそれ以上に非常に重要になってきていると思います。

例えばこの手のSNSは一般人が少ないユーザーから徐々に積み上げていくのはかなり難しく時間が掛かるのに対して、有名人が開始すると一定以上のフォロワーがすぐに集まりスタートダッシュをすることができるからです。

もちろん他のSNSなどで努力と苦労をしてフォロワーを少しずつ増やしている方も多く、ほとんどのSNSが他のSNS連携ができることからその成果を横展開することにも繋げられるため、SNSに強い人にとってはどのようなSNSでもメリットと言えるでしょう。

Clubhouseのマネタイズ方法について

最後にClubhouseのマネタイズ方法について考えてみましょう。

現在は上記のように無料で利用ができることから、あくまでも現時点での予測となります。

広告でのマネタイズ

SNSでのマネタイズは広告で行われるのが一般的です。

例えばFacebookであればFacebook広告、TwitterではTwitter広告、YouTubeではYouTube広告などがあります。

SNSによって広告の種類は違いますが、ある程度のユーザー数とアクティブユーザーがいる状態になれば広告主の方で広告の出稿をある程度自由に行うことができます。

Clubhouseは音声配信のためあまり画面を見ないユーザーも多いことからラジオのように音声広告がメインになると予想されますが、ライブ配信に音声広告を入れるのは途中で話が切れてしまうため相性が悪く、アーカイブ機能が出来てからになるのではないかと予想しています。

ユーザー課金でのマネタイズ

続いてはユーザーから直接課金をしてマネタイズする方法です。

特定のトークルームに入るためには有料でしか入れないようにして、その一部を手数料としてマネタイズする方法になります。

世界中の色々なユーザーの話が聞けるのであれば課金してでも聞いてみたいと思うものも出てくるのではないでしょうか。

結構音質も良いのでトークライブだけではなくミュージシャンが音楽ライブを行ったりすることも考えられます。

今のところは広告でのマネタイズよりもユーザー課金でのマネタイズになる可能性が高いと見ています。

音声データを利用したマネタイズ

最後に音声データを利用したマネタイズも考えられます。

大量の音声データを取得して分析を行うことで音声認識を行っている企業に販売をしたり、自社の別サービスで利用できるかもしれません。

ただ、この分野ではGoogleやAmazonなどがリードしている状況のため可能性としてはそこまで高くはないかもしれませんが。

しばらくはユーザー数を増やしていくフェーズに

SNSで重要なことはある程度のユーザー数が集まらないとネットワーク効果が出てこないため、すぐに飽きられて見切られてしまうことです。

Clubhouseは大規模な資金調達を背景にしばらくの間はユーザー数を増やしてサービスの規模を拡大させていくフェーズになるでしょう。

今のペースでユーザー数をグローバルで広げていければ追加での資金調達も難なく可能だと思います。

いずれはマネタイズをすることになると思いますが、それまでにポイントとなりそうなのがインフルエンサー的な方が引っ張るのか、ユーザー同士のコミュニティーがメインになるのかハイブリッドになるのかということです。

有名な方やインフルエンサー的な方がトークルームを開いて多くのユーザーがオーディエンスとして参加するためには何らかのモチベーションを与える必要があります。

それが金銭的なものになるのか、自分たちのプロモーションのためになるのかといったところはまだわかりません。

今のところまだサービスの方向性が全て見えてきているわけではありませんので、しばらく1ユーザーとして利用してみて注視していきたいと思っています。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。