法人 クレジットカード の 審査基準 は 個人カード と比べると厳しいと言われることが多く、中には「会社設立3年以上、黒字決算を2期続けて」ということを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
実際に自分で 作ってみて感じたことも含めて 法人 クレジットカード の 審査基準 、 会社設立後 でも審査は通るかについてご紹介いたします。
目次
クレジットカード業界の仕組みと収益構造
クレジットカードを作る際にあまり考えることはないと思うのですが、クレジットカード業界の仕組みや収益構造を理解することで審査基準についても理解が深まるかもしれません。
クレジットカードに関わっている会社を大きく分けるとクレジットのブランド会社、発行会社(イシュアー)、加盟店管理会社(アクワイアラー)になります。
分類 | 内容 |
---|---|
国際ブランド | グローバル展開しているブランドは「7大ブランド」と呼ばれており、全ての会社がカードを発行しているわけではなく、「VISA」と「MasterCard」はブランディングとライセンス発行のみを行なっています。 |
イシュアー (Issuer) | カード発行会社のことで、利用者への代金請求、お金の回収を行いアクワイアラーへと支払っています。「AMEX」や「DinersClub」のようにブランド会社がイシュアーも兼ねている場合もあります。 |
アクワイアラー (Acquirer) | 加盟店の管理、獲得をする会社のことで、利用者からの入金前に利用者が支払った金額を立て替えて加盟店へ入金、加盟店がクレジットカードでの支払いができるよう、国際ブランドとの間を取り次いでいます。「JCB」や「Discover」は、3つすべてを兼ねています。 |
細かい部分は置いておいて多くの人にカードを使ってもらい、年会費やたくさんのお金をカード決済することで加盟店からの手数料を得ることに繋がります。
逆に言うと信用力が低くて、見込まれる利用金額も小さいユーザーに対しては、あまり良いお客様となり得ない可能性が高いため、貸し倒れリスクなども考慮するとわざわざ審査を通さないと言うことになってしまいます。
法人 クレジットカード の 審査基準とは

では法人のクレジットカードにおける審査基準とはどこをどのように見ているのでしょうか。
会社によっても独自で審査基準を設けていると思いますが、代表的な項目について見ていきましょう。
会社の設立年数
会社が設立してすぐよりも、設立してからある程度の期間が経過している方が審査の上ではプラスとなります。
理由としては上記で見た通り、クレジットカード会社としては支払いが遅れる可能性や倒産してしまって未回収になることが一番のリスクです。
会社設立後よりも決算を終えて存続している会社の方が一般的には信用リスクは低い傾向になりますので、例えばひとつの目安として設立3年以上として呼ばれることが多いのかもしれません。
資本金
現在は資本金が少なくても法人登記ができるようになったため、会社設立したばかりといっても資本金額はまちまちです。
当然資本金の多い方がキャッシュフロー的にもカード会社からすると審査として有利に扱うこととなります。
業種にもよりますが最低100万円以上はあったほうが良いかもしれません。
ただ、資本金が少なくても審査に通らないというわけではなく、あくまでも目安の一つとして考えましょう。
売上
決算を通している会社であれば売上も見えますが、会社設立してすぐの場合には売上を提示するのが難しい場合もあります。
設立してから1ヶ月以上経過している場合には月次での売上でも目安となります。
利益
上記の売上と同様に、設立したばかりの場合には利益を提示するのが難しいと同時に、そもそもすぐに利益を出すのが困難な場合もあるでしょう。
利益が出ていた方が審査に通りやすいですが、もちろん赤字の会社でもクレジットカードは作成することができます。
大事なのはある程度キャッシュフローが回っている、もしくは回りそうということで、赤字の会社に融資を行う銀行もありますし、赤字のままIPOして上場している会社もありますので、利益が出ているかどうかは必須条件ではありません。
オフィスの住所

オフィスが自宅の住所やシェアオフィスの場合、審査上好ましくない場合もあります。
どこかオフィスを借りているということは、資金や信用力があると認められているからです。
ただ、会社設立したばかりの小さい企業であれば、登記を自宅の住所やシェアオフィスとしていることも増えてきているので、こちらも必須条件ではありません。
固定電話の有無
今どき固定電話を会社設立後すぐに契約する企業は多くはないと思いますが、固定電話の有無も法人のクレジットカードの審査に大きな影響があります。
僕は今のところ固定電話は契約しておらず、周りでも規模の小さい会社ですと固定電話は必要ないからと携帯電話だけしか持っていない人も多いです。
銀行の法人口座でも固定電話がないと申し込み申請ができないネット銀行もあり、GMOあおぞらネット銀行か、
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)でお申込みをするという選択肢となります。
会社設立後でも法人カードの審査は通る?
個人カードでも特に問題はないのですが、例えば広告の運用代行やある程度の仕入れが発生するようなビジネスの場合、会社を設立してすぐに法人のクレジットカードを作りたい場合も多いはずです。
上記で見た通り審査基準があるので難しい会社もありますが、会社設立後でも審査は通るのでしょうか。
答えとして法人カードの審査は会社設立後でも通ります。もっと正確に言うと、会社設立後でも通るカードもあるといった方が良いかもしれません。
例えばTVCMでもやっているようにAMEXは会社設立後すぐでも法人カードの発行が可能です。


引用 :
AMEXといえば、個人カードの中でもステータス感のあることで有名で、設立したばかりの法人には敷居が高いのではと思われるかもしれません。
しかし、アメリカン・エキスプレス・ビジネスカードもしくはアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードでは決算書類なども不要です。
僕が会社設立1年目でクレジットカードを申し込んだ結果
ご参考までに実際に会社を設立したすぐ後に、クレジットカードを申し込んだ結果についてもご紹介いたします。
もちろん会社の規模や資本金、業種によっても審査に通りやすい通りにくいがありますので、あくまで一例としてお考え下さい。
僕の場合は3社に申し込んでみた結果、2社はカードが作れましたが1社は落ちてしまいました。


会社設立したばかりの場合にはおそらく限度額が小さそうですが、決算書類・謄本不要ですぐに作りたいという場合にはAMEXがおすすめです。
より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
また、三井住友VISAのビジネスカードも申し込んで審査が通りました。


個人カードでもおなじみでメリットとしてはVISAなのでアメックスよりも使える場所が多いです。
また、クラシック(一般)カード は年会費が1,250円+税と圧倒的に安く、ゴールドカードでも10,000円+税とアメックスよりお得です。
さらにインターネット入会で初年度年会費無料ですのでコスパが良いカードと言えるでしょう。
デメリットはさほど無さそうで、初年度年会費無料のため一枚持っておいても損はないと思います。


より詳細に知りたい方は以下の記事もおすすめです。
もう1社は残念ながら落ちてしまったのでカード会社名は記載しませんが、ネットの記事などを見ると審査に通りやすいと言う評判でしたので密かに自信がありました。
はっきりとして理由はわかりませんが、落ちてしまったカード会社のみ確認の電話が掛かってきまして、固定電話の有無を尋ねられ、「無い」と答えたのが、おそらく審査に落ちた理由なのではないかと推測しています。
会社設立後でも審査が通る法人カードを選ぼう
自分で申し込んでみた結果、会社設立後でも審査が通るカードもありますので、特にこだわりがなければ審査が通りやすいカードを選択することが重要です。
また、カードによっては使える場所が限られたり、限度額がきてしまったり、支払いのタイミングが異なることなども踏まえてカードは1枚だけではなく、違うブランドのものを2枚は持つのがおすすめです。
特にAMEXだけですと使えない場所もありましたので、AMEX1枚だけ持つのは気をつけておいた方が良いかもしれません。
仮に1度落ちてしまってもまた申し込めば良いだけですので、ダメ元でもお申込みしてみても良いでしょう。
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