電動キックボード、電動アシスト自転車シェアの「Luup」が約20億円の資金調達

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都心部を中心に緑色の電動キックボードや電動アシスト自転車などのシェアリングサービス「LUUP(ループ)」を展開する株式会社Luupが8月17日、合計約20億円の資金調達を実施したと発表。

今回は電動キックボード、電動アシスト自転車シェアのLuupについてご紹介いたします。

LUUP(ループ)とは

LUUP(ループ)とは

参考:LUUP(ループ)

LUUPとは渋谷・新宿・六本木・大阪キタ・ミナミあたりのエリアで電動キックボード、電動アシスト自転車をレンタルすることができます。

アプリで簡単にレンタルすることが可能で、初乗りが110円、10分以降は16.5円/1分となっております。

以下のように電動キックボードと電動アシスト自転車が異なるアイコンで表示されており、利用可能かどうかがすぐにわかる仕組みです。

LUUP(ループ)

ドコモバイクシェアなどとの違いは電動キックボードがあるかないかが一番大きいと言えるでしょう。

・2019年6月:約半年間で全国30箇所以上の私有地内で電動キックボードの実証実験を実施
・2019年10月:規制のサンドボックス制度の認定を受け、横浜国立大学キャンパス内の疑似公道にて電動キックボードの実証実験を実施
・2020年5月:小型電動アシスト自転車のシェアサービスを開始。独自のアプリと機体を開発し、渋谷エリアを中心に、高密度なシェアリングを実現。
・2020年10月:新事業特例制度の認定を受け、自転車レーンを含む車道での電動キックボードの実証実験を開始。レンタルモデルにて東京都内で半年間の実証実験を実施。
・2021年4月:新事業特例制度の認定を受け、ヘルメット着用が任意となる電動キックボードの実証実験を開始。シェアモデルにて既存のシェアサイクルサービス内に電動キックボードを導入。2021年8月現在、実証実験を継続中。

資金調達について

今回の資金調達では、電動マイクロモビリティの実装により環境負荷の低い持続可能な社会が実現できる点が評価され、大東建託などの既存投資家(VC・事業会社を含む)からの追加出資のほか、森トラスト、Open Network Lab・ESG1号(Earthshotファンド)、ゼンリンフューチャーパートナーズ、マーキュリア・ビズテック(BizTechファンド)をはじめとする新規の投資家も出資しました。

これにより、2021年4月に実施済みの約7.5億円の資金調達と合わせ、今シリーズの合計で約20億円の資金調達が完了。

今後は、既存・新規投資家とさらなる事業拡大に向けた連携を推進していくようです。

例えば大東建託グループが管理する物件へのLUUPポートの導入を強化し、「LUUPがあるなら住みたい街・家」の実現を目指す。

また、新規投資家となる森トラストとは、東京・虎ノ門や赤坂といったオフィスエリアや、日本各地で展開しているリゾートエリアにおいて、マイクロモビリティを使った新しい都市のあり方、新しい観光のあり方をともに開発予定です。

さらに、Earthshotファンドとは、同ファンドの目指すESGへの取り組みに沿った事業展開を推進。

このほか、ゼンリンフューチャーパートナーズの親会社であるゼンリンとは今後、ゼンリンの保有する地域の建物や歩道、車道などの詳細な地図データと同社の保有するモビリティデータを組み合わせて、安全で効率的なサービスの機能向上と新サービスの開発に努めるとのことでした。

LUUPの特徴

機体をシェアする体験をより身近に

東京・大阪エリアにおいては多くのポートを獲得し、街なかでLUUPを見つけるチャネルが増えました。

しかしながら、機体をシェアして利用することや、電動キックボードの走行は概念が新しく、まだハードルが高いのが現状です。

今後はよりスムーズに走行できる機体の開発や、利用者が不安のない状態でLUUPの利用を始めることができる体験の構築に注力します。

これまでなかった出会いをLUUPが生み出す

LUUPがあることで生活圏が広がります。

LUUPの存在が利用者の移動のハードルを下げて、これまで気づいていなかった街の魅力に気づくきっかけとなることを目指します。

そのためには、例えばグループで走行するケースに対応することや、目的地に合わせて最も効率のよいポートを推薦する機能にも挑戦していきます。

データを活用して、いつでも、いつものポートにある状態を目指す

海外には路上で貸し出し・返却をするモデルが多くありますが、LUUPは路上ではなく決められたポートを利用するモデルを採用しています。

私たちは、いつでも、いつものポートから機体にライドできる体験を目指しています。

しかしながら、特に都市部では人々の移動に偏りがあり、時間帯によって機体の配置密度に偏りが生まれています。

今後は、需給データのさらなる分析を通して、機体の最適配置や最適充電のためのオペレーションモデルの構築やダイナミックプライシングなどの構築を行っていきます。

ポートと保有台数の増加に期待

Luupは、自治体や関係省庁との協議を重ね、街中を「駅前化」するインフラとなることを目的に事業を推進しています。

しかし、新しいプロダクトを社会に浸透させるためには、これまで以上に高い品質と、心地よい体験を提案する必要があると説明。

利用ユーザーのさらなる拡大のためにも、まずはポートと保有台数の増加に期待が持たれます。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。