ポケモンGOの登場から3年が経過しましたが、僕を含めて末長くプレイをしているユーザーもまだまだ見受けられます。
ナイアンティック社からハリーポッターの位置ゲームも出ましたが、最近注目を集めているのが9月12日にリリースされたドラゴンクエストウォークです。
日本ではポケモンと同じくらいか年代によってはそれ以上にドラクエユーザーも多い中、リリースから約2週間で500万ダウンロードを記録しています。
実際に両方のゲームをやってみて「ドラクエウォーク」と「ポケモンGO」の違いとマネタイズ戦略について考えてみました。
目次
ドラゴンクエストウォークについて
画像引用:ドラゴンクエストウォーク
ドラクエウォークはスクウェア・エニックス社の人気ゲームであるドラゴンクエストの位置情報ゲームです。
実際にプレイした感想としては、もっと前に出ていた「星のドラゴンクエスト」をモチーフとした位置情報ゲームと言った方が良いかもしれません。
星のドラゴンクエストは累計で2,000万ダウンロードと大人気のゲームですので、ゲーム性やイベントの内容など活かしている部分が多く見受けられます。
ゲーム内容は歩いていると出てくるモンスターを倒してクエストをクリアしながらストーリーを進行させていくことが基本です。
ストーリーの進行具合によってゲーム内でできることや出てくるモンスターが増えていき、武器や防具を強くしたりレベルを上げながら進めていく必要があります。
ポケモンGOについて
画像引用:ポケモンGO
ポケモンGOは元々ゲームボーイから始まったポケモンシリーズのモンスターがリアルに現れる大人気の位置情報ゲームです。
ダウンロードやプレイしていた方も多いのではないでしょうか。
一時期と比べるとプレイヤーは減っているものの、たまに駅前や特定の場所にスマホを持った人が大勢いるとポケモンGOのレイドバトルをやっているといったことも珍しくはありません。
全世界で10億ダウンロードと桁違いのプレイヤー数を誇るゲームです。
レアポケモンが出た際に危険行為やエリアに侵入することで社会問題にまで発展したことも記憶に新しいかもしれません。
僕もお台場に行って初めてラプラスが出た際の感動は今までのゲームの中でもおそらく一番だと思います。
ドラクエウォークとポケモンGOの違い
ざっくり分別すると共にGPSの位置情報を元にしたゲームであり、過去大人気だったタイトルのナンバリングということもありますが、様々な違いについても見受けられます。
ドラクエウォークとポケモンGOの違いについて順に見ていきましょう。
ゲームの目的
ドラクエウォークの目的はストーリーを進めていくことが一番です。ドラクエシリーズのメインの目的とも言えます。
進めていく中でイベントがあったり、武器や防具を強化していく必要もあります。
ポケモンGOは多くのポケモンを集めて図鑑を埋めていくのが一番の目的となりますので、ストーリーを進めていくドラクエウォークとは違っています。
長くユーザーに遊んでもらうためにはドラクエウォークは新しいストーリーの追加や武器・防具の投入が重要であるのに対して、ポケモンGOでは新しいポケモンを登場させていくことが重要となります。
最近ではポケモンの色違いを集めることに楽しさを持つ方も多く、僕もミュウツーの強いポケモンが取れた時は嬉しかったです。
レベル
ドラクエウォークでは職業とレベルが設定されており、レベルを上げないと強いモンスターを倒せないため必然的にレベル上げが必要です。
これはドラクエシリーズに共通する要素と言えるでしょう。今のところはレベル55が最大となっています。
ポケモンGOにはトレーナーレベルがあり、レベルを上げないと使えない機能もありますが一番の目的であるポケモンを捕まえることについて大きな支障はありません。
ポケモンを強化することで他のユーザーやジムバトルで有利になりますが、ドラクエウォークの方がレベルについては大きな意味合いを持っています。
プレイヤーのレベルに合わせてモンスターの強さも変わってくるため、友達同士でやっていてもポケモンGOとは違って別のモンスターが出る仕様です。
アイテム
ドラクエウォークのアイテムは大きく分けて武器・防具、こころ、道具があります。
ストーリーの進捗や強さに大きな影響を与える武器・防具に関しては、メインの入手方法がガチャと呼ばれるふくびきです。
ふくびきに関してはマネタイズの部分で詳細を記載致します。
ポケモンGOのアイテムはポケモンを回復させるきずぐすり、たまごを孵化させる孵化装置などがあります。
ドラクエウォークのようにガチャはありませんので、アイテムの数は少ないです。
歩く距離
歩く距離に関してドラクエウォークとポケモンGOは大きく違います。
ドラクエウォークでは次の行き先である目的地設定を自分で行うことが出来るため、頑張れば自分の自宅や駅の圏内くらいでも十分にクリアしていくことが可能です。
一方ポケモンGOでは昔のようにレアポケモンが出やすい場所にわざわざ遠くまで行く必要性は薄くなっているものの、2km・5km・7km・10kmと距離に応じて割れるたまごがあるためそれなりに歩く必要性があります。
現時点ではドラクエウォークはポケモンGOほど歩く距離を必要としないゲーム性と言えるでしょう。
家の中でもポケモンGOと比べるとモンスターの出現も多くレベル上げもしようと思えばある程度出来てしまいます。
オートプレイ
ドラクエウォークでは基本機能としてオートバトルモードが搭載されています。
オートバトルモードにしておけば移動中にある程度モンスターを倒したり、かいふくスポットでHPやMPの回復をしてくれるようになります。
ポケモンGOは基本機能としては無いため、ポケモンGOプラスなどのグッズを買うことが必要です。
ドラクエウォークでオートバトルをしておくと歩きスマホをしなくてもすむようになりますが、ポケモンGOとの違いは画面を開いていないといけないため電池の減りは早くなります。
ちなみにドラクエウォークもポケモンGOもGPSを利用しているため電池の減りは早いです。
協力プレイ
ドラクエウォークではメガモンスターと呼ばれるボスが定期的に出現して他のプレイヤーと協力して倒すシステムです。
画像のように誰がどれくらいバトルで貢献したのかといった結果も表示されます。
ポケモンGOではレイドバトルで同じく他のプレイヤーと協力してポケモンと戦う点では似ていますが、ドラクエウォークは一度モンスターに全滅させられてしまうと再度挑戦するためにはジェムというゲーム内通貨を使用しないと再挑戦出来ません。
ジェムはコツコツ貯めることも出来るもののふくびきでも利用するため再度モンスターに挑戦するためにはあまり利用したく無いと思います。
ポケモンGOでは違うモンスターを出すか、回復をして再度同じモンスターを出すことが出来るため時間内であれば何度でも挑戦出来ると言えます。
ターゲットの年齢層
ドラクエウォークはドラゴンクエストをプレイしたことがある年齢層が中心であることが予想されますが、ポケモンGOよりは若い層が多いと予想されます。
ポケモンGOも若い人から年配の方まで幅広く当初はプレイしていたと思いますが、良くも悪くも課金して一気に強くすることが出来ないポケモンGOのシステムに対して、違うゲームをしていた課金するようなヘビーユーザーからは反応が良くなかったようですぐに離れてしまったようです。
逆に自分のペースでゆっくり出来て、ゲーム性もわかりやすいポケモンGOは年配層のユーザーも多く、レイドバトルで集まっている人を見ると若い人があまりいない無いことも多いです。
ドラクエウォークとポケモンGOのマネタイズ戦略
ドラクエウォークとポケモンGOの売上に対するマネタイズ戦略についても見ていきましょう。
ドラクエウォークのマネタイズ戦略
ドラクエウォークのマネタイズはゲーム内通貨のジェムを買ってもらうことになりますが、そのためにはふくびきのガチャを充実させることが重要なポイントなります。
YouTubeではゲームYouTuberの方がロトシリーズなどのレアな武器と防具をMAXまで強化させるためにふくびきをたくさん回す動画も紹介されていますが、その金額はなんと80万円と紹介されていました。
一人のユーザーがここまでお金を使うことはレアだとは言えますが、武器と防具をコンスタントに出し続けつつ、初心者にも上級者にも飽きさせないゲームバランスを保つことが求められます。
これには星のドラゴンクエストの知見を活用できることも大きいでしょう。
いずれはガチャのゲームによく見受けられる課金ユーザーを飽きさせないために、ガチャで登場する強い武器や道具を持っていないとストーリーを進められなくなるインフレが激しくなり、新規ユーザーがついて来られなくなるという状況が予想されますが、初心者にも上級者にも飽きさせないゲームバランスを保つことが求められます。
今のところは出たばかりということもあり課金しなくてもジェムを集められるようになっていますが、1年ほど経った頃にはゲームバランスが保たれているのか注目したいと思います。
ポケモンGOのマネタイズ戦略
画像引用:世界でヒットした「ポケモンGO」8.5億DLで2,000億円を稼ぎ、日本を中心にヒットした「モンスト」4,500万人で7,200億円を稼ぐ
ポケモンGOはガチャが無いため一人あたりの課金金額が少なめと言われています。
ゲーム内通貨のコインも頑張ればポケストップと呼ばれるモンスターを置ける場所に置くことで1日あたり最大50コインまではもらうことも出来ます。
それでも長く続けるとモンスターを保管しておくボックスや持ち物のボックスに上限がくるので増やしたり、歩いてたまごを割ることの出来る「ふかそうち」など、一気にでは無いものの継続的に課金をするような仕組みになっていると言えるでしょう。
今後モンスターが増えていけば保管しておくボックスに上限がくるので課金がある程度行うことも計算出来ます。
また、ポケモンGOのマネタイズにおける強みは自治体や企業などのスポンサーから収入を得られることも挙げられるでしょう。
特定の地域でイベントを行ったり、スポンサー企業の店舗をポケストップにすることで足を運びやすくさせることで、地域やお店の売上増加を見込めるためです。
今後のドラクエウォークに対する期待と考察
ドラクエウォークは武器や防具を強くしていくことに面白さを感じるユーザーが多いと思いますが、強い武器や防具が出てしまうとある程度満足してしまい、ポケモンGOのように継続して集めていく部分が弱いと思います。
武器や防具も弱いものは集めようとは思えませんし、ポケモンGOのように戦ったモンスターの図鑑もありますが、さほど重要視しているユーザーは多くはないでしょう。
レベルの上限に達したり、装備の強化がマックスまで達してしまうと、他の職業に転職させたり新しい装備を出していくことになりますが、大体のゲームは1〜2年程度で頭打ちになることが多いです。
ポケモンGOのように自治体や企業をスポンサーとして、課金以外のマネタイズ方法も見据えているとは思いますが、そのためにはユーザー数が多いことと実際に足を運んでもらうことがスポンサー料に直結するため、時期と内容を精査する必要があるでしょう。
例えばたくさんの経験値をもらうことのできるはぐれメタルなどをスポンサーのスポットで登場させやすくすることも考えられますが、レベルの差が謙虚に出てしまうためにゲーム内のインフレ化を招いてしまいかねません。
いずれかのタイミングでドラクエ5やポケモンGOのようにモンスターを仲間にすることが出来て、相性の良い武器や防具を登場させることが出来ればまた違ったやりこみ要素も出てくるかと予想されますが、その可能性は低く出たとしても違うゲームとして登場するのではないでしょうか。
ただ、ポケモンGOはリリース直後にグローバルで爆発的な人気を出したため単純な比較はできませんが、システムの安定具合やサポート状況などを見るとドラクエウォークの方がリリース後の運営においてはうまくいっているように見受けられます。
今のところのゲーム要素を見た感じですと大きな課金ユーザーに支えられて2年くらいでピークを過ぎそうですが、まだ登場したばかりのゲームですのでゆっくりとやりながら見守っていきたいと思います。
台風時の臨機応変なイベント
10月の連休に起こった大型台風の際にドラゴンクエストウォークの臨機対応なイベントが注目を集めています。
台風の際には外に出れないため位置情報ゲームではやる事がなくなってしまいがちな中、「モンスター討伐ミッション」というモンスターを倒すとアイテムが手に入るイベントを行いました。
これには「よい対応だと思う」、「神対応」など台風時でも臨機応変な対応に対する声も多く見受けられました。
コメントを残す