【2021年最新】M&A ・事業承継マッチングサイトの比較 とまとめ17選

近年では中小企業の経営者の高齢化や後継者が不在という場合もあり、M&A・事業継承が増えてきました。

また、インターネットの普及に伴い、M&Aや事業継承の業界でもマッチングサービスが多く登場しています。

今回はM&Aや事業継承の方法、M&Aや事業継承のマッチングサイトの解説、そしておすすめのM&Aや事業継承のマッチングサイトをご紹介いたします。

M&Aの方法と種類とは

M&Aは「Mergers（合併）」と「Acquisitions（買収）」の略称で、企業買収のことです。

2つ以上の会社が合併、あるいは一方の会社がもう一方の会社を買収することを指します。

M&Aの方法には、主に「株式取得」、「事業譲渡（事業売却）」、「合併」、「会社分割」、「資本提携」があります。

株式取得

株式取得によるM&Aは、買収対象会社の全発行株式数のうち、50%以上を取得して買収する方法です。

会社法では、株式会社の取締役は、株主総会の議決権の過半数を持つと選任できます。

このため、会社の全発行株式数のうち、過半数を取得できれば会社の経営権を取得できます。

株式取得によるM&Aは、買収対象の会社の全株式発行数のうち、50%以上を取得することで会社の経営権を取得することで買収を行います。

株式取得には、主に「株式譲渡」、「第三者割当増資」、「株式交換」、「株式移転」、「TOB」、「MBO」の6つの方法があります。

事業譲渡（事業売却）

事業譲渡は「事業のみの売買」を行うことを指します。会社の売却の場合、全てを引き継ぐ「包括継承」が原則となります。

この場合、相手の会社に負債がある場合、負債も全て引き継ぐことになります。

事業譲渡の場合は、相手の会社の一部の事業のみを引き継ぐので、そのようなリスクがありません。

ただ、従業員をそのまま引き継ぐことができず、各従業員に承諾を取る必要がある点がデメリットです。

合併

合併は、文字通り「会社と会社が一緒になること」です。

合併には「吸収合併」と「新設合併」の2種類がありますが、合併によるM&Aのほとんどが「吸収合併」です。

吸収合併とは、被合併会社（消滅会社）が合併会社（存続会社）に全て取り込まれます。合併後は被合併会社は法人格を失い、消滅します。

会社分割

会社分割は、文字通り会社を分割し、一部事業を相手の会社に引き継いでもらう方法です。

「事業譲渡」と似ていますが、従業員や負債などを引き継ぐものが事業譲渡と異なります。

資本提携

資本提携はお互いの株式を保有しあうことで相互に出資します。このとき、経営権に影響しない程度（約10％）の株式を取得し、出資します。

売り手と買い手の比率

M&Aの買い手と売り手の比率はどのようになっているのでしょうか。

例えば、日本最大級のM&A・事業継承マッチングサイトでは、「売り手1件につき、10日以内に平均11社の買い手が集まる」と謳っています。

また、他のM&Aマッチングサイトでも類似の状況であり、売り手と買い手の比率は概ね「1:9」と言われていることが多いです。

このように、M&A・事業継承マッチングサイトには、売り手の企業に対して買い手の企業が集まっている状況と言えます。

まだ日本ではM&Aの歴史が浅いこともあるため、自ら会社や事業を積極的に売りたいというケースが少ないのですが、今後は事業承継も増えることから売り手の数が増えることが予想されます。

M&A・事業承継のマッチングサイトとは

インターネットの普及に伴い、M&Aや事業継承の業界でもマッチングサービスが増えてきました。

最近では企業単位だけではなく、特定の事業やサービスだけを売買することも増えてきたこともあり、M&A・事業承継のマッチングサイトの利用も増加しています。

M&Aは「事業領域の拡大」や、「経営基盤の強化」など、経営課題を解決するための手法として用いられてきました。

主にM&Aの仲介会社や銀行、証券会社、フィナンシャルアドバイザー（FA）が仲介を担ってM&Aのマッチングを行っていましたが、インターネットの普及に伴い近年ではM&A・事業継承のマッチングを行うことが出来る「M&Aのマッチングサイトサービス」が台頭しています。

M&Aのマッチングサイトを利用するメリット

M&Aのマッチングサイトを利用するメリットについて見ていきましょう。

日本では中小企業の経営者の高齢化と事業継承の問題が深刻となり、中小企業同士のM&Aが増えています。

金融機関や大手のM&A仲介会社では企業価値が最低でも10億円以上、契約の成果報酬として数千万円、着手金もかかるようなディールでなければ引き受けが難しい場合も多いという事情がありました。

最近では幅広い会社にアプローチでき、仲介会社を使うより比較的安い金額と成功報酬でM&Aを実施できる「マッチングサービス」の利用が増えています。

M&A・事業承継のマッチングサイトの選び方

M&A・事業承継のマッチングサイトを利用する際にはどのようなポイントを見て選べば良いのか見ていきましょう。

買い手（利用者・登録者）の数

売り手側で一番重要視したいのは買い手（利用者・登録者）の数は重要なポイントとなります。

多くの買い手がいるM&Aマッチングサイトを利用すれば、それだけ買い手が見つかる可能性が高まりますし、条件の良い売り手を選択することも可能になるでしょう。

案件の実績

実際にM&A・事業承継を行った実績が多ければ多いほど信頼性が高まります。

ただ、M&Aや事業承継は機密情報が多いため事例の紹介はあまり多くはありません。

成約数ではありませんが買い手と売り手が相手を見つけたマッチング実績の発表を行っているM&Aマッチングサイトもありますので一つの目安になるでしょう。

案件数

案件数が多いM&Aマッチングサイトほど、買い手が集まりやすくなり、結果として売り手も集まるためユーザー数の増加に繋がりやすくなります。

買い手が多いほど、買い手が見つかる可能性も高いため、案件数の多いM&Aマッチングサイトを選ぶのがおすすめです。

手数料

M&A・事業承継のマッチングサイトでは

買い手は有料
売り手は無料

として買い手からのみ手数料をもらうケースが一般的です。

買い手にとっては成功報酬の高い、安いがありますので比較検討するポイントとなるでしょう。

M&A・事業承継のマッチングサイト情報

ここからは、数あるM&A・事業承継のマッチングサイトのうち、厳選したおすすめのサイトをご紹介します。

M&Aクラウド

M&Aクラウドは中小・ベンチャー企業向けのM&Aマッチングプラットフォームです。

買い手はプラットフォーム上で会社買収・出資ニーズを掲載し、売り手は仲介業者を通さず直接検索やアプローチが出来ます。

買い手が「実名」で会社買収・出資ニーズを掲載しているからこそ、情報漏洩や売却後のミスマッチを防ぎ、オープンで効率の良いマッチングを生み出すことが期待できるでしょう。

売り手は着手金・成約手数料がなく、完全無料で利用できることも特徴です。

M&Aマッチングサイト、M&Aクラウドの特徴と評判とは

2021年5月30日

Willgate M&A（ウィルゲート M&A）

Willgate M&Aは、IT・Web事業領域に強みを持っているM&Aプラットフォームです。

ウィルゲート社は13年に渡りWebマーケティングを中心とした累計6,200以上の企業支援の実績があり、自社の取引先を中心とした独自のネットワークを持っていることが強みと言えるでしょう。

企業の売却だけではなく、webサイトやITサービスのような事業単位での売却の実績もあります。

ウィルゲート運営のM&Aマッチングサイト、Willgate M&Aの特徴と評判、手数料とは

2020年11月12日

TRANBI（トランビ）

TRANBI（トランビ）はM&A・事業承継のマッチングサイトとして2011年にサービスを開始。

以来、ユーザー数は増加の一途をたどり、ユーザー数は88,000人以上、常時掲載案件は2,200を超えています。（2021年10月現在）

数億円以上の会社のM&Aから、数十万円程度のウェブサイトの事業売買など案件は多岐にわたります。

買い手の方は月額プラン3,980円（税抜）以上に入会すれば、交渉の申し込み、やりとり、ご成約すべてが無料です。

M&Aマッチングサイト、TRANBI（トランビ）の特徴と評判、手数料とは

2021年12月4日

TRANBI(トランビ)を見る

事業継承総合センター

事業継承総合センターは、リクルートが運営を行うM&A・事業承継のプラットフォームです。

事業承継や会社の売却を行いたい方が利用するサービスとなっており、リクルートの取引先など8,000件以上の買い手リスト、数十社のM&Aの仲介会社を比較することもできます。

事業継承総合センターが買い手やM&Aの仲介会社の中から売主に最適なパートナーの選定を行ってくれるため、事業承継やM&Aが初めての方でも安心して利用できるはずです。

本サービスは新規事業提案制度から生まれたサービスで、今後さらに成長が見込まれるサービスと考えられます。

リクルート運営のM&Aプラットフォーム、事業承継総合センターの特徴と評判とは

2020年1月22日

事業承継センター

Ｍ＆Ａキャピタルパートナーズ

Ｍ＆Ａキャピタルパートナーズは東証一部上場のＭ＆Ａキャピタルパートナーズ株式会社が運営するM&A総合支援プラットフォームです。

国内のM&A業界において老舗である株式会社レコフをグループ会社に迎えた結果、国内外を問わず幅広いスキームのM&Aを取り扱うことが可能となりました。

後継者不在による事業承継問題を抱えているオーナー経営者の方にぴったりの会社が見つかるでしょう。

M&Aキャピタルパートナーズを見る

サイトマ

サイトマは業界初、完全お任せでサイトの売却が可能なサービスです。

例えばサイト掲載PR文章作成、価格交渉、オフライン営業、面談セッティング、契約書作成、サイト移管、エスクローサービスなど作業に関わる全ての作業をお任せすることができます。

会社は売却したくなくてもサイトなどの事業売却を検討されている方におすすめと言えるでしょう。

サイトマを見る

ビズリーチ・サクシード（Bizreach Succeed）

ビズリーチ・サクシードは元々は株式会社ビズリーチが運営しており、現在はビジョナル・インキュベーション株式会社が提供しているM&Aのマッチングサイトです。

株式会社ビズリーチは2020年2月3日よりグループ経営体制へと移行し、グループ経営を支えるホールディングカンパニーの「ビジョナル株式会社」を新設。

それに合わせてビズリーチ・サクシードをはじめとした株式会社ビズリーチ内の新規事業開発を担う部門として、ビジョナル・インキュベーション株式会社を分社化しました。

譲渡側はサイトの全ての機能を無料で利用でき、譲渡成立後も手数料が発生しません。

既に多数の売買実績があり、ゴーゴーカレーグループ社やトレジャー・ファクトリー社などの事例も掲載されています。

M&A・事業承継の事例掲載が多いのは珍しいので、サイトを見たり登録して情報を得るだけでも有益になると思います。

ビズリーチグループ運営のM&Aマッチングサイト、ビズリーチ・サクシードの特徴と評判、手数料とは

2020年3月13日

MAポート

MAポートは中小企業のM&Aに強みを持っており、年商1000万円〜年商10億円程度の会社や事業承継をメインに扱っているM&Aプラットフォームです。

会社譲渡、事業譲渡、お店の居抜き譲渡、WEBサイト譲渡など様々な案件の実績があり、まずはM&Aの情報が欲しいという方にもおすすめになります。

最短21日での成約も実績あり、スピーディーなM&Aの実現も期待できます。

株式会社ブレイクスルーのM&Aマッチングサイト、MAポートの特徴と評判、手数料とは

2020年9月16日

スピードM&A

スピードM&Aは、M&A仲介とマッチングサイトの２つのサービスが統合した新しい形のハイブリッド型M&Aプラットフォームです。

特徴としてはオフライン(仲介)とオンライン(マッチングサイト)の相乗効果により、多面的・多角的な総合支援を行うことで、最適かつ名前の通りにスピーディーな事業承継/M&Aをサポート。

売却を考えている方には毎月10社限定で無料の企業価値算定も実施中。

譲渡価格にして、1円から数億円以上の案件まで幅広くご利用が可能で低コスト＆短期間でのM&Aを実現いたします。

M&Aマッチングサイト、スピードM&Aの特徴と評判とは

2020年1月14日

M&Aナビ

M&Aナビは、テクノロジーによる成約までの効率化を図りながら、大切な部分はしっかり人がサポートするハイブリッドなオンラインM&Aプラットフォームです。

M&A経験豊富なアドバイザーが検討段階から成約するまで一貫してサポートします。

大手M&A仲介会社に比べ約1/10という圧倒的な低コストを実現しているところもウリのポイントです。

高い成約率とスピーディな交渉も特徴で、平均5ヶ月以内で成約しています。

株式会社ALIVAL運営のM&Aマッチングサイト、M&Aナビの特徴と評判、手数料とは

2020年1月11日

Batonz（バトンズ）

バトンズは東証一部上場の日本M&Aセンターのグループ会社、株式会社バトンズが運営するM&A総合支援プラットフォームです。

会員数は4万人超と日本最大級を誇っており、売り手の手数料は無料、買い手は承継対価の5%（最低価格25万円）のお支払いとなっています。

銀行や信用金庫など日本一の企業提携数を誇り、M&Aや事業承継をお考えの方にぴったりの会社が見つかるでしょう。

M&Aマッチングサイト、Batonz（バトンズ）の特徴、手数料と評判とは

2020年1月14日

みどり財産コンサルタンツ

みどり財産コンサルタンツは税理士法人の会社が運営するマッチングサイトです。

中小企業のM&Aに特化していて買い手が600社以上おり、赤字の企業でも売却実績があることが特徴です。

専門のアドバイザーがついてM&A成立後の手厚いフォローにも定評があります。

BIZMA（ビズマ）

BIZMA（ビズマ）は飲食、サイト売買はもちろん、不動産や住宅など、幅広い業種に対応しています。

着手金や仲介手数料など、マッチングに関わる費用が全て無料なのが特徴です。

親会社が日本政策投資銀行系の投資ファンドで福岡銀行、きらやか銀行と提携しており、掲載案件が金融機関からの良質な案件や、サイトにAIが搭載されていることから希望条件にあった案件のレコメンドが期待されます。

fundbook

fundbookは独自のプラットフォームでM&A・事業継承を行っているマッチングサイトです。

また、fundbookに所属する経験豊富なM&Aアドバイザーが成約までのプロセスをサポートしています。

プラットフォームによるスピードマッチングとオンライン上での企業概要書開示、アドバイザーによる迅速なフォロー体制により、最短52日での成約実績もあることが特徴です。

MAfolova

転職サイトの「エン・ジャパン」が運営するM&A・事業継承のマッチングサイトです。

他のプラットフォームと違い、譲渡企業の情報を掲載するのではなく、譲受企業の買収ニーズをサイト内に掲載しております。

譲渡企業から見ると、譲受企業を事前に選定した上でアプローチできますので、他のプラットフォームと比較して情報の秘匿性が高い状態で譲渡をすることができます。

また、譲受企業は自ら情報収集せずとも、自社のニーズにマッチした情報が自動で収集できるので、コストをかけることなくM&Aをすることが可能になっております。

累計登録譲受企業数は3,500社以上、累計登録譲渡案件数は1,200件以上、累計マッチング数は5,000件以上と幅広い案件の実績があります。

M&A市場Smart

M&A市場Smartは、全国の幅広い業種に対応したM&A・事業継承のマッチングサイトです。

時間と空間の制約を受けないネットのメリットを最大限に活かしたこのサービスは、現在までに多くの企業が利用。

東証一部上場企業のストライクが運営しており、日々有効なマッチングをリードしています。

M&Aプラス

M&Aプラスは、コンサルティングファームのデロイトトーマツグループが運営するM&A・事業継承のマッチングサイトです。

国内約40都市に、公認会計士や税理士など、約11,000人の専門家を有しています。

売り手会員、買い手会員の利用料は無料というところが特徴です。

M&Aに興味関心があればサイトに登録してみよう

M&Aや事業継承のマッチングサイトの登場により、M&Aや事業継承の取引も以前よりはハードルが低くなりました。

一口にM&Aや事業継承のマッチングサイトといっても、対応する業種や得意分野、手数料の体系がそれぞれサイトによって異なります。

このため、M&Aや事業継承をお考えの方は、今回紹介したM&Aや事業継承のマッチングサイトの情報をもとに比較検討してみても良いでしょう。

未公開企業の株価の求め方と時価総額算定に必要なデューデリジェンスの仕方

2020年3月7日

元々は上場していたものの、非上場になった有名企業のまとめ17社

2019年7月1日

あの大手企業も？非上場の有名企業16社を売上順にまとめてみました。

2019年6月17日