D2CとSPA(製造小売業)の違いとメリットとは

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D2CとSPA(製造小売業)の違いとメリットとは

近年ではD2CとSPAモデルの企業が増えており、耳にすることも多いのではないでしょうか。

似たようなビジネスモデルにも見えるため、どこが違うのか詳細に理解している方は少ないかもしれません。

今回はD2CとSPA(製造小売業)の違いとメリットについてご紹介いたします。

D2Cとは

D2Cとは「Direct to Consumer」の略称で、自社で直接ユーザーへ販売を行うビジネスモデルです。

近年は小規模事業者からも大手メーカーからも注目されています。

従来の直販とD2Cの違いは消費者に直接販売するというビジネスモデルにITが加わっており、自社のECサイトで直接消費者に販売するケースが多いです。

商品やサービスにストーリー性や哲学を持たせてブランディングを非常に重視しています。

例えば以下のベースフードは26種のビタミンやミネラル、たんぱく質、食物繊維など、からだに必要な栄養素が詰まっている「完全栄養食」を売りにしており、簡単に美味しく食べられることから人気の商品です。

ベースフード

引用:ベースフード

SPAとは

SPAとは

SPAとは「Speciality store retailer of Private label Apparel」の略称で、日本語では製造小売と呼ばれています。

アパレル分野を中心に、企業が商品の製造から販売に至るまで一貫して行うビジネスモデルで、「自社で製造したモノを自社で販売する」形態です。

有名な例で言うとユニクロやMUJIブランドの良品計画はSPAモデルを採用した企業で、消費者のニーズやトレンドを素早くキャッチし、自社で製造から販売までを行うことでスピーディーに商品を提供し、多くのユーザーを獲得してきました。

また、卸や仲介業者を無くすことでコストの削減を実現し利益率を高められるのもSPAのメリットです。

一方で在庫を抱えるため売れ残りのリスクも抱えることになります。

D2CとSPAの違い

D2CとSPAの違いについて見ていきましょう。

効率性の違い

SPAはトレンドやニーズをいち早く掴んで効率的に商品を生産、販売することを目的としています。

より良い商品を、よりスピーディーに提供するという点に注力しており、利益率を高めるという点もポイントとなります。

一方でD2Cが重要視するのはブランドイメージやストーリー性です。

流行やトレンドを追い掛けることはせず、あくまでの自社の一貫した世界観に基づいた商品とサービスを提供することが重要で、共感したユーザーが商品を購入するというスタイルです。

マーケティング方法

SPAでは効率性を重視するため店舗での売上がメインとなり、ECでもリスティング広告やWeb広告などを多用します。

より即効性があり、効率的に利益率を高めるアプローチが中心です。

D2Cもweb広告は利用しますが、SNSやオウンドメディアをマーケティングの中心に置き、ブランディングを重要視している場合が多いです。

即効性という意味では劣るものの、こうしたツールは世界観を伝えるにはうってつけで、D2Cの哲学と相性が良いといえます。

また、ユーザーと密なコミュニケーションを育みながら関係性を構築することで、中長期的なLTV向上という視点ではSPAを上回るかもしれません。

規模感の違い

SPAでは自前の生産工場を持つことから商品を大量生産してコストを下げることが利益率を高める上でも重要です。

そのためベーシックなアイテムを用意していることが多いです。

D2CではOEMの場合も多く、規模感を重要視するよりもユーザーとのコミュニケーションを重要視しており、大量生産大量販売をしているケースは少ないと言えるでしょう。

また、SPAでは多額の投資が必要となることからSPAモデルを取り入れられる企業は少ないです。

D2Cを自社ECサイトで展開するために便利なECシステム

D2Cではamazonや楽天のようなECプラットフォームを利用するよりも、自前でECサイトを作成して展開することが重要です。

0からECを作るのは大変ですので、D2Cブランドでよく利用されているECショップを簡単に作れるシステムを利用するのがおすすめです。

Shopify

shopify

Shopifyは世界175カ国、170万店舗以上のストアで利用されている世界最大のECプラットフォームです。

Shopifyを運営しているShopify社はニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しているグローバル企業で、世界175ヶ国100万以上のネットショップがShopifyで運営されています。

グローバルでの流通総額は2,000億USドル(20兆円)を超えており、さらに今後も増加していくことが見込まれています。

多言語対応や決済などの機能が優れていることからグローバル展開を目的として、国内ECショップとは別に、海外向けサイトをShopifyで展開する日本企業も多く見受けられます。

上記でご紹介したベースフードのECサイトもShopifyで構築されています。

BASE

BASE

BASEは日本の企業であるBASE社が提供しているECプラットフォームで、ネットショップ開設実績3年連続No.1の人気サービスです。

BASEなら3つの項目を埋めるだけ、たった30秒で自分のオリジナルショップを開設可能。

プレミアムプランなど複雑なプランは無く、全ての人が全ての機能を無料で使えます。

D2CとSPAの違いを正しく理解しよう

D2CとSPAの違いについて見ていきましたが、どちらもメーカー直販型のビジネスモデルという部分は共通です。

一方で取り扱う商品やサービスは異なる部分も多く、どちらが良い悪いといったわけではありません。

D2CとSPAの違いを正しく理解しておきましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。