近年注目が集まっているナラティブカンパニーとは?

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近年注目が集まっているナラティブカンパニーとは?

近年欧米を中心に「ナラティブ(Narrative)」という言葉が企業の間でも注目されるようになってきました。

似た言葉でストーリーやビジョナリーなどがありますが、どのように違うのでしょうか。

今回はナラティブカンパニーについてご紹介いたします。

ナラティブカンパニーとは

ナラティブ(Narrative)は物語という意味です。

元々は医療や教育の場で先生が一方的な説明ではなく、患者や生徒に対する考え方や意見を聞いた上で、物語として共に歩み寄っていくところから来ていると言われています。

ノーベル経済学賞を受賞したYale大学のロバート・シラー教授が2019年に出版した「ナラティブ経済学(Narrative Economics)」では、経済には様々なナラティブの力が働いていると述べられており、近年注目されているワードの一つになっています。

日本では本田 哲也さんが書いたナラティブカンパニーという本も注目されております。

本田さんはナラティブカンパニーのことを企業と顧客における主役の転換でもあり、共に物語を創っていく関係が重要と定義しています。

その他にも従業員、取引先、株主などあらゆるステークホルダーと共創していくことも重要であるとも述べています。

本ではナラティブを実践する5つのステップが記載されており、

STEP1 パーパスの設定:ナラティブの「起点」を定める
STEP2 パーセプションの形成:ナラティブの「目的」を明確にする
STEP3 ナラティブスクリプトの作成:ナラティブを「描く」
STEP4 マルチエンゲージの展開:ナラティブを「共創」する
STEP5 効果の測定:ナラティブを「はかる」

となっています。

ナラティブとストーリーの違い

ナラティブとストーリーの違い

似た言葉であるストーリーとの違いについて見ていきましょう。

共創関係にある点

企業が発信するストーリーでは、企業やブランドが主役で、顧客はそれを見たり感じたりして企業やサービスの選定を行うことが多いでしょう。

一方でナラティブは企業だけでなく、顧客や従業員などのステークホルダーも巻き込んだ上で物語に参加することが特徴です。

より自分ごとに捉える点でエンゲージメントが高いと言えるのではないでしょうか。

社会全体を舞台に考えられている

企業ストーリーやブランドストーリーは、その企業が属する業界や競合など、会社起点で語られるものが多いです。

ナラティブは環境のように社会全体を舞台に考えられており、ストーリーよりも広範囲で考えられていると言えます。

時間軸に終わりがない

ストーリーは始まりと終わりのある起承転結型が特徴ですが、ナラティブは「現在進行形」であり、過去からこの先の未来までつながっていくことが特徴です。

ナラティブカンパニーの事例

実際にナラティブカンパニーとして考えられている事例について見ていきましょう。

パタゴニア

パタゴニア

参考 : パタゴニア

パタゴニアは創業者が登山家でもあり、環境問題や最近の注目キーワードでもあるSDGsに昔から取り組んできたことでも知られています。

パタゴニアは「故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」をPurposeとして掲げており、2017年にトランプ大統領が発表した国指定保護地域の縮小に反対の声を上げ、訴訟を行うと表明を出しました。

これに対してパタゴニア製品を購入したことがある人、ない人を問わずに共感する人が賛同したり、実際にファンとなって購入を後押ししたと言われています。

まずはナラティブの概念を正しく理解しよう

新型コロナウイルスなどの影響を受けて、消費者の購買行動や意欲に関しても変化が出ているのではないでしょうか。

今後は共感や共創、共体験といったことががさらに重要になってくる可能性が高く、ナラティブという考え方を意識しておくことがおすすめです。

すぐに実践できるものばかりではないかもしれませんが、まずは概念を正しく理解することから始めてみましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。