人気の美容室 LIPPS ( リップス )に学ぶ マーケティング戦略

人気の美容院LIPPSに学ぶマーケティング

注目の人気美容室 LIPPS について

みなさまは LIPPS という美容室はご存知でしょうか?

10代から20代の男性を中心に人気を集めている 美容室で 原宿 、 表参道 、 銀座 といったおしゃれエリアを中心に8店舗を運営しております。

参考 : LIPPS

ぼくのような30代は残念ながらメインのターゲットユーザー層には含まれておりません笑

雑誌やメディアなどでも度々紹介がされており、毎週木曜日に変更となるのですが HOT PEPPER Beauty の 2017年4月17日 現在では メンズヘアー 人気ランキング4位の中で3つ、10位の中でも6つLIPPSの ヘアースタイル が ランクイン しております。

人気の美容室 LIPPS HOT PEPPER Beauty メンズヘアランキング

引用元 :HOT PEPPER Beauty 人気ヘアスタイルランキング メンズ
※毎週木曜日にランキング更新のため、画像とは異なる場合もあります。

なぜLIPPSのことを取り上げたかというと マーケティング戦略 に優れた 企業 であり、参考になることがあるなと感じたからです。

美容室業界 の 環境分析 を 踏まえて LIPPS の特徴についてご紹介させていただきます。

美容室業界 の 環境分析 について

まず 美容室業界 とはどのような業界であるのかについて見ていきましょう。

厚生労働省 資料によると、平成27年度末で「 美容所 」は 240,299施設 となっており、前年比2,774 施設(1.2%)の増加。一方で「 理容所 」は124,584施設で、前年度に比べ1,962施設(1.6%)減少しております。

美容師 さんの 従業数 は 49万6,697人で前年より9,061人増加、 理容師さん の 従業数 は、 23万1,053人で前年より2,991人減少しています。

前年度比だけではなく、ここ数年 美容室 、 美容師 さんは 増加傾向 にあるのに対して、 理容室 、 理容師 さんは減少していることも厚生労働省の発表資料より確認ができました。

上記を計算すると、

  • 美容院 は 1店舗 あたり 平均約2.06人
  • 理容所 は 1店舗 あたり 平均約1.85人

で運営しているという計算となります。

 美容室 と 理容室 比較

参考:厚生労働省 平成27年度 衛生行政報告例の概況

また、人口あたり 美容院 の数が多い 都道府県ランキング について、 タウンページ の情報をもとに人口約10万人当たりの登録件数でみると、1位は秋田県(207.14件)、 2位は鳥取県(199.30件)3位は山形県(198.32件)となっているようです。
地方では個人経営のお店も多く、登録件数が多くなるのではないでしょうか。

美容院関係 で上場している企業として上げられるのが、

・ 田谷 TAYA などを展開

URL:http://www.taya.co.jp/tww/index.html

田谷 決算情報

引用元:Yahoo!ファイナンス

・ アルテサロン Ash などを展開

URL:http://www.arte-hd.com/

アルテ 決算情報

引用元:Yahoo!ファイナンス

・ エム・エイチ・グループ モッズヘアー などを展開

URL:http://mhgroup.co.jp/

エム・エイチ・グループ 決算情報

引用元:Yahoo!ファイナンス

などが挙げられます。

単純に上記の決算内容だけ見ると 田谷 、 エム・エイチ・グループ が苦戦しているのに対して アルテサロン が比較的堅調に推移していることが見て取れます。

これらを勘案して業界を見てみると、

  • 美容院業界 の 会社数 ( 店舗数 )が多い
  • IR情報 が公開されている上位企業の決算内容を見ても 規模 が必ずしも 利益に繋がるわけではない
  • の点から、 アドバンテージマトリクス では「 分散型事業 」に当たるのではないかと考えられます。

    分散事業 の特徴としては競合上の競争要因が多く、優位性を構築する可能性が小さいパターンに当たります。

    例えば ラーメン屋 さんや そば屋さん などの飲食業界が該当します。

    このような業界では 店舗経営者 や人気の 美容師さん (昔でいうところの カリスマ美容師 )による現場での資質が鍵を握ることが多く、規模の経済が効きにくいため、 大規模化 が進まないことが多いとされています。

    ちなみに 10分1,000円カット でおなじみの QBハウス は 美容所 と 理容所 どちらにあたると思いますか?

    洗面台もないしほぼ男性ばかりの客層で理容所かなと思っていたのですが、下記の資料によると2014年6月時点では理容所が41%美容所が57%理美併設店舗2%と複合的に運営を行っていることがわかりました。

    理美併設店舗 という ハイブリッド的 な店舗もあるんですね。

    参考:QBnet 第6回投資促進等WG

    LIPPS の STPマーケティング について

    STPマーケティングとは市場の中でどのような価値を誰に提供して優位性を出していくかを考えるためのマーケティング手法で、「セグメンテーション」、「ターゲティング」、「ポジショニング」の3つの頭文字をとって呼ばれております。

    フィリップ・コトラー 氏の代表的なマーケティング手法の一つですね。

    セグメンテーション Segmentation

    市場における顧客ニーズについてグルーピングを行い、市場をセグメント化していきます。そこから市場調査やペルソナを設定し、ユーザ層、購買層といった形で明確化していきます。簡単に言うと市場をどんな切り口で見るかという意味合いです。

    ターゲティング Targeting

    セグメント化した結果、戦略上競争優位性を得られる可能性が高い、自分たちが参入すべき市場セグメントをターゲティングしていきます。選定には、複数のセグメンテーション軸を組み合わせて行なうことが一般的で、ターゲットのニーズを細かく分析することが重要です。

    ポジショニング Positioning

    顧客に対して自分たちのポジションをどこに取るかを決めていきます。既に競合他社が多い業界の場合、顧客ニーズを十分に満たし、機能やコスト面での独自性が受け入れられるかがポイントとなるでしょう。

    例えばラーメン業界のラーメン二郎のように、バイネームで指名されたり語るべくストーリー性のあるブランディングもポジショニング戦略としては重要な要素となってきます。

    ここからはLIPPS のSTPについて見ていきましょう。

    LIPPS は若い男性に特化した 最先端 の流行ヘアーを提供することにあります。そのため、男性専用の美容師さんがいることも特徴としてあります。

    理容室では男性顧客が多いためにありえますが、美容室ではこのような美容師さんは元々珍しく、当時はあまり無かったと言えるのではないでしょうか。最近ではメンズ専門の美容室も増えてきているようですが、LIPPS ができた当時は珍しいようで周りからもうまくいかないのではないかと言われたこともあったようです。

    LIPPS ポジショニング

    右上のポジショニングでのKSF(Key Success Factor)としては、

    • ファッション感度の高さ
    • 最先端のヘアーを実現できるカット、カラー、パーマ技術力
    • カッコよく決まるスタイリング技術力
    • おしゃれな立地
    • 接客の良さ
    • ステータス感

    などが挙げられるでしょうか。

    LIPPSでは、オリジナルの カット技術 【 フレームカット 】と呼ばれているものがあり、それぞれの 骨格 、 髪質 に合わせ、似合わせるためのデザインを形にする カット技法 のことのようです。

    LIPPSのカット技術は全てこの フレームカット を基本としています。

    参考:LIPPS 技術

    この技術がどれくらいすごいのかは素人の私では正直わからないところです。。

    また、今10代のメンズに絶大な人気のある OCEAN TOKYO ( オーシャントーキョー )というお店もLIPPS から独立した方が行っているようで、右上の中でも競争が激しくなっているようです。

    参考:OCEAN TOKYO

    LIPPSのメディア戦略について

    人気の美容室 LIPPS ( リップス )に学ぶ メディア戦略

    メディア戦略は大きく分けてオフラインとオンラインで分かれます。
    オフラインですとTVや雑誌、交通広告などが当てはまり、オンラインではオウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアと呼ばれるものが該当します。

    LIPPS は日頃インターネットで情報を取ることが多いと予想される10〜20代のメンズがメインターゲット層となりますので、オンラインでのメディア戦略について考えていきたいと思います。

    オウンドメディア

    オウンドメディアとはいわゆる自社サイトのことです。コンテンツを充実させることでSEOやブランディングを行うことにつなげていきます。
    オウンドメディアは採用のためにも重要な意味合いを持っていることも多く、力を入れているケースが多いです。

    業界によってもまちまちですが、美容室業界の場合にはデザインをカッコよくしたり、カット写真を載せることでカットイメージを沸かせることが重要になるでしょう。
    力を入れている美容室の中にはブログを充実させてコンテンツマーケティングを行っている場合も見受けられます。

    ペイドメディア

    ペイドメディアとはお金を払って掲載する広告や媒体のことです。美容室業界で一番のペイドメディアといえばHot Pepper Beautyがあげられるでしょう。

    Hot Pepper Beautyは集客力のある媒体ですし、私もHot Pepper Beautyで検索して予約をしたうちの一人です。新規顧客獲得のためにも掲載したいサロンが多いと思いますが、その中でもTOPや目立つ箇所に掲載されるような場合、月額で数十万円は必要とされております。

    LIPPS はHot Pepper Beautyでも上述のようにランキング入りしていることも多いため、かなりの金額を投資していることが予想されますね。

    画像掲載の量の多さやブログなども頻繁に更新しており、うまく使いこなしているように見受けられますが、費用対効果が合っているのか気になるところではあります。

    アーンドメディア

    アーンドメディアは信頼や評判、共感するメディアという意味合いがあり、主にSNSを指します。

    LIPPS のアーンドメディアは Twitter 、 Instagram 、 Youtube 、 Facebook を利用しているようです。

    Twitter 、 Instagram 、 Youtube は比較的頻繁に更新しているものの Facebook は2016年の途中から更新がされていないようですので、ターゲットユーザー層とは合わなかったのでしょうか。

    その中で一番興味深かったのがYoutubeです。動画は訴求力が高い反面、比較的制作コストが高く運用が大変ですが、昔からかなりの本数を登録しており、再生数も多いものでは10万再生以上されているものもあります。

    参考:LIPPS Youtube

    上記の3つのメディアを見ても webマーケティング に相当力を入れていることが見て取れ、美容室業界の中でもトップランクと言えるでしょう。

    おそらく web専門部門 があるか、 コンサルティング の会社さんなどに頼んでいるのでは無いかと思います。

    また、LIPPSでは オリジナル の ワックス も発売しており、これが非常に評判が良いようです。

    他の美容室でも ヘアケア製品 から興味を持ち始めるケースもあると思いますが、全体的に見て マーケティング に長けた企業で違う業界の方でも学ぶところが多いのではないでしょうか。

    LIPPS 人気の秘訣とは

    LIPPSの ポジショニング や メディア戦略 について見ていきましたが、人気の秘訣は実際に店舗に行って見てわかることがありました。

    それはおしゃれな駅前の一等地にあることはもちろん、カットやスタイリングの技術が優れていることに加えて接客のサービスが丁寧で素晴らしいところにあると思います。

    美容院での一番の目的は技術力を求めておしゃれで カッコイイ 、 可愛い ヘアスタイル になることです。

    ですが、 サービス業 としての本質である 接客サービス が優れており、また気持ちよく来たいという部分が 新規顧客獲得 の マーケティング戦略 に加えて、リピーター顧客の獲得に大いに影響しているはずです。

    金額的に言うと メンズカット で6,000円〜とそこまで安くはないのですが、先端の流行を取り入れた カット技術 に加えてサービスも良いのであれば 費用対効果 が十分見込めると言えるでしょう。

    紹介で行くと 特典 もあるようですので、必要であれば一声お掛け下さいませ。

    おしゃれを意識している男性の方や マーケティング に関心がある方であれば 一度 訪れてみてはいかがでしょうか。