Gmail で AMP 利用が可能に。最新情報の表示やユーザビリティー向上に期待

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Gmail で AMP 利用が可能に。最新情報の表示やユーザビリティ向上に期待

2月13日に Google が、 Gmail でも AMP ( Accelerated Mobile Pages )の利用ができる AMP for Gmail を発表しました。

AMPはスマートフォンなどでブラウザ検索した際に、webサイトを高速表示させることがメリットとして大規模サイトなどを中心に導入が行われていますが、Gmailでも利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回はAMP for Gmailについてご紹介させていただきます。

AMP ( アンプ ) とは

Gmail で AMP 利用が可能に。最新情報の表示やユーザビリティ向上に期待 AMPとは

AMP とはスマートフォン向けにWebページの表示を高速化させるためのプロジェクト、フレームワークのことでGoogleとTwitterで共同開発が行われています。

参考 : AMP project

AMPの特徴は、JavaScriptの許容範囲を限定することによってデータ読み込みの負荷を減らし、キャッシュにデータを保存することで、サイト読み込みの時間を短縮化することが可能になることです。

AMP 技術 の 特徴 とは

AMP 技術 の 特徴 とは

AMPの技術として以下の3つがあります。

HTML5 ( AMP HTML )

AMP HTML とは、安定したパフォーマンスを実現するため、一部の機能が制限された HTML のことです。

AMP HTML は、カスタム AMP プロパティで拡張された HTML で画像などの表示に通嬢のHTMLと異なる専用のタグを利用します。

JavaScript ( AMP JS )

AMP JS とは AMP HTML を正しく高速に最適なパフォーマンスを実現するためのライブラリのことで、JavaScriptによって記述されています。

AMP JSはまた、AMP HTML専用の機能と、一般のHTMLにのみ対応したブラウザとの橋渡しの役割をも担っている。

Cache ( AMP Cache )

AMP Cache とは、AMPページをキャッシュし配信するプロキシベースのコンテンツ配信ネットワーク(CDN)です。

サイト閲覧者は、検索エンジンからAMP対応のウェブページを閲覧する際に、最適化が施されたキャッシュへアクセスする仕組みとなります。

AMP Cache を使用することで テキスト 、JS ファイル 、 画像などが、同一の生成元から読み込まれます。

また、AMPと類似した技術として、 Facebook の Instant Articles や Apple の Apple News などがありますが、AMPはオープンソースとして公開されているため実装を簡単に行うことができます。

AMP for Gmail とは

AMP for Gmail とは

画像引用 : Bringing the power of AMP to Gmail

AMP for Gmail とは、AMPをGmailの文章内で利用することによって、「常に最新の情報を表示させること」、「メール内から申し込みを行なえる」、「アンケートの回答が出来る」といったことが可能で、通常のメールよりもユーザビリティー向上につながることが期待されています。

海外では写真共有サイトのPinterest、旅行予約サイトのBooking.com、スケジュール調整のDoodleなどが、既にAMPを使ったメールを配信しているようです。

例えばPinterestではメールでおすすめの画像を紹介することで、Gmail内で自分のPinterestに気に入ったコンテンツをピン(保存)することができるようになります。

通常のメールの場合、おすすめの画像が送られて来ても、一度画像やURLをクリックしてサイトに訪問してからでないと行えなかった作業がGmail内で完結してしまうことを意味します。

また、メール内部の情報は自動的にアップデートされるため、メールを開くと常に最新情報を確認できるようです。

Booking.comではメール内部でホテルの写真を見ることが出来たり、最新の空室状況の確認にも対応しています。

導入しているサイトとしていないサイトでは、メールの利便性に差が出てくることも予想されるため、早めに対応しておく方が良いかもしれません。

AMP、AMP for Gmail の課題とは

AMPはユーザーの利便性向上が期待できる反面、いくつかの課題も挙げられています。

例えばWebサイトの場合にはAMPに対応すると、JavaScriptの使用が制限されてしまうこと、サイトのレイアウト表示が崩れてしまうこと、広告やアクセス解析タグを別途用意する必要が代表的な例として取り上げられています。

現在Gmail以外にAMPへの対応予定を公表しているメールがないため、しばらくは Gmail のみの機能となりそうです。

Webサイト同様にAMPに対応したメールコンテンツは、Gmail以外のメールサービスではレイアウト崩れが起きることや正しく表示されないことが起きるため、AMP向けとAMP向け以外の2種類のコンテンツを準備する手間が発生します。

また、AMPを利用することで検索順位が大きく上がってサイトアクセスが伸びるかといえば、そうでもないと言われています。

SEOにはサイトの表示速度に関する項目もありますので、中長期的に見ると検索結果に良い影響を及ぼすことも期待できるでしょう。

AMPの導入による一番の効果としてあげられるのは、ユーザビリティーの向上につながることで、結果としてサイトアクセスの増加や売上向上といった期待が持てると言えそうです。

AMP for Gmailはメールのユーザビリティー向上に繋がるかどうかに注目

AMPはブラウザ表示でのWebサイトにおいて、高速表示とユーザビリティーの向上を行うことに繋がりました。

メールでもAMPを利用することによって新しい体験に繋がる可能性がある技術として注目されています。

コンテンツを2種類作成する手間など課題はいくつかあるもののBtoC、BtoBともに根強いマーケティング手法の一つであるメールマーケティングの効果が 高まる技術として、早い段階から興味関心を持ってみてはいかがでしょうか。

今後は日本企業でも導入が広まって行く可能性があると考えられます。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。