はじめての赤字案件になってしまった原因と、そこから学んだこと

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はじめて赤字案件になってしまったことから学んだこと

自分で会社を始めてから3年目になりますが、はじめて案件が赤字になってしまいました。

中にはそのような案件が出てしまうこともあるかもしれませんが、次は無いようにするための反省と読んでいただいた方へのヒントになればと思います。

はじめての赤字案件になってしまった原因と、そこから学んだことについてご紹介いたします。

財務会計と管理会計の赤字の違い

財務会計と管理会計の赤字の違い

まずは赤字と言っても大きく分けて財務会計上の赤字と管理会計上の赤字があることから押さえておきましょう。

財務会計上の赤字

財務会計上の赤字とは売上から費用を引いた金額が赤字になることを言います。

例えば売上が100万円で費用が150万円かかってしまった場合には50万円の赤字となります。

一般的に赤字と呼ばれるのは財務会計上の赤字を指すことがほとんどです。

ちなみに売上が100万円で費用が150万円かかってしまった場合には財務会計上50万円の赤字となりますが、キャッシュフローが必ずしも50万円マイナスになるとは限りません。

管理会計上の赤字

財務会計は経理や決算の時に社外に見せる為にも使う会計に対して、管理会計はどちらかというと社内向けの会計基準として使われるものになります。

管理会計で有名なのが稲盛さんが生み出したアメーバ経営で、今回は割愛しますが興味がある方は調べてみても勉強になると思います。

例えば月給60万円の従業員の方3人に50万円の売上の仕事を丸々1週間お願いすると、

60万円 ÷ 20日間(わかりやすくする為1ヶ月を20営業日で計算) = 3万円/1人日

3万円 x 3人 x 5日 = 45万円

となり、管理会計上の赤字になります。

赤字を無くすためには売上金額を上げるか作業効率を良くして掛かる人日を下げるといった解決法が考えられます。

ただ、ベンチャーや少人数の会社の場合、リソースが潤沢ではないこともあって赤字を無くすために3人 x 5日掛かるところを、例えば労働時間を倍にして3人 x 2.5日にしてしまうといったこともあります。

この時の問題は残業代や振替休日があれば良いですが、年俸制だから残業代は支払わないといった結果、従業員への支払給料総額は固定で残業などの労働時間は増え続けるブラック企業が生まれることに繋がりかねないことです。

赤字案件になってしまった原因

赤字案件になってしまった原因

実際に赤字の案件が発生してしまった原因がいくつかありますので、順にご紹介致します。

ちなみに今回の件に関しては残念ながら財務会計、管理会計共に赤字になってしまいました。

工数見積の甘さ

他社から仕事を受ける場合はもちろん、自社サービスや商品の作業をする際にも予めどの程度の費用と時間がかかるか工数の見積が必要です。

工数見積が甘くなる要因としては、

  1. 取引内容の詳細まで決めておらずザックリしたまま初めてしまう
  2. 当初想定していなかった隠れ工数が出てきた
  3. 思ったよりも作業時間がかかってしまった

などが挙げられます。

特に初めてやる業務内容や、初めての取引先との取引の場合には想定していた工数よりも膨らんでしまうことがあります。

コミュニケーションコスト

上記の工数見積にも繋がってくるのがコミュニケーションコストです。

コミュニケーションコストを大きく分けるとお客様側と社内(外注含む)の2つになります。

お客様とのコミュニケーションコスト

取引先の案件を進めるにあたって、取引先から引っ切り無しに連絡が来て対応に時間がかかってしまう場合や、逆に連絡しても返信が遅くて何度も連絡しないと業務が進まないといったことが見受けられます。

既に取引がある会社であればお互いにある程度は把握していることが多いですが、担当者が変わったり違う部署とのやり取りの場合には想定と違ってしまうこともあるでしょう。

取引先とのコミュニケーションコストを事前に測るのには、取引前の連絡のやり取りなどを通じてコストが高そうか見極めるのが良いです。

社内(外注含む)のコミュニケーションコスト

社内のコミュニケーションコストは取引先とのコミュニケーションコストに比べると事前に把握出来ることが多いですが、外注先のコミュニケーションコストは上記のお客様とのコミュニケーションコストと同じく測るのが難しい場合があります。

特に最近増えているフリーランスや副業の方とやり取りをする場合に注意が必要です。

会社に来てもらって一緒に仕事をする場合には問題ありませんが、在宅や遠隔でも業務を行うケースが増えてきているため、返信がなかなか来なくて時間がかかってしまい結果として進捗が遅くなることも考えられます。

学習コストの高さ

初めてやる業務内容の場合には、やってみて思ったよりも時間がかかることもあります。

また、取引先指定の納品方法やソフトウェアを利用しないといけない場合などもあり、学習コストが高いこともありました。

事前にある程度調査を行うことで見積工数の中に含めておくことが解決策になるでしょう。

対応範囲の明確化

工数見積が甘くなる要因の一つとして挙げた、取引内容を明確にしないままザックリやってしまうことを防ぐために対応範囲を明確にしておくことも重要です。

長い付き合いの取引先の場合に僕がよくやってしまうのがこれで、詳細の内容と金額を決める前に業務を初めてしまうこともあります。

付き合いが長い取引先の場合には1案件で利益があまり出なくても他の案件でカバーすることも出来るので、長い目で見て恩を売っておくことも大事なこともあるからです。

はじめての赤字案件から学んだこと

はじめての赤字案件から学んだこと

赤字になっただけですと何もメリットが無いので、そこから多少なりとも学びに繋がったであろうことを考察しました。

スケジュールとリソースの余裕

納期やリソースに余裕がないと良い仕事に繋がらないこともありますし、何かあった場合にも挽回策が無く手詰まりになりかねません。

もちろんスケジュールやリソースに余裕が無い状況も多々ありますが、なるべく作るように意識するだけでもだいぶ変わってくるはずです。

ある程度の利幅を確保

他社の案件を受ける場合にはある程度の利幅を確保して案件を受けておくのが良いでしょう。

仮に納期がずらせなくても人手を増やすことで解決できる案件もあるため、元々の利幅が多ければ多少コストが増えても赤字案件になりにくいからです。

利益がギリギリの案件については断ってしまっても良いかもしれません。

自分、自社だけで対応できる案件

スケジュールやリソースに余裕が無く、利幅もあまり無い案件の場合、最後の手段として自分や自社の中で完結出来るかどうかが非常に重要です。

最悪自分で出来る仕事であれば、夜や休みの日もフル稼働することで管理会計上の赤字にはなりますが、財務会計上の赤字は防ぐことが出来ます。

あまりやりすぎるとブラック企業として従業員の方が辞めてしまうことにも繋がりかねませんので、特例としてたまにやる程度にしておきましょう。

赤字案件は防ぐ努力と学びが重要

仕事をしている上で、全ての案件がうまくいって利益が出るばかりでは無く、たまには赤字になってしまったり、売上が想定を下回り赤字になることも珍しくはありません。

ただ、赤字案件は肉体的、精神的に疲労が来るのと連続で続いてしまうと会社の存続の危機になることもあり得ます。

なるべく事前に赤字案件を防ぐ努力をしつつ、赤字案件になってしまった場合にはそこからの学びを糧に別の案件で利益を産めば十分に元が取れます。

もし赤字案件が発生しても短期的に赤字だったと悲観するのでは無く、中長期的に見て良い経験だったと言えるよう、授業料として考えるくらい割り切っても良いのでは無いでしょうか。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月合同会社Milkyways設立、代表社員CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。ラーメン好き。