初めて法人口座を作る際のおすすめの銀行の選び方とポイントについて解説

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初めて法人口座を作る際のおすすめの銀行の選び方とポイントについて解説

法人口座の開設ができる金融機関はメガバンク(都市銀行)の他に地方銀行や信用金庫、信用組合などがあります。

また、ネット銀行も法人口座を開設できるため、以前よりも選択肢の幅が広がってきました。

今回は初めて法人口座を作る際のおすすめの銀行の選び方とポイントについて解説いたします。

法人口座の開設までどれくらい時間がかかるか

銀行の法人口座を開設するまでにかかる時間は大きく分けると銀行の種類によって異なっています。開設までの時間が短い順に並べてみました。

銀行の種類開設までの時間
ネット銀行1〜2週間程度
ゆうちょ銀行2週間程度
地銀・信用金庫2〜4週間程度
メガバンク1ヵ月程度
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ネットバンクに対応しているか

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ネット銀行だけではなく、メガバンクのように店舗や支店がありネットバンクにも対応している金融機関も多くあります。

法人口座を開設するときのおすすめはネットバンキングサービスも利用できる金融機関が良いでしょう。

ネットバンキングはPCやスマートフォンから職場や外出先などさまざまな場所で取引を行えるサービスです。

店舗やATMへ行く必要がなく、すぐに入出金の確認をしたり振込をしたりできるメリットがあります。

近年はスマートフォンを中心とした通信環境が普及し、ネット決済をはじめとするキャッシュレス決済サービスの利用も盛んに行われています。

また、ネットバンキングが利用できるとマネーフォワードクラウド会計freee(フリー)などの会計ソフトと連携が簡単にできるため経理の処理も早く確実になるのでおすすめです。

アクセス可能な時間帯

メガバンクや地銀などが提供するネットバンキングのほとんどは、「24時間365日いつでも取引を行えるわけではない」といったデメリットがあります。

土日祝の特定日や平日の早朝など、ネットバンクへのアクセスができない時間帯を設けている金融機関で法人口座を開設する場合は、注意が必要です。

例えばみずほ銀行の法人口座のネットバンキングであるみずほビジネスWEBでは以下のような利用時間になっています。

サービスメニューご利用時間
残高・入出金明細照会
振込・振替

平日 8時00分~23時00分(注)
土曜日 8時00分~22時00分
日曜日 9時00分~17時00分

(注)入出金明細照会は23時45分まで

総合振込

平日 9時00分~21時00分
土曜日 9時00分~18時00分
日曜日 9時00分~18時00分

<振込依頼データの受付時限>
振込指定日の前営業日17時30分

明細照会(日付範囲指定)

<照会時間>
平日 8時00分~23時45分
土曜日 8時00分~22時00分
日曜日 9時00分~17時00分

<メール通知時間>
平日 8時00分~19時50分

メガバンクだけではなく、アクセス可能な時間に制限のないネット銀行を含めて複数の法人口座を開設しておく方が望ましいと言えるでしょう。

ネットバンクの対応OS

金融機関選びで意外な落とし穴となる点が、ネットバンクの対応OSです。

使用する端末によっては、専用ページを閲覧・操作できない場合があります。

近年はPCに限らず、スマートフォンやタブレットでもネットバンクを利用することは可能です。

しかし、メガバンクや地銀のネットバンキングの多くはWindowsのみでMacは対応していないことが多いです。

三菱UFJ銀行では2019年6月10日よりMac対応のネットバンキングも登場しましたが、WindowsとMacはそれぞれ別で申し込みが必要になることやMac版は一部機能に制限がありネット銀行と比べると利便性は高くはありません。

私は三菱UFJ銀行のBizSTATIONとマネーフォワードクラウド会計を連携させているのですが、セキュリティの観点から3ヶ月に1回API連携の更新をしないと下記のように情報の取得が出来なくなります。

マネーフォワード クラウド会計との連携

このAPI連携の更新がMacからでは出来ず、Windowsから行う必要があるなど少し手間になります。

ネットバンキングを利用予定の企業の方でMacをメインで利用している方は、必ず利用可能なOSをチェックした方が良いと思います。

入金明細の確認可能期間と出力

入金・出金明細は、1件1件確認できなければ不要なトラブルにつながります。

ネットバンクを利用することで通帳記入をせずとも確認できますが、閲覧できる情報には期限がある点に注意しましょう。

各金融機関で、入金・出金の明細が表示される期間は異なります。23営業日以内の場合や、数年間分の明細を閲覧できる場合もあります。

一部のネットバンクでは、オプション料金(1,000円程度)を支払うことで表示期間の過ぎた明細も確認できます。

入出金情報は、CSVファイルで出力して経理事務に利用することもできる大切なデータです。明細を表示できる期間の長さも、金融機関選びの参考にしましょう。

ネットバンキングの月額基本料と振込手数料

ネットバンキングの月額基本料と振込手数料

一般口座と異なり、法人口座の維持には月額基本料が必要な銀行もあります。

また、送金時には振込手数料が発生しますが料金は条件によって異なります。

メガバンクとネット銀行を利用する中で手数料がどれくらい違うのか比較をしてみました。

僕は三菱UFJ銀行とGMOあおぞらネット銀行、ゆうちょ銀行で口座を持っていますが、ゆうちょ銀行はほぼ使っていませんので2行の比較をしてみます。

銀行名月額基本料自行3万円未満自行3万円以上他行3万円未満他行3万円以上無料回数
GMOあおぞらネット銀行無料無料無料145円145円無し
三菱UFJ銀行1,760円110円330円550円770円無し

メガバンクはインターネットバンキングの利用料として月額2,000円程度が必要で、三菱UFJ銀行のBizSTATIONというネット銀行は月額1,760円がかかります。

意外と思う方も多いかもしれませんが、メガバンクはATMで振込をするよりもネットバンキングを利用した方が高くなるのです。

三菱UFJ銀行はATMで同一支店に振込を行う場合は無料ですが、ネットバンキングでは110円かかります。

三菱UFJ銀行とGMOあおぞらネット銀行の手数料比較

例:1年間に50回の他行あて振込(3万円以上)を行った場合

・三菱UFJ銀行

月額利用料:1,760円×12ヶ月=21,120円
振込手数料:770円×50回=38,500円
年間にかかるコストは59,620円

・GMOあおぞらネット銀行

月額利用料:0円
振込手数料:145円×50回=7,250円
年間にかかるコストは7,250円

年間の金額にして52,370円、約85%の手数料削減効果が見込めます。

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銀行の法人口座を開設する際には複数の種類の申し込みがおすすめ

法人口座を開設する際には上記でご紹介した内容の他にも審査が通るかどうかという点も重要です。

例えばメガバンクだけで複数の口座開設申し込みを行うといったように同じ種類の銀行だけではなく、メガバンクとネット銀行のように複数の種類の銀行に申し込みを行った方が口座開設のリスク分散ができます。

口座開設が早く手数料の安いネット銀行に申し込みをしつつ、必要に応じてメガバンクにも口座開設申し込みをするといった組み合わせがおすすめです。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。