新しいサブスク型のリサイクル店、ドイツのグリュックスローカルとは

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新しいサブスク型のリサイクル店、ドイツのグリュックスローカルとは

様々なサブスクリプション(月額課金)型のビジネスやサービスが登場している中、ドイツにあるグリュックスローカルというお店をご存知でしょうか。

ドイツで人気のあるリサイクルショップですが、どのようなことをやっているのかご紹介いたします。

グリュックスローカルとは

グリュックスローカルとはドイツの北部にあるキールという都市にあるリサイクルショップで2014年3月にオープンしました。

社団法人グリュックスローカルが運営しており、日本語では幸運のお店という意味になるようです。

美術大学のキャンパスだった建物にお店を出しており、毎週火曜日と木曜日の夕方、隔週日曜の午後のみ営業をしているとのこと。

グリュックスローカルの特徴は、

  1. 月額5ユーロを支払って会員になる
  2. 不要な衣類や雑貨などを好きなだけ引き取ってくれる
  3. お店に置いてある気に入ったものがあれば1回につき3つまで持ち帰りが可能

といったことが挙げられます。

モノを売ってお金にするといったことはできませんが、その代わり月会費を払えば無料で好きなモノをゲットすることができるというわけです。

地元の大学が開いたビジネスコンテストで1,500ユーロを獲得した資金を元に、238人の会員が現在では1,000人以上に拡大中。

会員の半分以上は女性で30代の方が一番多いようです。

グリュックスローカルのビジネスモデル

グリュックスローカルのビジネスモデルはどのようになっているのかを見ていきましょう。

世界的な潮流でもあるシェアリングエコノミーとサブスクリプション型を組み合わせたモデルですが、基本的には商品の仕入れにも費用はかかりませんし、販売で売り上げが上がるということも無さそうです。

単純に月額会員費用が収益源となり、人件費や土地代といった管理費用を上回るか下回るかで損益分岐点が発生するわかりやすいビジネスモデルと言えるでしょう。

仮に会員が1,000人として1ヶ月5ユーロということは、毎月5,000ユーロの売上という計算になり、日本円にして約60万円程度の月売上があるということがわかります。

ブックオフやトレジャーファクトリーのようなリサイクルショップの肝は、いかに商品をたくさんなるべく安く仕入れて売上金額との差分を取ることであるのに対して、グリュックスローカルは事業への共感や来店頻度を高めて商品の交換頻度を増やすかといったことであると考えられます。

日本でも同じようなビジネスモデルは成功するか

日本でグリュックスローカルと同じようなお店を僕は知らないのですが、同じようなビジネスモデルは成功するのでしょうか。

サブスクリプションモデルでは会員数の増加と退会数の差分についてKPIを置く必要がありますが、結局のところ商品数が充実していないと成り立たないモデルのため、いかに商品をたくさん持ってきてもらえる会員を早い段階で獲得できるかがポイントとなりそうです。

東京のような土地代が高い場所ではなく、ある程度人口数も多い地方都市の中で土地代が安い物件であれば、コンセプトが受け入れられればうまくいく可能性もあるかもしれません。

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2019年5月2日
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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月株式会社Milkyways設立、代表取締役CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。趣味はダンスとラーメン。