ソーシャルレンディングとは?特徴と事業者、サービス一覧まとめ9選

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ソーシャルレンディングとは?特徴と事業者、サービス一覧を比較

フィンテックのサービスが広がっていく中、ソーシャルレンディングのサービスも広がりをみせています。

ソーシャルレンディングとは、お金を借りたいと考えている会社と、お金を投資したいと考えている投資家を、ネットを通じてマッチングするサービスです。

今回は、ソーシャルレンディングの解説、メリット、デメリット、リスク、おすすめのソーシャルレンディングの選び方と気を付けておくべきポイントについてご紹介いたします。

ソーシャルレンディングとは

ソーシャルレンディングの運営会社は、投資で運用したいと考えている個人投資家から小口でお金を集め、その資金を元に企業に融資をします。

ソーシャルレンディングのサイトにもよりますが、多くは最低投資額が1万円と少ない元本金額で始められるため、新たな投資方法として人気を呼んでいます。

日本では2008年にmaneo社が個人向け融資を始めましたが、貸し倒れ率が高い事もあってうまくいきませんでした。

その後、企業向けへの融資に切り替えたところ、市場が急成長することになりました。

ソーシャルレンディングの仕組みとしては、ソーシャルレンディングの運営会社が個人投資家よりお金を集めて、資金を会社に貸し出します。

借りた側は契約時に結んだ利率を含めて資金を返済する必要があります。

そして、ソーシャルレンディング運営会社は、利率から手数料や報酬を除いた残りを、出資額に応じて個人投資家に分配します。

例えばソーシャルレンディング運営会社が個人投資家からお金を集めた後、会社に資金を利率10%で貸し出したとします。

借りた会社は契約に基づき、返済額と10%の利率をソーシャルレンディング運営会社に支払います。

ソーシャルレンディング運営会社は規約に基づき、5%を報酬として受領した後、残りの5%を個人投資家に出資額に応じて分配するといった流れです。

ソーシャルレンディングの市場規模

クラウドポート社によると、2016年では533億円だった日本のソーシャルレンディング市場規模が、2017年には1,316億円と2.5倍に拡大しており、今後も市場規模が拡大することが予想されています。

ソーシャルレンディングの国内市場規模

参考:クラウドポート ソーシャルレンディングの国内市場規模

日本のソーシャルレンディング市場規模

2014年 143億円
2015年 310億円
2016年 533億円
2017年 1,316億円

日本ではクラウドファンディングの方が知名度は高いものの、ソーシャルレンディングも着実に市場規模が増加していることがわかります。

ちなみにアメリカや中国などのソーシャルレンディング市場は日本と比較してもかなり大きく成長しています。

アメリカでは2025年には15兆円を超えるだろうとのレポート予測も出ているようです。

ソーシャルレンディングのメリット

ソーシャルレンディングにはどのようなメリットがあるのかについて見ていきましょう。

利回りが高い

長年ゼロ金利が続く中、ソーシャルレンディングの利回りは平均8%程度と言われています。

税金を考慮せずに複利計算では10年以内に元本が2倍となる計算です。

財務上は健全でも創業年数が短い、あるいは借入期間が短い融資の場合、銀行からの借り入れは難しいケースがあります。

ソーシャルレンディングの場合は融資審査を厳しく行うものの、創業年数などに縛れずに審査を行うことが特徴です。

このため、銀行では融資しづらい企業でも融資を行うことができるため、高い利回りを実現しています。

ちなみに日本では債券市場がアメリカなどと比べてそこまで発達していないのですが、創業間もない時期のアップルも高い金利で債券を発行して借り入れを行なっていました。

好きなテーマや案件から選択できる

好きなテーマや案件から選択できる

ソーシャルレンディングの中でも企業、不動産、地方創生、社会問題解決など幅広い分野への融資があります。

その中でも利回りの高い案件や融資期間が短いものなど様々な案件がありますので、自分が気になったものを選択することが可能です。

元本の価格変動がない

株式やFXの場合は市場価格によって元本が変動しますが、ソーシャルレンディングの場合には元本の価格変動が発生しません。

但し、投資先にデフォルトが発生した場合、元本割れのリスクが発生します。

初心者でも投資がしやすい

元本の価格変動がないため、初心者と経験者の間に成績に差が生じにくいのが特徴です。

このため、初心者でも比較的投資しやすい金融商品です。

保全性が高い

クラウドポート社によると、ソーシャルレンディングの貸し倒れ率は1.47%と保全率が高くなっています。

また、投資できるファンドの中には担保や保証が付帯したものもあります。

貸し倒れが発生した際、担保がある物件についてはソーシャルレンディング運営会社が債務不履行を防ぐために、速やかに担保を取得し売却をはかることが一般的です。

ソーシャルレンディングのデメリット

一方、ソーシャルレンディングにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。デメリットについても見ていきましょう。

貸し倒れや返済遅延のリスクがある

貸し倒れや返済遅延のリスクがある

貸し出しという性格上、何らかの理由で貸出先の企業の倒産や不動産物件の運用がうまくいかないなど、貸し倒れのリスクがあります。

このときには投資額の全額、もしくは一部が戻ってこないため、投資家は大きな損失を被ることになります。

また、貸出先の企業の資金繰り状態によっては返済遅延のリスクもあります。

返済遅延リスクとは、融資先企業の返済が期日までに間に合わず、満期までに償還できない状態を指します。

元本の返済が不能な貸し倒れと異なり、返済遅延は将来の元本の返済を前提としていますが、返済遅延の後に貸し倒れとなる事もあるので注意が必要です。

今回紹介した中にはありませんが、実際に返済遅延が起きているソーシャルレンディングサービスもあります。

元本保証の商品ではありませんので、投資する際には余裕資金で行うようにしましょう。

一気に大幅な利益が狙えない

株式やFXなどでは価格変動があります。このため、価格が急騰すると大幅に利益を上げることも可能です。

また、レバレッジをかけることができるため、少ない投資額でも大きく儲けることができます(逆に、大きく損をすることもあります)。

ソーシャルレンディングには元本に価格変動がないため、大きく損をすることはないものの、大きく儲けることもできません。

このため、コツコツと安定的に資産運用をしたい人に向いた金融商品と言えます。

流動性が低い

企業への融資という性格上、一度融資を行うと満期を迎えるまで元本を引き出すことができません。

このため、余裕資金で行うことが大切です。

口座の管理を複数行うことも

ソーシャルレンディングでは投資したい企業があった場合、各サービスごとに口座を開設する必要があります。

違う運営会社のソーシャルレンディングで投資したい企業が見つかると再度別に口座を開設しなくてはなりませんので、有望な投資先が複数あるサービスを利用することが重要です。

ソーシャルレンディング紹介一覧

ここでは、おすすめのソーシャルレンディングサービスをご紹介します。

「総合系」、「事業性資金」、「不動産系」、「地方創生」、「社会問題」に分けて見ていきましょう。

総合系

ソーシャルレンディングでの総合系とは、特定の一つの業種にこだわらず様々な案件を取り扱っていることを言います。

取り扱い案件の数も多いため、一つは総合計のサービスに口座登録をしておいても損はないでしょう。

maneo(マネオ)

maneo(マネオ)

maneoは冒頭でもご紹介した通り、日本で初めてソーシャルレンディングの運営を開始した、業界最大手の老舗サービスです。

成立したローンの総額は1,600億円以上、会員数は85,000人以上と他のサービスよりも頭一つ抜けていると言えるでしょう。

不動産や企業への貸付がメインです。

maneoでは提携しているソーシャルレンディングのサービスが複数あり、maneoに会員登録する事で提携サービスへの登録も自動で行なってくれるというメリットもあります。

以下のように会員ランクもあり、上位会員だけの非公開案件もあるようです。

maneo(マネオ)会員ランク
項目内容
対応業種不動産投資、中小企業など
手数料投資口座への振込み:お客様負担
銀行口座への払い戻し振込み:お客様負担
ポイント日本で初めてソーシャルレンディングサービスを提供した老舗最大手
企業情報maneoマーケット株式会社
設立2007年8月

SBIソーシャルレンディング

SBIソーシャルレンディング

SBIグループが運営するソーシャルレンディングサービスです。

不動産投資、IoT、再生エネルギーなど、幅広く対応しています。

1万円から投資可能で、利益は毎月分配。

2011年3月に日本の大手金融グループで初めてソーシャルレンディング事業に参入して以来、順調に融資残高が増えています。

項目内容
対応業種不動産投資、IoT、再生エネルギー、バイオなど
手数料投資口座への振込み:お客様負担
※住信SBIネット銀行からのクイック入金であれば無料
ポイント2019年4月末時点で融資残高331億円突破、投資家登録完了数は34,265人と大手
企業情報SBIソーシャルレンディング株式会社
設立2008年1月

クラウドバンク

クラウドバンク 日本クラウド証券

クラウドバンクは日本クラウド証券が運営しているソーシャルレンディングサービスで、小規模投資から大型投資まで幅広く投資が可能です。

太陽光発電などの再生エネルギーに関する投資も行っています。

1万円から投資が可能で毎月分配があります。

現在までに回収率が100%、デフォルトが0%と審査が優秀なサービスであると言えるでしょう。

項目内容
対応業種不動産投資、中小企業、再生エネルギーなど
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイント応募総額540億円突破、実績平均利回り(年率・税引前)6.99%と高水準
企業情報日本クラウド証券株式会社
設立2013年4月

Funds(ファンズ)

Funds(ファンズ)

Fundsはクラウドポートが運営しているソーシャルレンディングサービスで、小規模投資から大型投資まで幅広く投資が可能です。

ファンドを通じて企業の収益事業に投資することで、利息の分配を期待できる資産運用です。

1円から投資が可能(利息は1円以下は切り捨て扱い)と初心者の方が少額からでも試しやすいサービスです。

項目内容
対応業種不動産投資、大手企業、ベンチャー企業など
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイントクラウドファンディングに関するメディアも行なっている
企業情報株式会社クラウドポート
設立2016年11月

事業性資金

スマートレンド

スマートレンド

スマートレンドは消費者への融資事業や保証事業を営む企業に特化して融資を行うソーシャルレンディングです。

事業性としてもリスクが低く、財務的にも優れており、経営関与度の高い企業を中心に融資を行いるようです。

日本だけではなく海外への融資も積極的に手がけていることも特徴として挙げられます。

項目内容
対応業種中小企業、海外事業支援など
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイント年末やGWなどの時期に特別ファンドが登場することがある
企業情報SmartLend株式会社
設立2015年10月

不動産系

不動産の物件や不動産投資に対するソーシャルレンディングサービスです。

LENDEX(レンデックス)

LENDEX レンデックス

LENDEXは1年以内の短期投資を中心とした不動産投資のソーシャルレンディングサービスです。

大部分の投資案件に担保が設定されているのが特徴です。

利息は毎月分配で東急リバブルと業務提携を行なっています。

ファンドの募集状況が見えることと投資収益シミュレーションを簡単に行う事もできるので初心者の方にもわかりやすいサービスサイトになっています。

項目内容
対応業種不動産投資
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイントファンドの募集状況が見えることと投資収益シミュレーションを簡単に行う事もできる
企業情報株式会社LENDEX(レンデックス)
設立2000年8月

地方創生

さくらソーシャルレンディング

さくらソーシャルレンディング

地方企業の資金調達を支援するソーシャルレンディングサービスです。

北海道、山陽、近畿、中部、九州の地域企業と密着しています。

項目内容
対応業種地方企業
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイント地方企業へ融資を行うことで地方創生に役立つ可能性がある
企業情報さくらソーシャルレンディング株式会社
設立2016年9月

社会問題

Nextshift Fund(ネクストシフトファンド)

Nextshift Fund(ネクストシフトファンド)

ネクストシフトファンドは貧困、医療、教育といった社会問題の解決を目指したサービスです。

カンボジアやジョージアなど、海外の農家さんを支援しています。

融資先のマイクロファイナンス機関の回収率は100%と実績も確かなようです。

鳥取の企業ということで鳥取銀行が株主になっています。

項目内容
対応業種マイクロファイナンス機関、ソーシャルインパクト・ボンドなど
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイントマイクロファイナンス機関などへ融資を行うことで社会問題の解決に役立つ可能性がある
企業情報ネクストシフト株式会社
設立2016年10月

CROWD CREDIT(クラウドクレジット)

CROWD CREDIT(クラウドクレジット)

クラウドクレジットは海外の様々な対象のローンを投資対象としており、国や産業などをまたいでの分散投資に適しています。

社会意義のある投資ができることが特徴で、海外の銀行が届けきれない企業や個人などに投資することで、世界をより豊かにしていくことに繋がる可能性があります。

国内のソーシャルレンディングサービスで唯一、総合商社である伊藤忠商事が株主に入っていることなど、注目を集めている最中です。

項目内容
対応業種海外に特化しておりラテンアメリカ、欧州、アフリカなど様々な地域に投資
手数料投資口座への振込み:お客様負担
ポイント新興国に対する融資を行うことで社会問題の解決に役立つ可能性がある
企業情報クラウドクレジット株式会社
設立2013年1月

気になるサービスがあれば口座を作ってみよう

一口にソーシャルレンディングといっても、不動産投資や事業性資金など、目的に応じて得意分野が異なります。

このため、ソーシャルレンディングでの投資をお考えの方は、今回紹介したソーシャルレンディングの情報をもとに比較検討をしてみましょう。

自分が信頼できるサービスや案件を見つけて、ソーシャルレンディングを行うことが重要です。

なお、ソーシャルレンディングは元本保証の投資ではありませんので、余裕資金で行うこととリスクについても事前に確認した上で投資判断をしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

証券会社、IT企業役員、ベンチャー企業などを経て2016年10月より独立。2017年7月合同会社Milkyways設立、代表社員CEO。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻(WBS)修士課程卒。専攻はベンチャー企業論、ベンチャー経営論。ラーメン好き。