会社を設立した後に銀行で法人口座を作る際にはどこの銀行で作るべきか悩むことと思います。
僕も最初のうちは個人口座に入金をしてもらったり、個人名義で取引先に振り込んでいましたが、自分のお金と分別するのが難しくなって来たこともあって、銀行で法人口座を作ることにしました。
そこでどの銀行にしようか考えた際に、やはりメガバンクで1つは持っておきたいと思ったことから最大手の三菱UFJ銀行がよいと思い申し込みしました。
会社設立後のベンチャーでもメガバンクで法人口座が開設可能だったことと、三菱UFJ銀行の法人口座開設のポイントについてご紹介いたします。
目次
三菱UFJ銀行について
三菱UFJ銀行は言わずと知れた国内最大手の銀行です。
元々は三菱東京UFJ銀行でしたが、2018年4月に三菱UFJ銀行へと名称が変更しました。
2020年3月末時点で国内565、海外110の支店があることから、会社の近くにあるという場合も多いでしょう。
ちなみに2018年3月末時点では国内754、海外79の支店でしたので国内は縮小、海外は拡大傾向と見られます。
三菱UFJ系列のネットバンクではKDDIと共同出資している「じぶん銀行」がありますが、残念ながら法人向け口座は作成ができません。
メガバンクで法人口座を断られやすい理由
まずはメガバンクで法人口座の開設を断られる可能性がある理由について見ていきましょう。
時間をかけて書類を用意したのにもかかわらず、審査で断られるといった例も少なくありませんので、事前に知っておいて確認することが非常に重要となります。
法人口座の審査が通らずに断られやすい理由は以下が挙げられます。
1、 資本金額が低い。 低い目安は業種にもよるものの最低100万円以下。
2、 登記住所が自宅、シェアオフィスやバーチャルオフィス。
3、 固定電話がなく携帯電話。
4、 事業内容がわかりにくい
基本的には銀行として口座を開設する際に信頼性があるかどうかが重要となります。
銀行としては事業の実態があるのかどうかを確認できることが必要ですので、少なくともどんな事業を行なっているのかがわかるような、独自ドメインのホームページを用意しておきましょう。
ただ、ここで断られやすい理由に該当してしまっても諦めないで下さい!
僕も1から4まで該当していましたが口座の開設ができました。
銀行の審査基準や断られやすい理由などについて詳しく書いた記事も以下にありますので、気になる方はご参照下さい。
三菱UFJ銀行の法人口座開設における必要書類
三菱UFJ銀行の法人口座開設における必要書類について確認しましょう。
なお、原本を提出すればコピーを取ってくれるので原本を返却してくれます。
法人口座開設の際に必要な書類
法人口座を開設する際には以下の全てが必要で原本での確認となります。
1、 履歴事項全部証明書 ( 登記簿謄本 )
2、 法人の印鑑証明書
3、 来店者さまの「公的な本人確認資料」
4、 代表者以外であれば、委任状等
履歴事項全部証明書、印鑑証明書を取得する際には法務局で行うこととなりますが、法人の印鑑カードを忘れてしまうと印鑑証明書の取得ができませんので忘れずに持っていきましょう。
法人口座開設の際に必要に応じて提出が必要な書類
口座開設目的や事業内容、主な株主等、その他についてお尋ねされる場合があります。
1、 会社案内、製品、パンフレット、お取引先さま向けご提案書、見積書、注文書、仕様書等
2、 事業の実施自体に各行政機関等の許認可・届出・登録等が必要な業種の場合は完了済であることを確認できる資料
こちらについては後からの提出でも大丈夫な場合もありますが、念の為準備しておいたほうが口座の開設手続きがスムーズに進められると思います。
三菱UFJ銀行での法人口座開設のコツ
ここからは僕が三菱UFJ銀行で法人口座を開設した際に感じたコツをご紹介いたします。
主観の部分があるのと、内容によっては店舗ごとに違う場合もありますのでご了承ください。
口座開設は事前にネットから申込が必要
僕は渋谷中央支店で口座開設を申込をするために店頭に足を運んだところ、「新規の口座申込に関してはネットから申し込んで下さい」と言われました。
ネットで予約後に初回面談があり、審査が通過すると改めて銀行で手続きが必要なため、概ね1ヶ月程度は見ておいた方が良いかもしれません。
早めに法人口座が必要な場合にはネット銀行もおすすめです。
面談前に準備しておくこと
ネットで面談を申し込んだところ、枠が空いていないこともあって2週間ほど先のスケジュールになってしまいました。
その間は面談前に準備しておくことを忘れずにしておきましょう。この準備があるとないとで口座開設の合否に関わってくることもあります。
必要書類の準備
上記でご紹介した必要書類の準備を行なっておきましょう。
独自ドメインのホームページがない場合には事前に作っておいた方が良いです。
借入を行うのでなければ事業計画書の提出などは求められませんでした。
SNSなどネット上の情報を整理しておく
面談が少し先ということで、三菱UFJ銀行の担当の方もある程度会社や代表の方の情報を調べています。
僕も面談の際には過去の経歴や会社のサービスについて、ネットで調べてきたような手元の資料などを見られていくつか質問をされました。
最近ではネットでの調査もある程度行われているようで、
- 代表者の経歴
- 代表者のSNS
- 代表者の評判や口コミ
といったことも見ているとのことです。
注意しておきたいのがSNS関連でふざけた投稿が多ければ削除するか、友人以外は見れないようにするなどあらかじめ整理整頓をして対策をしておきましょう。
意外にも2チャンネルなども見ているようで、あまりにも悪い書き込みがあると、信憑性は別として審査通過は厳しくなるとのことでした。
面談時におけるポイント
僕が面談をした際のご担当の方は三菱UFJ銀行の方ではなく、三菱UFJフィナンシャルパートナーズという子会社の社員さんでした。
スーツは着ていかなくても大丈夫で、あまりだらしない感じでなければ問題ないでしょう。
過去の経歴や会社についてある程度調べられているようでしたので、簡単に自己プロフィール紹介となぜこの事業をやるのかといった説明も求められます。
ここでしっかりとした対応をすることで、法人としても代表個人としても良い印象を与えることができますので、法人口座で断られる理由として挙げた項目についてスコアリングが悪くても諦めずに頑張りましょう。
窓口の担当者の方に聞いたところ、実際に審査をするのは5名程度のようです。
また、「今日の面談時の評価みたいなのは加味されるのですか?」と確認したところ、チェック項目としてはあるもののさほど影響度は高くないみたいでした。
追加での資料を提出する
会社設立間際でまだ知名度や信用度が高くない場合に法人口座を開設する重要なポイントが、「会社名の入った書類は多ければ多いほど良い」ということです。
僕の場合、上記でご紹介した必要書類に加えて、
- 取引先への見積書
- 取引先への請求書 、 自社宛の請求書
- 取引先との契約書
をメールで銀行担当の方に送りました。
会社設立間際では上記のような書類がまだ用意できない可能性もありますので、緊急性が高くなければしばらくは個人口座でやり取りを行い、取引で見積書や請求書ができる段階になってから法人口座を開設しても良いかもしれません。
メガバンクの法人口座比較
メガバンクで法人口座を持っておくと、ゆくゆくは借入にも利用できますし、支店も多いので窓口での手続きも行いやすいことがメリットです。
また、会社設立したばかりのベンチャーがメガバンクで口座を持っておくと、大手企業などとの取引の際に信用度が増すこともあります。
ただし、場合によっては銀行の方と打ち合わせを行なったり、ある程度売上が出てきたタイミングで営業をされるといったデメリットも考えられます。
手数料もネット銀行と比べると高く、法人口座でネットバンク場合を利用する際には毎月利用料がかかることも把握しておきましょう。
以下に三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の比較表を作成したので見ていきましょう。
銀行名 | 三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 |
---|---|---|---|
ネット月額基本料 | 1,728円(Lightは無料) | 2,160円 | 2,160円 |
振込手数料 ネットバンキング | 同行同一支店 3万円以下:無料 3万円以上:無料 同行内 3万円以下:108円 3万円以上:324円 他行宛 3万円以下:324円 3万円以上:756円 | 同行同一支店 3万円以下:108円 3万円以上:216円 同行内 3万円以下:216円 3万円以上:432円 他行宛 3万円以下:540円 3万円以上:756円 | 同行同一支店 3万円以下:108円 3万円以上:216円 同行内 3万円以下:216円 3万円以上:432円 他行宛 3万円以下:540円 3万円以上:756円 |
利用可能時間 | 平日 8:00~23:55 祝日は不可 第二土曜は21:00まで | 月曜〜土曜 8:00~24:00 日祝は不可 | 平日 8:00~23:30 土 8:00~20:00 日 9:00~17:00 祝日不可 |
店舗数 | 国内約754店舗 | 国内約440店舗 | 国内約420店舗 |
審査日数 | 2週間程度 | 2週間程度 | 2週間程度 |
ネットバンクでの振込手数料は三菱UFJ銀行が一番安く、コストメリットも見込めます。
三菱UFJ銀行のネットバンキング
三菱UFJ銀行の場合にはネットバンキング利用でも、月に30件までであればLightプランを利用することで月額基本料がかからないのでオススメです。
元々ネットバンキングはWindowsのみでMacは対応していませんでしたが、Mac対応のネットバンキングも登場しました。
ただし、WindowsとMacはそれぞれ別で申し込みが必要になることやMac版は一部機能に制限がありネット銀行と比べると利便性は高くはありません。
僕はMacPCがメインで三菱UFJのためにWindowsPCも1台メルカリで購入しました。
現在はWindowsで普通のプランを契約してマネーフォワードクラウド会計とAPI連携を行い入出金のデータをやり取りしているのと、Macで振り込みなどを行なっています。
Windows使えよって話なのですが、現状Macユーザーの方にとってはメガバンクのネットバンキングは利便性が低いのが実情です。
法人の銀行口座開設完全ガイド
銀行の法人口座開設は年々審査が厳しくなっているのが実情です。
そのため、法人口座を開設するためには銀行口座開設の目的と事前準備をしっかりと確認しておき、戦略的に行うことがおすすめです。
実際に私が法人口座を開設した経験を踏まえて参考になりそうな記事をまとめてみましたので、ご関心ありましたら参照いただければと思います。
銀行口座が出来たら法人用クレジットカードの準備
会社設立後に銀行の法人口座と合わせておさえておきたいのがクレジットカード(ビジネスカード)の申込です。
個人向けのカード同様に、法人向けカードにも様々な会社の種類があり、どのカードを選べば良いか迷うことも多いかもしれません。
また、会社設立したばかりでもカードの審査が通るのか、審査はどのようなところを見ておいた方が良いかも知っておくと便利になることもあるでしょう。
以下に僕が会社設立後に申し込んでみて、実際にクレジットカードが作れたところを中心とした記事もありますので、よろしければご参照下さい。
事前の準備と出来るだけ資料を多く用意しよう
会社設立後でも三菱UFJ銀行に限らずメガバンクで法人口座を作ることは可能なことをご紹介いたしましたが、少しでも多く法人名の入った書類を用意して担当者に提出することで口座開設の確率が高まりますので是非やってみましょう。
また、ネット情報は必ず調べられますので情報の整理整頓を行なっておくことがおすすめです。
仮に一度審査に落ちてしまっても、またしばらくして再度申込をすれば開設できることもありますので、めげずにチャレンジしてみましょう。
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