ビジネスで銀行の法人口座を開設するときに心配になるのが審査に落ちないかということです。
特に会社設立後に初めて法人口座開設をする場合、固定電話がなくて携帯電話だけで銀行口座が作れるかどうか気になる方も多いでしょう。
今回は私の経験も踏まえて、固定電話がなくても銀行の法人口座が開設が可能な銀行とコツについてご紹介いたします。
目次
固定電話の番号は今でも重要なのか
今から20〜30年以上前では携帯電話の普及が一般的ではなく、持っていない方もいた時代がありました。
この時代では家庭でも法人でも固定電話を契約するのが一般的で、固定の番号を使う権利をNTTより1985年からしばらくは72,000円程度で買わないとなりませんでした。
近年では携帯電話の普及や単身者世帯の増加もあって家庭で固定電話を契約する人は減少しており、法人でも業種にもよりますが小規模の事業者ではわざわざ固定回線を引かないことも多くなってきています。
私も家庭では固定回線をひいておりませんし、法人でも今のところは固定電話を利用していません。
最近ではわざわざ固定電話を最初から契約する企業は多くはないのですが、昔の名残もあるようで信用性について担保ができないと判断されることにも繋がりかねないようです。
ただ、店舗ビジネスなどでない限り、固定電話を持つメリットがあまりないことも多く、無理して持たなくても良いかと思います。
携帯電話のみでも法人口座が開設できた銀行
近年では法人であっても固定電話の契約をしないケースも増えているため、携帯電話のみでの法人口座開設も可能です。
実際に私が固定電話がなくて口座開設できた銀行について見ていきましょう。
メガバンク：三菱UFJ銀行
メガバンクは敷居が高いと思われがちですが、固定電話がなくても口座の開設ができます。
その中でも口座開設で筆頭候補に挙げられるのが三菱UFJ銀行でしょう。
メガバンク、地銀、信用金庫などは担当の方との面談が必要なことも多いため、事前に以下の記事をご参考にしていただければと思います。
三菱UFJ銀行の法人口座開設に必要書類
以下の全てが必要で原本での確認となります。
- 履歴事項全部証明書 （ 登記簿謄本 ）
- 法人の印鑑証明書
- 来店者さまの「公的な本人確認資料」
- 代表者以外であれば、委任状等
※三菱UFJ銀行に関わらず、原本を提出すればコピーを取ってくれるので返却してくれます。
必要に応じ、ご提出をお願いする書類
口座開設目的や事業内容、主な株主等、その他についてお尋ねされることもあるようで、追加での書類の提示が必要なこともあるようでした。
- 会社案内、製品、パンフレット、お取引先さま向けご提案書、見積書、注文書、仕様書等
- 事業の実施自体に各行政機関等の許認可・届出・登録等が必要な業種の場合は完了済であることを確認できる資料
メガバンクや地銀、信用金庫などにもネットバンキングがありますが、使い勝手や操作性などをネット銀行と比べると利便性は高くはありません。
メガバンクはネットバンキングを利用するのに月額基本料がかかり、三菱UFJ銀行では税込1,760円が毎月口座から引き落とされます。
また、Windowsのみの対応でMacに対応していないこともありますので事前に確認しておきましょう。
私の場合ですと三菱UFJ銀行のネットバンキングはWindowsで普通のプランを契約してマネーフォワードクラウド会計
とAPI連携を行い入出金のデータをやり取りしているのと、Macで振り込みなどを行なっています。
freee（フリー）
でも同様のようでWindowsを使えば問題はないのですが、現状Macユーザーの方にとってはメガバンクのネットバンキングは利便性が低いのが実情です。
より詳細に三菱UFJ銀行の口座開設のポイントについてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
ネットバンク：GMOあおぞらネット銀行
固定電話がない方で利便性の高さからネット銀行で法人口座を開設しようと思う方も多いでしょう。
ネット銀行の場合には上記でご紹介したように基本月額使用料がかからない点、振込手数料が安い点も初期の企業にとっては大きなメリットとなります。
ただし、ネットバンクの場合メガバンクとは違って良くも悪くも対面でのやり取りがないため、スコアリングが悪いと挽回の余地がありません。
残念ながら楽天銀行と住信SBIネット銀行は口座開設の申込が固定電話以外の入力ができませんので、GMOあおぞらネット銀行
か、PayPay銀行でお申込みするという選択肢となります。
固定電話ほど役には立たないかもしれませんが、受信だけだと無料ということもあって一応050電話が使えるSMARTalk（公式アプリ）というのも入れてみました。
ただ、入れてみたものの実際にはほとんど利用はしていません。
特にGMOあおぞらネット銀行はweb上で口座開設書類の提出が出来て口座開設が早いこと、ネット銀行の中でも振込手数料が一番安いこと、新しいネット銀行ということで積極的に法人口座の開設を行っていると予想されることもポイントです。
GMOあおぞらネット銀行では以下のようにデビットカードも申し込みをしました。1%のキャッシュバックがあるため結構お得に使えます。
下記の画像がログイン後の画面です。
GMOあおぞらネット銀行のUI、UXですが、メガバンクなどと比べてもシンプルで使いやすいデザインと言えるでしょう。
今のところ使い勝手が悪いと感じているところはありません。
より詳細にGMOあおぞらネット銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
ちなみに私の会社で利用している様子をGMOあおぞらネット銀行さんの導入事例として追加いただきました。
ネット銀行の場合にはわざわざ面談に行かなくても良いので、あまり自信がなくてもまずは申し込みだけしてみて様子を見ても良いと思います。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行も固定電話が不要で口座の開設ができました。
支店数やATMも多いですし、法人口座はインターネットバンキングが無料で使えるというのもメリットとして大きいです。
面談も不要で書類だけ出せば後は結果が送られてきますので、預け入れ上限が1,300万円という制限がありますが設立間際の会社としては十分かもしれません。
携帯電話のみでも法人口座開設は可能ですが、審査に落ちてしまった銀行
上記の3つの銀行では口座開設ができましたが、以下のPayPay銀行も携帯電話のみで申し込みはできるものの残念ながら審査に落ちてしまいました。
ご参考までにご紹介したいと思います。
PayPay銀行（旧ジャパンネット銀行）での法人口座開設
参考 ： PayPay銀行
実は僕も会社設立の際にジャパンネット銀行で法人口座を申し込んだのですが、以下のように審査に落ちてしまいました。
より詳細にPayPay銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
メガバンク、ネットバンク対応！銀行の法人口座開設完全ガイド
法人口座を作るにあたってどこの銀行で作るのが良いか迷われる方も多いのではないでしょうか。
実際に私が法人口座の申込、開設をしてみた経験を元にメガバンク、ネットバンクを中心とした銀行口座開設についてまとめてみた記事もありますので参考になればと思います。
銀行口座開設の審査で重視されるのは電話以外に
最近では携帯電話だけでメガバンクや地方銀行、ネットバンクなどの法人口座の開設が可能ですので、固定電話がなくても自信を持って申込をしてみましょう。
残念ながら銀行口座の審査に落ちてしまった場合には固定電話の有無以外の可能性も十分に考えられます。
初めての法人口座開設は書類の準備や審査など大変なことも多いですが、仮に落ちてしまっても少し時間を空けて再度試してみたり他の銀行に申込んでみたりすることで開設の確率が高まりますので試してみても良いと思います。
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