会社を設立した後に銀行で法人口座を作る必要がありますが、銀行にも様々な種類があります。
僕も最初のうちは個人口座に入金をしてもらったり、個人名義で取引先に振り込んでいましたが、自分のお金と分別するのが難しくなって来たこともあって、銀行で法人口座を作ることにしました。
そこでどの銀行にしようか考えた際に、やはりメガバンクで1つは持っておきたいと思ったことから三菱UFJ銀行、ネット銀行も1つは持ちたいということもありGMOあおぞらネット銀行、審査が通らなかった時の保険としてゆうちょ銀行と3つの口座を開設しました。
この中で三菱UFJ銀行では口座開設前に担当の方と面談が必要になります。
今回は自分の経験も踏まえてメガバンクで銀行法人口座を開設する前に必ず読んでおきたい面談の内容と対策についてご紹介いたします。
目次
メガバンクで法人口座を断られやすい理由
まずはメガバンクで法人口座の開設を断られやすい可能性がある理由について見ていきましょう。
時間をかけて書類を用意したのにもかかわらず、審査で断られるといった例も少なくありませんので、事前に知っておいて確認と対策をすることが非常に重要となります。
法人口座の審査が通らずに断られやすい代表的な理由は以下が挙げられます。
- 資本金額が低い。 低い目安は業種にもよるものの最低100万円以下。
- 登記住所が自宅、シェアオフィスやバーチャルオフィス。
- 固定電話がなく携帯電話。
- 事業内容がわかりにくい。
基本的には銀行として口座を開設する際に信頼性、信用性があるかどうかが重要となります。
銀行としては事業の実態があるかを確認できることが必要ですので、少なくともどんな事業を行なっているのかがわかるような独自ドメインのホームページを用意しておきましょう。
ただ、ここで断られやすい理由に該当してしまっても諦めないで下さい!
僕も1から4まで該当しているものもありましたが、会社設立後比較的すぐに口座の開設ができました。
銀行の審査基準や断られやすい理由などについて詳しく書いた記事も以下にありますので、気になる方はご参照下さい。
メガバンクの口座開設時における面談までの流れ
僕が三菱UFJ銀行で口座開設をしようとネットで申し込みを行ったところ、必要書類などの提出の他に面談が必要とのことでした。
面談は少し先しか空いておらず、2週間ほど先の予約しかありませんでした。
口座開設の申込から面談、審査を経てカードや通帳が出来上がるのには概ね1ヶ月程度は見ておいた方が良いかもしれません。
早めに法人口座が必要な場合にはネット銀行もおすすめです。
銀行の法人口座を開設する際の面談の内容
実は僕が面談をした際のご担当の方は三菱UFJ銀行の方ではなく、三菱UFJフィナンシャルパートナーズという子会社の担当者さんでした。
面談の内容について見ていきましょう。
代表者のプロフィールと経歴
口座開設の申し込みをしてから面談が少し先ということで、銀行の担当の方もある程度会社や代表の方の情報を調べています。
僕も面談の際には学歴、過去の経歴について、ネットで調べてきたような手元の資料などを見られていくつか質問をされました。
簡単な自己プロフィール紹介を行う必要があります。
会社の主な事業内容は何か(複数ある場合は優先付けも必要)
会社を作ってどのような商品やサービスを提供するかの説明になります。
複数の事業がある場合には予想される売上の比率や優先付けも話しておきましょう。
どのような事業計画で事業を行っているのか
専門的な知識が必要な場合、必ずしも銀行の方が理解できるとは限りませんが市場規模、今後の成長性や競争優位性といったことを簡単に説明するようにしましょう。
融資と比べると詳細なデータの提出などは必要ありませんので、特徴についてわかりやすく伝えることを重視しておいた方が良いと思います。
なぜこの事業をやるのか
商品やサービスの説明の他に事業に対する思いについて聞かれることもあります。
その他にも話し方や代表者の人間性も見られているはずです。
会社の実質的支配者は誰か
株主が代表者以外にいる場合にはどういった関連性なのか聞かれる場合もあります。
従業員ではなければどのような方が株主で、会社の実質的支配者は誰かを確認されるでしょう。
これは会社と関係性のない方が実質的支配者になってい他場合、反社会勢力と関係があるのかどうかの確認のためだと思います。
法人口座開設の目的は
法人口座開設の目的が資金の出し入れだけなのか融資や他の目的もあるのかを説明しましょう。
融資も合わせて行いたい場合にはまずは口座開設後に、融資部門へ書類の提出や面談などが必要になるはずです。
上記で紹介したような内容についてしっかりとした対応をすることで、法人としても代表個人としても良い印象を与えることができますので、法人口座で断られる理由として挙げた項目についてスコアリングが悪くても諦めずに頑張りましょう。
ちなみに僕が担当者の方に聞いたところ、実際に法人口座の審査をするのは5名程度のようです。
また、「今日の面談時の評価みたいなのは加味されるのですか?」と確認したところ、チェック項目としてはあるもののさほど影響度は高くないみたいでした。
メガバンクでの面談における対策
ここからは僕が三菱UFJ銀行で法人口座を開設した際に感じたコツをご紹介いたします。
主観の部分があるのと、銀行によっては違う場合もありますのでご了承ください。
面談前に書類の準備をしておきましょう
法人口座開設時には登記簿謄本や本人確認書類が必要ですが、それ以外に面談の際に口座開設目的や事業内容、主な株主等についてお尋ねされる場合があります。
以下について面談時に持っていくことでプラスに働く可能性がありますので、事前に準備が可能でしたら一緒に持っていきましょう。
- 会社案内、製品のパンフレットや資料
- 取引先への提案書、見積書、注文書、仕様書等
- 事業の実施自体に各行政機関等の許認可・届出・登録等が必要な業種の場合は完了済であることを確認できる資料
こちらについては後からの提出でも大丈夫な場合もありますが、念の為準備しておいたほうが口座の開設手続きがスムーズに進められると思います。
SNSなどネット上の情報を整理しておく
最近ではネットでの調査もある程度事前に行われているようで、
- 代表者の経歴
- 代表者のSNS
- 代表者の評判や口コミ
といったことも見ているとのことです。
注意しておきたいのがSNS関連でふざけた投稿が多ければ削除するか、友人以外は見れないようにするなどあらかじめ整理整頓をして対策をしておきましょう。
意外にも2チャンネルなども見ているようで、あまりにも悪い書き込みがあると、信憑性は別として審査通過は厳しくなるとのことでした。
服装について
僕は普段から着ていないこともあるためスーツは着ていきませんでした。
特に渋谷や六本木などはITやファッション関係の会社の方も多く、銀行の担当者の方もそこまで意識していないのかもしれません。
あまりだらしない感じでなければ問題ないでしょう。
ただ、お相手は金融機関ということもあってしっかりとスーツを着ているため、気後れするような可能性があるようであればスーツの方が無難でしょう。
追加での資料を提出する
会社設立間際でまだ知名度や信用度が高くない場合に法人口座を開設する重要なポイントが、「会社名の入った書類は多ければ多いほど良い」ということです。
場合によっては面談時にもう少し書類があった方が良いと言われることもあります。
僕の場合は
- 取引先との契約書
- 取引先への見積書
- 取引先への請求書
- 自社宛の請求書
をメールで銀行担当の方に送りました。
会社設立間際では上記のような書類がまだ用意できない可能性もありますので、緊急性が高くなければしばらくは個人口座でやり取りを行い、取引で見積書や請求書ができる段階になってから法人口座を開設しても良いかもしれません。
法人の銀行口座開設完全ガイド
銀行の法人口座開設は年々審査が厳しくなっているのが実情です。
そのため、法人口座を開設するためには銀行口座開設の目的と事前準備をしっかりと確認しておき、戦略的に行うことがおすすめです。
実際に私が法人口座を開設した経験を踏まえて参考になりそうな記事をまとめてみましたので、ご関心ありましたら参照いただければと思います。
銀行口座が出来たら法人用クレジットカードの準備
会社設立後に銀行の法人口座と合わせておさえておきたいのがクレジットカード(ビジネスカード)の申込です。
個人向けのカード同様に、法人向けカードにも様々な会社の種類があり、どのカードを選べば良いか迷うことも多いかもしれません。
また、会社設立したばかりでもカードの審査が通るのか、審査はどのようなところを見ておいた方が良いかも知っておくと便利になることもあるでしょう。
以下に僕が会社設立後に申し込んでみて、実際にクレジットカードが作れたところを中心とした記事もありますので、よろしければご参照下さい。
事前の準備と出来るだけ資料を多く用意しよう
会社設立後でも三菱UFJ銀行に限らずメガバンクで法人口座を作ることは可能なことをご紹介いたしましたが、少しでも多く法人名の入った書類を用意して担当者に提出することで口座開設の確率が高まりますので是非やってみましょう。
また、現在ではネット情報は必ず調べられますので、会社だけではなく個人情報の整理整頓を行なっておくことがおすすめです。
仮に一度審査に落ちてしまっても、またしばらくして再度申込をすれば開設できることもありますので、めげずにチャレンジしてみましょう。
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