日本でも続々と登場している スタートアップ や ベンチャー企業。
その反面、競争も厳しくうまく成長できる会社は 千三つ ( 1,000社に3社程度 )とも言われており、どういったところに注目すれば良いのでしょうか。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 を目利きする際のコツとポイントについてご紹介させていただきます。
目次
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の 会社名
まず最初に見るのが 会社名 です。
企業を見たり調べたりする際には 会社名 を元に行うことが多いと思いますし、会社名から読み取れることも多くあります。
会社名にどういった意味合いが込められているのかというのは、 コーポレートアイデンティティ の重要な項目となりますので、気になる企業があれば抑えておきましょう。
ちなみに最近の スタートアップ企業 は アルファベット を用いた横文字っぽい会社名が多いですね。
反対に 和風な会社名 の方が目立ちやすいと言えるかもしれません。
会社名 と サービス名 が一緒の場合もありますし、 LINE のように流行ったサービスを後から社名として変更することも良くあります。
会社名で見ておくべきポイントとしては、「 事業に関連している会社名か 」、「 企業理念を表している会社名か 」、「 親会社や関連会社と関連している会社名か 」といったことが挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の 代表者
会社名の次は代表者の方の経歴を確認しておきましょう。
見るべきポイントとしては、
- 「 過去にどのような会社や業界で働いていたのか 」
- 「 過去にどのような職種で働いていたのか 」
- 「 初めての起業か 、 2回目以上なのか 」
が挙げられます。
現在の業界と同じ業界で働いていた場合には、過去の 知見 や ネットワーク などを活かしているのかなと考えられます。
過去の業界と違う場合には、何らかの問題意識や ビジネスチャンス を見出して独立したと考えられるでしょう。
職種も重要な要素で、例えば ベンチャー企業 の代表者として多い リクルート 出身の方の場合、一般的には営業が強みとして考えられますが、 技術畑出身 だとしたら強みが 開発力 や ディレクション力 に変わってくるかもしれません。
メルカリ の 創業者 山田氏 のように、 シリアルアントレプレナー と呼ばれる2回目以降の起業の場合もありますので、過去にどのような経験を踏まえて現在のビジネスを行っているかを知っておくことで、ある程度会社の強みや風土が見えてくると思います。
代表者の経歴から見ておくべきポイントとしては、「 過去にどのような会社や業界で働いていたのか 」、「 過去にどのような職種で働いていたのか 」、「 初めての起業か、2回目以上なのか 」、「 他の経営陣との繋がりはどのようなものか 」が挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の業界と事業内容
続いて該当する企業の業界と事業内容を見ていきましょう。
僕はスタートアップの成否の多くは、業界の選択に左右されると考えています。
成長している業界であればラッキー的な要素も含めてビジネスチャンスが多くなりますし、人やお金も集めやすいためです。
事業内容を見る際には大きく分けて「 既存の市場からパイを奪う 」、「 新しい市場を立ち上げる 」のどちらに当てはまるかに注目しましょう。
既存の市場の場合には、市場規模がある程度大きいことが重要です。
例えば1,000億円の市場のうち、1%を取れば10億円の売り上げになりますが、元々の市場規模が10億円しかなければ 既存市場 から10億円を売り上げるのは非常に難しいと見えます。
ただし、現在顕在化している 市場規模 は小さいものの、成長中の市場で潜在的な 市場規模 も含めて考えると大きい市場の場合には別となります。
市場が大きければその分競合も多く、競争も激しくなりやすいですが、ニッチな市場分野も必ず生まれてくるため、大きな市場を ターゲット にしている方がスケールの可能性が高いです。
日本の メガベンチャー である メルカリ や ラクスル も元々の市場規模が大きい業界の中で、うまく事業内容を捉えています。
もう一方の新しい市場を立ち上げるのは既存市場からパイを奪うのに比べてはるかに難易度が高いために経営体力が必要となり、ベンチャーにとっては厳しいとも言えますが、だからこそ ベンチャー がやるべきとも言えるのかもしれません。
宇宙事業を行なっている HAKUTO のように、新しい市場にベンチャーとして挑戦する姿勢は敬意を覚えますし、ロマンを感じてしまいます。
一方で不確実性が多く、市場が思ったよりも伸びないことも良くあるために失敗する確率も高くなりやすいのが特徴です。
見ておくべきポイントとしては、「 取り扱っている業界の市場規模はどれくらいなのか 」、「 既存市場からパイを奪うのか 」、「 全く新しい市場を立ち上げようとしているのか 」が挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の 特色
所属している業界と事業内容の中で、該当する企業がどのような特色を持っているのかが スタートアップ にとっての存在意義であり、強みを持っているのかに繋がってきます。
スタートアップ をやっていると良く聞かれるのが、「 他社との違いは何か 」と「 マネタイズはどうやってやるの 」の2つです。
特に 差別化 は必ず話題にもなるので確認しておきましょう。
うまく理解できなければ 競合他社 を調べてみて比べてみても良いかもしれません。
また、複数の事業やサービスを行なっている場合には、どの事業が マネタイズ がうまくいっているのか、まだ育てている途中なのかも把握できると経営戦略の深い理解に繋がりますので分かる範囲で調査することがおすすめです。
見ておくべきポイントとしては、「 事業に関連している会社名なのか 」、「 企業理念を表している会社名なのか 」、「 親会社と関連している会社名なのか 」が挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の メンバー
代表者以外にも メンバー の紹介が載っていたら見ておきましょう。
経営陣 が代表者と元々同じ会社や学校の卒業で繋がりのあるメンバーなのか、どのような バックグラウンド があるのかを見ておくことで、チームのカラーを把握することができます。
代表者と元々繋がりがあったメンバーで創業を行うことはよくありますが、 経営陣 がずっとそのままで固まっていると、新しく入社しても 経営陣 に参入しにくい可能性も考えられます。
見ておくべきポイントとしては、「 どのような経歴のメンバーがいるのか 」、「 代表者との関わり具合はどうか 」、「 年代と人数はどれくらいなのか 」が挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の 売上
スタートアップやベンチャー企業の場合、売上は非公開で入手しにくい場合も多いのですが、 ホームページ や 決算公告 などで公開している会社であれば売上は必ず確認しましょう。
売上がわかれば社員数や原価を概算で計算することができますので、黒字なのか赤字なのかを簡単に見極めることができます。
また、どちらかというとまだ 売上規模 が小さい会社が多いですので、売上高成長率も合わせて見ておきましょう。
売上が非公開で、自分の周りの情報筋からもデータの取得が難しい場合には、「 会員数 ・ 顧客数 」、「 PV 」など 売上以外 のデータから会社の成長率を把握することとなります。
見ておくべきポイントとしては、「 売上を公開している会社なのか 」、「 売上から赤字なのか黒字なのか 」、「 売上高成長率はどれくらいなのか 」、「 売上が非公開であればその他に見られるデータがあるのか 」が挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の 資本金
資本金を掲載している会社もあれば、していない場合もありますが、資金調達を行っている場合には概ね資本金の金額が掲載されています。
最近では資本金(資本準備金含む)の多い少ないは昔ほど気にする必要がないとも言われておりますので、外部からの資金調達を行っているのかどうかを確認しておきます。
調達している場合には ベンチャーキャピタル からしているのか、 事業会社 からしているのかを見ておくことで 財務戦略 と 事業戦略 が見える場合もあります。
ただし、 資金調達 をしているからといって必ずしも事業がうまくいっているとは限らず、まだ赤字で 資金不足 のために調達しているケースが多いことも覚えておきましょう。
見ておくべきポイントとしては、「 資金調達はしているのか 」、「 資金調達をしている場合には何回目なのか 」、「 株主は誰か 」が挙げられるでしょう。
スタートアップ ・ ベンチャー企業 の 設立時期
最後に 設立時期 を見ておきましょう。 設立時期 が意外と古い場合にはそれまでは何をやっていたのかを 会社沿革 などで調べておきます。
元々は別の事業をやっていたり、しばらくは 資金確保 のために 受託事業 を中心としてから自社サービスがうまく軌道に乗って一気にスケールすることもベンチャーではよく見受けられます。
見ておくべきポイントとしては、「 設立からどれくらい経っているのか 」、「 歴史がある企業の場合には元々はどのような事業をやっていたのか 」が挙げられるでしょう。
見ておくべきポイントは変わることがあるのと立場によって異なる
スタートアップやベンチャー企業の良くも悪くもあるところは事業内容を ピボット することが多いことです。
また、 競合会社 や 市場環境 の変化によって 売上 や 競争優位性 が変わりやすいことも特徴ですので、1年前はパッとしなく見えたけど急激に成長していることもありますし、その逆も然りです。
見方は立場によっても異なり、例えば取引を考えている立場なのか、出資を考えている立場なのか、就職を考えているのかで見ておくべきポイントが異なります。
気になる企業があれば 一度だけではなく 定期的 に動向をチェックしておくことをおすすめします。
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