現在会社で働いている方の中でも、「将来独立したい」、「 起業 するため成長できる環境として働いている」といった人も今の時代では多くなってきたのではないでしょうか。
自分自身も新卒で働く前から、将来は自分でやっていきたいなという考えがありました。
しかし、実際に 起業 してみてから「 会社で働いている時にもっとこうしておけば良かった! 」と思うところがいくつかあったので、今後 独立 を考えている方のためになるかなと思い、ポイントについてまとめてみました。
会社員 から 独立 ・ 起業 をする前に行なっておいた方が良い 準備 についてご紹介させていただきます。
目次
起業 における ビジネスプラン の 作成
独立 ・ 起業 をするにあたって最初に行うべきことは、ビジネスプランの作成です。
失敗する確率の方が高い起業において、成否を分けるものはどこにあるのでしょうか。
一般的に起業を行う際には、しっかりと検討を行なった上で実現性の高いビジネスプランを作成することが成功確率を高めるために重要だと言われています。
ビジネスプラン 作成 における項目
ビジネスプラン と聞くと難しく考えがちになってしまいますが、簡単に言うと「何をするか」を決めることです。
以下に ビジネスプラン を 作成 する際に使われることの多い項目についてピックアップいたします。
- 事業概要 (何をするか)
- マネタイズ (どうやって儲けるか)
- 3C分析 ( 自社 、 顧客 、 競合 の 分析)
- SWOT分析 ( 強み 、 弱み 、 機会 、 脅威 の分析)
- ターゲティング ( どの顧客をターゲットにして、どうやって狙うのか)
- ビジョン ・ 経営理念 ( なぜこの事業を始めるか、何を実現したいのか)
- 収支シミュレーション ( 売上、損益の見込み、資金計画)
この他にも 商品・サービス設計 、 組織設計 など考えるべきことはたくさんあります。
参考 : Find Job StartUp ネットで見れる企画書!創業時の「nanapiのナマ企画書」を公開します。
少し古いですが、 ライフネット生命 の岩瀬氏が書かれた「 132億円集めたビジネスプラン 」と言う本もビジネスプランを作成する上では参考になることが多いです。
しかし、僕の意見としては業界やスタート時の規模感にもよるものの、スモールスタートを予定している場合であれば、上記でご紹介したようなビジネスプランの作成を丹念に行うことは不要だと考えています。
理由は以下の3つです。
起業 では当初の計画通りに行くことは滅多にないため
ビジネスプランを丹念に作成しても、スタートアップでは途中で計画の変更を求められることが多々あるためです。
もちろん事前にしっかりとした計画と準備を行うに越したことはありませんが、ビジネスプランを丹念に作る方が成功確率が高いのであれば、コンサル出身者や経営企画出身の方の起業成功確率が高いと言うデータがもっと世の中にあふれていてもおかしくないのではないでしょうか。
やってみないとわからない部分が大きいため
上記とも一部重複しますが、実際に初めてみないと見えてこないことがたくさんあります。
特に新しいことや新しいマーケットを作っていくことに挑戦しようとしている場合には、事前にいくら計画を立てても差分が出てしまう可能性が高いです。
反対されてでもやる意志があるかどうか
綺麗なビジネスプランを作れば周囲を納得させてヒトやカネの調達に有利に働く可能性はありますが、逆にみんなが納得するようなビジネスプランではうまくいかないことも多いです。
結局はビジネスプラン云々よりも、実際に自分がやりたいという強い意志があるビジネスプランを持つことこそが一番の重要な要因なのではないでしょうか。
必ずやるべきこととしては「どこの業界を狙うのか」、「 BtoB と BtoC どちらをやるのか」、「 マネタイズ はどのように行うのか」の3つを押さえておけば十分でしょう。
ただし、起業ではなく大企業の中で 新規事業 を行うといった場合の ビジネスプラン は絶対に丹念に作ることをおすすめします。
企業の新規事業では既に自社のリソースも スタートアップ から見ると多くありますし、自社内での カニバリゼーション にも注意を払う必要があるからです。
さらに起業のような簡素なビジネスプランでは、そもそも提案自体が通らないでしょう。
会社で働いている最中の起業準備段階では、 ビジネスプラン がある程度出来たら精度を高めることも重要ですが、これから紹介する事項について並行して進めて行くことを優先していく方が良いと思います。
ビジネスパートナー の 選定
起業してビジネスを始める際には、「 誰とやるのか 」も非常に重要です。
ビジョナリーカンパニー2 の中では、バスの行く先を決める前に、誰をバスに乗せるのかを決めるべきだという有名な文章があります。
成功する企業は「 誰を選ぶか 」をまず決めて、その後に「 何をすべきか 」決める傾向にあるということの例として取り上げられています。
一緒にやる仲間がいる場合には、その仲間でできそうなことから ビジネスプラン を考えるというパターンもありますし、既にやりたいことがあれば一緒にできそうな仲間を見つけて行くというパターンも考えられます。
どちらにせよ ビジネスパートナー を見つけた場合には、起業の最初から一緒にできるのか、途中から参加になるのかも確認が必要です。
また、同じ会社から起業を理由に複数人で同時に抜ける際には、円満に辞められるように最新の注意を払って根回ししておくことも忘れずにしておきましょう。
一人で起業を行おうと思っている場合には、相談できそうな方を予め探しておくこともおすすめです。
独立 ・ 起業資金 の 確保
起業をするにはお金がかかります。
資本金 、 登記費用 、 人件費 、 事務所代 など必要そうな金額を見積もっておき、当面の事業運営と働く人の生活が出来る分くらいの給料を支払えるようには準備しておきましょう。
しばらく売上が上がらなくても問題ないように、半年分くらいの 生活費 を 貯金 として貯めておくことをすすめられている人が多いです。
正直、自分自身ももっと貯金してから独立した方がよかったと思う場面がいくつかありました。
やりたい仕事が出来ない可能性がある
自分がやりたい仕事があっても、元手の資金が乏しい場合には目先の資金確保のために、 受託系 の仕事をしなくてはならない場合もあります。
もちろん受託の仕事が悪いわけではありませんし、そこから得られることも多いですが、自社サービスを作ろうと思っていて起業した際には遠回りになる可能性も否めません。
取引先に不適格だと見られる可能性がある
資本金が少ない場合や自宅兼オフィス、シェアオフィスなどの会社の場合、取引先に不適格だと見られる場合もあります。
表立って言われないこともありますが、仮にコンペなどの場合にはマイナスとなることもあるでしょう。
元々資金があまり無い場合には、出資や借り入れをしてくれる企業や人を見つけるか、資金がかかりにくい事業から行って徐々に大きくしていくことも視野に入れておきましょう。
どちらにせよ、当面の 事業資金 の確保を会社員時代に行っておくことがおすすめです。
大手企業 などでで働いている方であれば、 退職金 や積み立てている年金を崩して充てることも良いでしょう。
固定費 を下げられるところがあれば、下げる準備をしておくことも推奨します。
起業したての 顧客 の 確保
起業したての段階で顧客が見えているのと見えていないのでは雲泥の差があります。
特に BtoB の事業では、ある程度顧客の確保を事前に行うことも可能ですので必ず行っておきましょう。
BtoC と比べて顧客単価が高いこともありますので、数社確保できるだけでも 黒字化 が十分に狙えます。
BtoC の場合には事前に顧客数を読むことがBtoBと比べると難しいため、厚めの資本を用意しておく方が良いでしょう。
事前に見込んでいた顧客でも、実際に起業して蓋をあけてみたら顧客にならないことも十分にあり得ますので、少し厳しめに見積もっておいた方が良いかもしれません。
ドキュメント ・ コンテンツ 作成
起業前 に準備しておけば良かったと一番後悔したのが ドキュメント ・ コンテンツ 作成です。
起業 してからは実務の他にも 経理業務 や 法務業務 といったことも自分たちである程度行う必要があるため、ドキュメントやコンテンツを作る時間が十分に割けない可能性が高いです。
起業したてではお金をあまりかけなくても見込み顧客やお問い合わせを増やすために、 コンテンツマーケティング を行う会社も多いですので、自社にあったコンテンツ戦略の策定と コンテンツ も貯めておくことをおすすめします。
余裕があれば自社サイト用に「 独自ドメイン取得 」、「 サーバ契約 」、「 サイト制作 」まで行っておくことで起業時のスタートダッシュを切ることも出来るはずです。
その他小ネタ系
最後にご紹介するのが 小ネタ系 です。意外と重要なことですので事前に準備として行っておくと便利です。
歯医者や病院に行って気になるところを治しておく
起業前 の時間があるうちに、 歯医者 や 病院 に行って気になるところを治しておくようにしましょう。
特に 歯医者 は虫歯があると結構長い時間通院の必要性があるため、虫歯がないと思っていても定期検診代わりとして一度は行っておいた方が良いです。
ローン、カードの契約
起業すると スコアリング が下がってしまうため、 ローン の審査や カード の審査にマイナスとなる可能性が非常に高いです。
家や車を買いたい場合には、会社員時代にローンを通してから起業しないとだいぶ先になってしまいかねません。
ローンほどではありませんが、カードの契約や更新も事前に出来るものがあればしておきましょう。
保険の見直し
僕は 保険 に入っていませんが、必要に応じて見直しをしても良いかもしれません。
高額な 保険 でなくても良いですが、働けなくなった際には会社員時代よりも収入が減ってしまいますし、良さそうな 保険 があれば加入しても良いでしょう。
副業 ・ 兼業からの開始も検討に
最近勧めているのは起業を行う際に現在働いている会社の仕事を続けながら、 副業 ・ 兼業 からの開始も検討としても良いかなということです。
徐々に 副業 ・ 兼業 を認めている企業も増えていますので、軌道に乗ってから会社を辞めるということも視野に入れておきましょう。
僕も本を読んでから知ったのですが、 ナイキ の 創業者 である フィル ・ ナイト さんも ナイキ の前身の会社である ブルーリボン スポーツ 時代には プライスハウス ( PwC )という 会計事務所 で 会計士 をしながら数年掛け持ちで働いていたようです。
もちろん 副業 で始めた場合には十分な時間を取るのが難しくなりますので、会社で働いている時の準備をしっかりと行っておき、早く本業である 起業 の事業に時間を費やせるようにすることが 重要 です。
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