会社を設立してからやることとして銀行の法人口座開設があります。
入出金について急いでいない場合もあるかと思いますが、法人口座を開設するのであればなるべく早く出来る方が便利です。
実際に私がメガバンク、ネット銀行、ゆうちょ銀行で法人口座を開設しましたところ、口座開設までの時間がまちまちでした。
今回は銀行の法人口座が最短で開設できる日数と開設が早いオススメの銀行についてご紹介致します。
目次
まずは銀行の法人口座開設に必要な書類の確認と準備
銀行の法人口座を開設しようと思ったらまずは必要な種類の確認と準備をしましょう。
銀行によっても多少違いはあるものの、必要になることが多い書類を8つご紹介します。
- 各銀行ごとの申込み書類
- 全部事項証明書 (登記簿謄本)
- 法人の印鑑証明書
- 株主名簿 (出資者名簿)
- 法人印鑑 (銀行印 、会社実印)
- 代表者の本人確認証明書
- 会社のマイナンバー (法人届出番号)
- 会社定款
会社定款は出さなくても大丈夫な銀行もありますが、念のため用意しておいた方が良いかもしれません。
ホームページがない場合には、事業がわかるようなパンフレットや会社紹介資料の提出が必要な場合もあります。
書類に不備があると口座開設までの時間が延びてしまいますので、開設したい銀行のサイトを事前に確認して準備をしておきましょう。
銀行の種類によって開設までにかかる時間が違う
銀行の法人口座を開設するまでにかかる時間は大きく分けると銀行の種類によって異なっています。開設までの時間が短い順に並べてみました。
銀行の種類 | 開設までの時間 |
---|---|
ネット銀行 | 1〜2週間程度 |
ゆうちょ銀行 | 2週間程度 |
地銀・信用金庫 | 2〜4週間程度 |
メガバンク | 1ヵ月程度 |
法人の銀行口座は時間がかかることが多い
代表者名義の個人口座(一般口座)は印鑑と身分証を持って銀行の窓口に行けば即日で口座開設できる場合もありますが、法人の銀行口座は書類の確認や審査があるため開設まで時間がかかることが多いです。
反社会的勢力との関係性の確認や振り込め詐欺など法人口座を利用するケースも多く、犯罪防止の観点から銀行側も慎重にならざるを得ません。
基本的には法人と代表者個人の信用性があるかどうかの確認をしているため、問題がないようであれば口座開設が出来る可能性が高くなります。
それぞれの銀行の種類別に口座開設にかかる時間とオススメの銀行について順に見ていきましょう。
ネット銀行での口座開設にかかる時間
会社設立間際で一番敷居が低く、利便性の高さからネット銀行で法人口座を開設しようと思う方も多いのではないでしょうか。
ネット銀行の場合メガバンクと比べて手数料が安く、基本使用料がかからない点も初期の企業にとっては大きなメリットです。
また、銀行口座開設にかかる時間は1〜2週間程度でネット銀行が一番早いと思います。
ネット銀行の法人口座について詳しくご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
GMOあおぞらネット銀行の法人口座が最短当日から利用可能に
2021年6月14日からGMOあおぞらネット銀行では法人口座の利便性向上の取り組みの一環として、個人口座の開設に続き法人口座の開設においてもeKYCによる代表者の本人確認手続きを開始しました。
法人口座利用開始時に必要な初回ログイン情報(ログインIDとログインパスワード)が、法人口座開設ナビ上で確認できるため、これまで最短4営業日を要していた法人口座の利用日数が、最短当日からの利用が可能になりました。
eKYC(electronic Know Your Customerの略で、オンラインで本人確認を行う仕組み)での本人確認手続きは、代表者さまと取引責任者さまが同一の場合のみご利用可能です。
手続き時には「運転免許証」「在留カード」「個人番号カード」のいずれか1点が必要になります。
僕も写真のように法人口座を開設しましたが、すぐに法人口座を開設したいという方には一番おすすめと言えるでしょう。
GMOあおぞらネット銀行はインターネット専業銀行として、可能な限りオンラインで取引や各種手続きが完結するようにサービス向上の取り組みを続けてきています。
中でも、昨今の新型コロナウィルス感染拡大の長期化を受け、書類の取得や郵送の手配などのお客さまの負担を軽減するため、自社でシステム開発を進めているようです。
ハンコレス、オンラインで法人口座開設のお手続きが完結するシステム「法人口座開設ナビ」、書面による法人口座開設申込書の廃止、必要書類のアップロード提出を可能とするペーパーレス化を実現してきました。
さらに法人口座のニーズにお応えできるよう、口座のご利用開始までの時間を更に短縮することで、よりスピーディーに法人口座の利用が可能となると言えるでしょう。
ちなみに私の会社で利用している様子をGMOあおぞらネット銀行さんの導入事例として追加いただきました。
より詳細にGMOあおぞらネット銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
GMOあおぞらネット銀行で口座開設したときにかかった実際の時間
実際に私がGMOあおぞらネット銀行で口座開設したときの事例を元に、どれくらいの時間がかかったのかご参考までに見ていきましょう。
私がGMOあおぞらネット銀行に申し込みをしたのは4月19日(金)です。
ネット銀行のためオンライン上での申し込みを行い、必要書類を郵送して4月23日(火)には以下のように口座開設完了のメールが届きました。
その後簡易書留で会社の登記住所へ書類が送られてきてパスワードなどを入力するとGMOあおぞらネット銀行へログインができ、ネット銀行を利用できるようになりました。
このときにデビット機能付きキャッシュカードを一緒に受け取り、ATM引き出しやカード決済も利用が可能になりました。
4月19日(金):ネット上から申し込み
4月19日(金):必要書類を郵送
4月23日(月):口座開設手続きの完了
4月25日(水):簡易書留でログイン情報とキャッシュカードを受け取り
私の場合はネット上から申し込みをした日に必要書類を郵送しましたが、1週間程度で開設が完了して利用が可能でした。
ネット銀行では概ね2週間程度はかかることが多いので、GMOあおぞらネット銀行はおそらく最短のスピード感で審査と口座開設をしてくれたと言えるでしょう。
必要書類を事前に準備しておくことですぐに郵送が可能になるため予め用意しておきましょう。
ゆうちょ銀行での口座開設にかかる時間
実はゆうちょ銀行で口座開設までにかかる時間はメガバンクや地銀と比較しても早いと思います。
面談も不要で窓口に口座開設の書類だけ出せば後は結果が送られてきますので、預け入れ上限が1,300万円という制限がありますが、設立間際の会社としては十分かもしれません。
概ね1〜2週間程度でキャッシュカードも手元に届きました。
ゆうちょ銀行は支店数も多いですし、法人口座はインターネットバンキングが無料で使えるというのもメリットとして大きいです。
地銀、信用金庫での口座開設にかかる時間
地銀と信用金庫については僕自身で口座開設をしなかったため、周りから聞いた話が中心となります。
口座開設には店舗での申込と面談が必要になることが多いです。
また、会社の近くの店舗でないと口座開設ができないといったこともありましたので、なるべくオフィスに近い店舗を調べてから行きましょう。
地銀や信用金庫の場合には地域の企業を応援するというミッションがあるため、比較的審査が通りやすいという声もあります。
口座開設についてはメガバンクよりも早いものの、概ね2週間程度は見ておきましょう。
メガバンクでの口座開設にかかる時間
メガバンクは審査が厳しめということもあり、開設までに一番時間がかかることが多いです。
口座開設時には必要書類の提出と簡単な面談などもあり、キャッシュカードが届くまで概ね2週間から3週間程度は見ておいた方が良いと思います。
また、僕は写真のように三菱UFJ銀行で作ったのですが、三井住友銀行やみずほ銀行とは違って口座開設するためには事前に予約を取ってから行かないといけません。
メガバンクで早めに口座を開設したい場合には、三井住友銀行かみずほ銀行を検討するのが良いと思います。
実際に三菱UFJ銀行の法人口座開設までにかかった時間としては、事前予約がすぐに取れず2週間後だったことを含めて1ヵ月程度はかかりました。
もしすぐに法人の銀行口座が必要な場合には、ゆうちょ銀行や地銀、ネット銀行でも口座開設の申し込みを同時に行っておくことがオススメです。
仮にメガバンクで審査が落ちてから違う銀行に申し込みを行った場合、2〜3週間程度は時間を余分に取られてしまいかねませんので注意しておきましょう。
三菱UFJ銀行の口座開設のポイントについてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
法人の銀行口座開設完全ガイド
銀行の法人口座開設は年々審査が厳しくなっているのが実情です。
そのため、法人口座を開設するためには銀行口座開設の目的と事前準備をしっかりと確認しておき、戦略的に行うことがおすすめです。
実際に私が法人口座を開設した経験を踏まえて参考になりそうな記事をまとめてみましたので、ご関心ありましたら参照いただければと思います。
銀行の法人口座を開設する際には複数の種類の申し込みがオススメ
法人口座を開設する際には開設までの日数と合わせて、審査が通るかどうかという点も重要です。
例えばメガバンクだけで複数の口座開設申し込みを行うといったように同じ種類の銀行だけではなく、メガバンクとネット銀行のように複数の種類の銀行に申し込みを行った方が口座開設のリスク分散ができます。
口座開設が早く手数料の安いネット銀行に申し込みをしつつ、必要に応じてメガバンクにも口座開設申し込みをするといった組み合わせがオススメです。
ただし、資本金が低くて固定電話がないような場合にはネット銀行の方が断られやすいケースもありますので注意しましょう。
ネット銀行以外の対面のやり取りがある銀行では会社設立間際の場合、少しでも多く法人名の入った書類を用意して担当者に提出することで開設の確率が高まりますので、ぜひやってみましょう。
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