近年では資本金が少なくてすむこともあり、個人事業の延長として一人社長会社を行っている方も増えてきています。
ただ、銀行の法人口座は個人口座と比べて審査が厳しいと言われており、一人会社で開設できるのかどうか気になる方も多いはずです。
今回は一人社長会社が法人の銀行口座開設をした結果、開設できた銀行と落ちた銀行についてご紹介いたします。
目次
一人社長会社が法人の銀行口座を開設できた銀行
実際に一人社長会社が申し込んでみて、法人の銀行口座を開設できた銀行について見ていきましょう。
三菱UFJ銀行
メガバンクの中でも口座開設で筆頭候補に挙げられるのが三菱UFJ銀行でしょう。
最初法人口座を作ろうと思った際に法人窓口へ行ったところ、ネットで予約をしてから来て下さいと言われてしまいましたので、都心部の支店で口座を開設したい際には予め確認しておきましょう。
ネットで必要項目を入力後に予約しようとしたところ、10日以上先の日程以降でないと空いていなかったので、場合によっては若干長めの時間がかかる可能性もあります。
ちなみに僕の場合は三菱UFJ銀行の方ではなく、関連会社の三菱UFJフィナンシャルパートナーズ社の方との面談でした。
三菱UFJ銀行の法人口座開設に必要書類
以下の全てが必要で原本での確認となります。
1、 履歴事項全部証明書 ( 登記簿謄本 )
2、 印鑑証明書
3、 来店者さまの「公的な本人確認資料」
4、 代表者以外であれば、委任状等
※三菱UFJ銀行に関わらず、原本を提出すればコピーを取ってくれるので返却してくれます。
必要に応じ、ご提出をお願いする書類
口座開設目的や事業内容、主な株主等、その他についてお尋ねします。お尋ねした結果、追加での書類のご提示をお願いすることがあります。
1、 会社案内、製品、パンフレット、お取引先さま向けご提案書、見積書、注文書、仕様書等
2、 事業の実施自体に各行政機関等の許認可・届出・登録等が必要な業種の場合は完了済であることを確認できる資料
ネットで予約後に初回面談があり、審査が通過すると改めて銀行で手続きが必要なため、概ね1ヶ月程度見ておいた方が良いかもしれません。
窓口の担当者の方に聞いたところ、実際に審査するのは5名程度のようです。
三菱UFJ銀行のネットバンキングはWindowsのみでMacは対応していませんでしたが、Mac対応のネットバンキングも登場しました。
ただし、WindowsとMacはそれぞれ別で申し込みが必要になることやMac版は一部機能に制限がありネット銀行と比べると利便性は高くはありません。
僕はMacPCがメインで三菱UFJのためにWindowsPCも1台メルカリで購入しました。
現在はWindowsで普通のプランを契約してマネーフォワードクラウド会計とAPI連携を行い入出金のデータをやり取りしているのと、Macで振り込みなどを行なっています。
freee(フリー)でも同様のようでWindowsを使えば問題はないのですが、現状Macユーザーの方にとってはメガバンクのネットバンキングは利便性が低いのが実情です。
より詳細に三菱UFJ銀行の口座開設のポイントについてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
GMOあおぞらネット銀行
ネット銀行では固定電話がなくても申し込みができるGMOあおぞらネット銀行がおすすめです。
GMOあおぞらネット銀行はweb上で口座開設書類の提出が出来て口座開設が早いこと、ネット銀行の中でも振込手数料が一番安いこと、新しいネット銀行ということで積極的に法人口座の開設を行っていると予想されることもポイントです。
GMOあおぞらネット銀行では以下のようにデビットカードも申し込みをしました。
下記の画像がログイン後の画面です。
GMOあおぞらネット銀行のUI、UXですが、メガバンクなどと比べてもシンプルで使いやすいデザインと言えるでしょう。
今のところ使い勝手が悪いと感じているところはありません。
より詳細にGMOあおぞらネット銀行についてご確認したい方は、以下の記事もオススメです。
ちなみに私の会社で利用している様子をGMOあおぞらネット銀行さんの導入事例として追加いただきました。
ネット銀行の場合にはわざわざ面談に行かなくても良いので、あまり自信がなくてもまずは申し込みだけしてみて様子を見ても良いと思います。
ゆうちょ銀行
実は銀行の中で意外と見逃せないのが ゆうちょ銀行 です。
ゆうちょ銀行は支店数も多いですし、法人口座はインターネットバンキングが無料で使えるというのもメリットとして大きいです。
面談も不要で書類だけ出せば後は結果が送られてきますので、預け入れ上限が1,300万円という制限がありますが設立間際の会社としては十分かもしれません。
その他に地銀や信用金庫の場合には地域の企業を応援するというミッションがあるため比較的審査が緩いという声もあります。
支店やATMが少ないというデメリットもありますが、自宅や会社の近くにある場合には検討してみても良さそうです。
一人社長会社が法人の銀行口座に審査落ちした銀行
上記の3つの銀行は無事に法人口座開設ができましたが、残念ながら落ちてしまった銀行もありますのでご参考までに見ていきましょう。
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)
当時のジャパンネット銀行は審査に落ちてしまい開設が出来ませんでした。
理由としては「資本金が少なかったこと」、「固定電話が無いこと」が大きいような気がしました。
周りの会社でも開設できた方と落ちた方とが大体半々くらいな気がしています。
楽天銀行と住信SBIネット銀行は固定電話が必要
楽天銀行と住信SBIネット銀行もお申込をしてみようと思ったのですが、お申し込みページに固定電話の記入が必要でした。
私の会社では固定電話がなかったためにお申し込み自体ができない結果となりました。
メガバンク、ネット銀行、ゆうちょ銀行についてもう少し詳しくまとめた記事もありますので、興味があればご参照ください。
法人口座の審査が落ちて開設が断られた場合の対処法
審査で気をつけたいポイントを踏まえた上で法人口座に申し込んだとしても残念ながら審査に落ちてしまう場合もあります。
落ちてしまった際には理由を考えることも必要ですが、例えば資本金が低くても手持ちのお金に余裕がない場合などすぐに解決が難しいこともあるでしょう。
法人口座の審査が落ちて開設が断られた場合の対処法について見ていきましょう。
他の銀行に申し込んでみる
一つの銀行に落ちてしまってもまだ諦めるのは早いです。
銀行の審査基準は共通点も多いですが、メガバンク、ネット銀行、地銀など銀行の形態によっても異なりますし、その中でも独自の審査基準を設けている場合もあります。
まずは優先順位をつけた上で申し込みを行ってみるのが良いと思いますが、もし落ちてしまった場合でも一旦他の銀行に申し込んでみることを検討してみましょう。
落ちた理由を考えて対処する
落ちた理由で見当がつきそうなものがあれば対処することも重要です。
独自ドメインのサイトがなければ作成してみた方が良いですし、業務内容が分かりにくければパンフレットを作成して担当者に渡すのも効果的かもしれません。
少し時間をあけてみる
緊急に法人口座が必要なければ少し時間をあけてみてから申し込みを行うことも一つの手段です。
その間に売上が上がれば信用性が高まることにも繋がりますし、利益が出れば増資を行うことも検討してみましょう。
同じ銀行の場合には少なくとも半年、出来れば一年くらいは開けた方が良いと思いますが、他の銀行の場合には3ヶ月などもう少し短くても良いと思います。
法人の銀行口座開設完全ガイド
銀行の法人口座開設は年々審査が厳しくなっているのが実情です。
そのため、法人口座を開設するためには銀行口座開設の目的と事前準備をしっかりと確認しておき、戦略的に行うことがおすすめです。
実際に私が法人口座を開設した経験を踏まえて参考になりそうな記事をまとめてみましたので、ご関心ありましたら参照いただければと思います。
法人口座が作れない理由と審査基準を抑えて対策をしておこう
一般的にはメガバンクよりもネット銀行の方が審査が通過しやすいと言われていますが、上記でご紹介したように審査を通過するためにはポイントを押さえた準備をする必要があることには変わりがありません。
法人の銀行口座は個人と違って審査があるため開設まで時間がかかることが多く、特にメガバンクの場合には概ね2週間から1ヶ月程度は見ておいた方が良いです。
1つの銀行だけだと断られてしまうこともありますので、できればメガバンクとネット銀行など別の組み合わせで複数開設申し込みをすることがおすすめです。
一度審査に落ちてしまってもしばらくしてから再度申し込みをすることもできますので、あまり気張らずに申し込みをしてみても良いでしょう。
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